「第37話」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

第37話」(2009/10/03 (土) 03:29:05) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*第37話「時を駆ける記憶!? まひるの思い出探検!」 *あらすじ 「あれ?」 街中の人々がはっとする表情が増えたような気がした。学校でも宿題を忘れたり、授業の範囲で昨日やったところを繰り返してみたり、度忘れというにはちょっと度が過ぎるということが頻繁に起こるようになった。 「朝比奈さん、それ昨日教えたでしょ」 クラブの最中に桜園先輩が注意する。「あれ? そうでしたっけ。すみませーん」 まひるが謝ると先輩が眉間にしわを寄せる。「朝日奈さん、素直なのはいいけど、ちょっと笑顔だと真剣味が足りなくない? いつも笑顔なのはいいけどさ」「はい、すみませんでした」 まひるは再び頭を下げた。 「ふー、今日もこってり絞られちゃった」 学校の帰り道に仲間と歩きながら、まひるが溜息をつく。「まあ、怒られてる最中でも、まひる笑ってるし」「そーそー」 思わず突っ込まれて、苦笑になる。 「でもなんで、まひるってそんなに笑ってるの?」「なんでかなー? 何か笑顔で居ないと駄目って思っちゃってるんだよね」「ふーん」 みんなと別れた後で、まひるは一人で考え込んだ。なぜ、自分はいつも笑顔なんだろう? 何か思い出せそうな気がしたが、思い出せなかった。  それから、数日後。「もう、お姉ちゃん。大事な買い物を約束してたじゃん」 あさひの怒った声が響く。「ごめん、すっかり忘れてた」 まひるが謝る。次の休み、まひると買い物に行く約束をしていたのだが、その日は大会の応援に行く用事があったのをすっかり忘れていたのだ。「もう、いいよ。別の子をお願いして一緒に行くから」 バタンッとドアが激しく閉まる音がする。またもや苦笑するまひる。何かおかしい、普段ならこんなに物忘れが激しいことは無いはずなのに。「オレンジ、ちょっとかぐやの家に行って見ない?」「行くレジ!」 かぐやの家へ出かけるまひる。  まひるの話を聞いたかぐやにも思い当たる節があるようだった。「うちのおじいさまとかおばあさまもちょっと度忘れが酷いの。いつもならそんなこと無いのに…」「そう言えば先生も、この前同じ授業を二度やろうとしたよね」「そうね」「やっぱり、ダークネスの仕業レジ」「そうに違いないプル」  オレンジとパープルがあまりにも力説するので、ピンクの「だったら、キュアパストでサーチしてみたら、どうピピ?」という提案にのってサーチしてみることにした。まひるがキュアパストを構え、シャイミーカードをスラッシュするとパストから光の帯が一方向に向けてまっすぐ伸びるではないか。 「本当に、ダークネス!?」 びっくりしている二人を尻目に「さぁ、行くレジ」とオレンジ達が張り切って立ち上がった。  パストの光は、公園の時計塔に向かってまっすぐ伸びている。「あの中にクライナーがいるの?」「でも街の様子は普通だったよ?」 ふたりの疑問も最もだった。いつもの様子とは違い、闇の空間があれば街の人たちは眠ってしまうのに、今日に限っては何とも無い。そのことが却って不気味だったが、時計塔の入口にやってきた。「とりあえず入ってみよう」 まひるが入口のドアを上げて中に一歩入る。その途端に時計の鐘が鳴った。かぐやたちが音に気を取られて時計塔の上を見上げる。次の瞬間、入口で倒れているまひるの姿に気付く。 「まひる、どうしたの!」 まひるを抱き起こそうとするかぐや。「まひるに触っちゃだめプル!」 パープルが叫ぶ。その声で触れかけていた手を引っ込めるかぐや。パープルたちにはまひるを包む闇のオーラが感じられているらしい。 