「memo/短文集/フレデリカ・ベルンカステルの詩」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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*ひぐらしのなく頃に
**鬼隠し編
>どうか嘆かないで。
>世界があなたを許さなくても、私はあなたを許します。
>
>どうか嘆かないで。
>あなたが世界を許さなくても、私はあなたを許します。
>
>だから教えてください。
>あなたはどうしたら、私を許してくれますか?
**綿流し編
>あなたの渇きを癒せない。
>真実を欲するあなたがそれを認めないから。
>
>あなたの渇きを癒せない。
>あなたの期待する真実が存在しないから。
>
>それでもあなたの渇きを癒したい。
>あなたを砂漠に放り込んだのはわたしなのだから。
**祟殺し編
>井の中の蛙は幸せでした。
>井戸の外に何も興味がなかったから。
>
>井の中の蛙は幸せでした。
>井戸の外で何があっても関係なかったから。
>
>そしてあなたも幸せでした。
>井戸の外で何があったのか知らなかったから。
**暇潰し編
>誰が犯人かって?
>それを探す物語に決まってるでしょ?
>
>誰が犯人かって?
>そもそも「何の」犯人かわかってる?
>
>誰が犯人なの?
>私をこれから殺す犯人は誰?!
*ひぐらしのなく頃に解
**目明し編
>砂漠にビーズを落とした少女は泣いた。
>少女は百年かけて砂漠を探す。
>
>砂漠でなく海かもしれないと少女は泣いた。
>少女は百年かけて海底を探す。
>
>海でなくて山かもしれないと少女は泣いた。
>本当に落としたのか、疑うのにあと何年?
**罪滅し編
>一度目なら、今度こそはと私も思う。
>避けられなかった惨劇に。
>
>二度目なら、またもかと私は呆れる。
>避けられなかった惨劇に。
>
>三度目なら、呆れを越えて苦痛となる。
>七度目を越えるとそろそろ喜劇になる。
>
>運命に泣かず、挫けることを知らない。
>そんな彼女は美しかった。
>
>誰にも媚びず、最後まで1人で戦った。
>そんな彼女は気高かった。
>
>彼女は眩しくて、ただただ神々しくて。
>私には、そんな彼女が必要だった。
**皆殺し編
***冒頭の詩
>井戸の外の世界が知りたくて。
>私は井戸の底から這い上がろうとしました。
>
>井戸の外の世界が知りたくて。
>何度、滑り落ちて全身を打ち付けても上り続けました。
>
>でも気づきました。
>上れば上るほどに落ちる時の高さと痛みは増すのです。
>
>外の世界への興味と全身の痛みが同じくらいになった時、
>私は初めて蛙の王さまの言葉の意味がわかりました。
***私的捜査ファイルの詩
>誰だって幸せに過ごす権利がある。
>難しいのはその享受。
>
>誰にだって幸せに過ごす権利がある。
>難しいのはその履行。
>
>私にだって幸せに過ごす権利がある。
>難しいのはその妥協。
***綿流し祭の晩
>どうかこの夜に何があったか教えてください。
>それは例えるなら猫を詰めた箱。
>
>どうかこの夜に何があったか教えてください。
>箱の中の猫は、生か死かすらもわからない。
>
>どうかあの夜に何があったか教えてください。
>箱の中の猫は、死んでいたのです。
***エピローグの詩
>井戸の外にはどんな世界が?
>それは、知るために支払う苦労に見合うもの?
>
>井戸の外にはどんな世界が?
>それは、何度も墜落しても試すほどに魅力的?
>
>井戸の外にはどんな世界が?
>それを知ろうと努力して、落ちる痛みを楽しもう。
>
>その末に至った世界なら、そこはきっと素敵な世界。
>例えそこが井戸の底であったとしても。
>
>井戸の外へ出ようとする決意が、新しい世界への鍵。
>出られたって出られなくったって、
>きっと新しい世界へ至れる…。
**祭囃し編
>誰だって幸せになる権利がある。
>難しいのはその享受。
>
>誰だって幸せになる権利がある。
>難しいのはその履行。
>
>私だって幸せになる権利がある。
>難しいのはその妥協。
>
>だって、これから
>もっともっと幸せになるんだもの。
>
>これくらいじゃ、妥協なんてしないんだから。
>私たちは、これまでの幸せを全部取り戻すよ。
>
>私は百年分を。
>あなたは千年分を、ね 。
*ひぐらしのなく頃に礼
**賽殺し編
>昔々。
>神様が人間の前に姿を表していた頃のお話。
>
>天よりパンが降ってきた。
>ある者はなぜ肉ではないかと大いに嘆いた。
>
>天より肉が降ってきた。
>ある者はパンが良かったと大いに嘆いた。
>
>天より神様が降りてきた。
>全員が喜ぶ物がわかるまで、当分は水を降らせます。
>
>天より雨が降ってきた。
>みんなは服が濡れると大いに嘆いた。
>
>天より炎が降ってきた。
>みんなは家が焼けると大いに嘆いた。
>
>天より神様が降りてきた。
>全員が喜ぶものがわかるまで、当分は何も降らせないことにします。
>
>天より何も振ってこない。
>ある者は神に見捨てられたと大いに嘆いた。
>
>天より色々降ってきた。
>ある者は降らせるものを選べと大いに嘆いた。
>
>天より巨岩の雨が降ってきた。
>これでようやく嘆きの声はなくなった。
>
>天より雨が降ってきた。
>通りすがりの旅人は感謝する。
>
>神よ、予期せぬ天気に感謝します。
>お陰で我が旅路は退屈せずに済むのです。
>
>神は応えず見送った。
>それでいい。神とサイコロは無口でいい。
*ひぐらしのなく頃に祭
**盥回し編
>あなたの見たいものは、なんですか?
>私がそれを見せてあげましょう。
>
>あなたの聞きたいことは、なんですか?
>私がそれを教えてあげましょう。
>
>だけど、期待はしないで下さい。
>目と耳を閉じているあなたにはきっと無駄なことだから。
**憑落し編
>罪を犯すことは怖くない。
>怖いのは、それを認めること。
>
>罰を受けるのは怖くない。
>怖いのは、その痛みを知ること。
>
>世界から罪と罰はなくならない。
>だって、人間は未来を知ることができないから。
*ひぐらしのなく頃に絆
**染伝し編
>それは、空気のようなものだと誰かが言った。
>目にも見えないし、いつもあるのが当然だから。
>
>それは、水のようなものだと誰かが言った。
>甘くも辛くもなくて、何の味もしないから。
>
>当たり前で、味気のない日常の時間。
>だからみんな、その幸せに気づかない。
*漫画版
**ガンガンパワード(鬼隠し編)
>何が罪かわかりますか。
>知恵の実を口にしたからではありません。
>何が罪かわかりますか。
>蛇の甘言に耳を貸したからではありません。
>まだ罪がわかりませんか。
>それこそがあなたの罪なのです。
**ガンガンWING(綿流し編)
>この世でもっとも見つけ難いもの。
>&color(red){砂漠に落とした針一本?}
>
>この世でもっとも見つけ難いもの。
>&color(red){闇夜に落とした鴉の羽?}
>
>この世でもっとも見つけ難いのは。
&color(red){自分自身の思い違い。}
**Gファンタジー(祟殺し編)
>&color(red){私}が一番不幸だった。
>
>この迷路に出口がないことを知っていたから。
>
>次に&color(red){彼}が不幸だった。
>
>この迷路に出口がないことを知らなかったから。
>
>その&color(red){他}大勢は不幸ではなかった。
>
>自分たちが迷路の中にいることすら知らなかったから。
**ガンガン(暇潰し編)
>私が求めるものは何?
>遠い異郷からやって来る騎士かもしれない。
>
>私が求めるものは何?
>永遠の沼から這い出せる岸かもしれない。
>
>私が求めるものはたったひとつ。
>得るのはキシか、それともシキ(死期)か。