「どうしよう?」 かぐやが泣きそうな顔でオレンジたちへ振り返る。「まひるが自分で帰って来ないと駄目ピピ」 ピンクが悲しそうな顔で答えた。 「お姉ちゃーん、お家帰りたいよー」 顔をくしゃくしゃにして泣いている小さな女の子がいる。まひるは、突然の風景に驚きながらも、その子を慰めようとした時、自分も泣いているのに気が付いた。視線の位置が低い。泣いている子は、幼いあさひだ。まひるの脳裏に忘れていた記憶が蘇ってきた。両親の結婚記念日のプレゼントを買おうと街の中心街まで姉妹で出かけたあの日。散々迷って漸くプレゼントを買ったものの帰り道が分からなくなってさ迷っていた。夕焼けが段々と暗くなり、手に持っていた小さな包みもいつの間にかしわくちゃになっている。  心細さと折角買ったプレゼントが惨めな感じになっているのに気付いて、まひるはあさひの手を引きながら泣き出していた。人通りの無い道、街灯の明かりが灯る。ぐずっていたあさひが泣き出してしまい、途方にくれるまひる。そして二人とも大泣きしてしまった。その時、幼いまひるとまひるが重なった。まひるは涙を拭くとプレゼントをポケットに仕舞い、大きく息を吸う。 「あさひ、元気出して。すぐにお家に帰れるから」 くしゃくしゃの顔を涙でなく笑顔に変える。ゆっくりとあさひを抱き、顔をじっと見ていると、まひるの笑顔に安心したのかあさひが泣き止む。 『そうだ、笑顔は人に幸せを伝えるんだった。笑顔で居れば周りの人も幸せになれるんだって思ったんだっけ……』 まひるは、自分がいつも笑顔で居ようと思った理由を思い出した。  そして泣き止んだあさひを連れて再び歩きだした時だった。大きなお屋敷の門から、一人の女の子が出てきたのに出会った。 「あの、駅の方へはどういったらいいんですか?」 まひるは勇気を出して笑顔で話し掛ける。話し掛けられた女の子は、ちょっとキョトンとした表情だったが、「ちょと待って。私、よく知らないからおじいさまに聞いて来るわね」と言って門の中に消えた。しばらくして、地図の書かれたメモを持ってきて、「今居るのがここだから、こー行って、あー行って、分かる?」と説明してくれた。そのメモをもらって、もう一度教えてもらうとまひるはお礼を言って分かれた。  まひるは見覚えのある場所に漸くたどり着き、そして今度は安心して笑顔になった。 『そうか、あの子はもしかしたらかぐやだったかも知れないんだ…』  それに気付いた時、笑顔の朝日奈姉妹を見下ろしてる自分に気が付いた。『かぐや、待っていて!』  演歌の伴奏と共に時計塔の上から、アンコチョウチョウが姿を現した。手には小さな闇の球体を抱えている。「こうして空間を小さくして置けば気付かれずに悪さができたでありんすねぇ」「まひるを元に戻しなさい」 かぐやは単独でキュアナイトに変身すると、アンコチョウチョウに飛び掛る。無いとの攻撃を片手で交わすアンコチョウチョウ。「知るもんかい。自力で帰ってこなけりゃ、永遠にそのままでありんすよ」 アンコチョウチョウがにやりと笑った瞬間に、球体がいきなり膨張する。  驚くアンコチョウチョウ。空間が闇の空間と入れ替わり、時計やカレンダーがあふれる時間の世界に転移する。「かぐやー!」 まひるの声が聞こえる。彼女は無事に元の世界に戻れた。すぐさまキュアサンディに変身する。球体が消えたせいで、時計クライナーが表に出てきてしまった。 「何て事すんのよー」 サンディの猛攻が決まる。ナイトはアンコチョウチョウと丁々発止のやり取りをしている。時計クライナーがサンディの連続攻撃に耐え切れず倒れると、サンディが叫んだ。「今よ! オレンジたち、お願い!」 ブレスが呼び出され、装着すると必殺技を発射した。一瞬で蒸発するクライナー。いつもとは違う迫力に早々に撤退するアンコチョウチョウ。シャイミーのカードが残された。 「あの時はありがとうね、かぐや」 元に戻ったまひるが、かぐやに対してニッコリと笑いかける。「?」 突然のことに首を傾げるかぐや。二人は、笑顔で家に帰った。 「本日提出の宿題を出して下さーい」 松谷先生の声が教室に響く。「え? 今日提出の宿題なんてあったっけ?」「あったわよ」「もしかして、まひるやっちゃった?」 キョトンとするまひるにかぐやたちが気の毒そうな顔をする。松谷先生がまひるのところにやってくる。「朝日奈さん、宿題忘れたの」「済みません、完全に忘れました」 素直に笑顔で謝るまひる。「笑ってる場合じゃないでしょ、放課後居残りです」「えー!」  クラス中から笑いがもれた。まひるはちょっと苦笑いをした。 *ストーリー設定メモ (作品内にこんなシーンが欲しいという設定やイラストを記載します) 09.07.29設定 ・ストーリー構成案の際に出されたアイデア > 感動的な話を目指す。まひるってなかなか泣くイメージないから、まひる泣かそう。 > まひるを成長させてカリスマ性を高める? 09.08.07設定 ・過去へのタイムスリップネタはどうだろう? > タイムスリップして小さいころの自分にあっていろいろあって誕生日を祝って、現代に帰ってきて誕生日って素敵ねーという話 > 意識が過去に飛んで、幼いころの自分の身体に入り込んでしまう > 「なんでまひるは笑えるの?」急に問われた言葉。その答えを思い出そうとする時、何かのトラブル(のりぽのイタズラとか)に巻き込まれて意識を失う。まひるの意識は過去にさかのぼり・・・→トラブルではなく、悪の陰謀でというのはどうだろう? > まひるが小さい時、お婆さんの家に遊びにきていたかぐやと合っていた 09.09.16設定  ストーリーのアイデアについて ・1.誕生日? ・2.あさひと喧嘩しちゃった? > 些細なことで喧嘩するとか。例えば、あさひと約束してたことをかぐやとの都合で破る羽目になってしまって、そのことであさひが怒ってしまう。「お姉ちゃんっていっつもかぐやさんばっかりだよね」って感じ。で、まひるは苦笑して「ごめんねー」とか言っちゃって、ますますあさひが怒りまくり > 一般の人に対しては、何か急に物忘れが発生! そのために試験がボロボロだったり、約束を破ったりする事件が頻発。まひるとあさひも何か買い物とかの約束をしていたんだけど、まひるが度忘れしてしまいそれが喧嘩の切っ掛けに > 買い物も何か昔に関係あるものがいいのかな。幼まひるとあさひが迷子になったとか絡めるといいよね ・3.あさひが風邪ひいて看病しちゃう > 看病だったら、あさひが「いっつもお姉ちゃんに迷惑掛けてごめんねー」って弱気になってるところで、まひるは全然気にしてないそぶりで笑顔でいるとか・・・ ・4.その他 > あさひと一緒に何か買い物に行って迷子になっちゃうとか。それで泣きわめく幼いあさひを心配させまいと必死に笑顔をするまひるとか ・まひるが笑う理由 > まひるが笑うって切っ掛けはやっぱりあさひを守るっていうのが基本なんだろうね。それから、笑顔でいることが周囲を明るくすることに気付いて無意識で笑顔なのかな > 妹をなだめるために笑う >  ↓ > 笑顔が周囲に対していい影響を与えるので笑う >  ↓ > 笑うことが無意識になり、常に笑顔でいる >  ↓ > 自分が笑顔である本当の意味を知る(まひるの成長) このまひるの成長をどう描くかだよなー ・クライナー幹部は、[[アンコチョウチョウ]]です。 ・登場クライナーは、時間に関係あるもの? 時計、カレンダー 09.09.18設定 ・登場クライナーは、[[時計クライナー>クライナー名鑑34]]です。 *次回予告 まひる「かぐや、今度の大会頑張ってね」 かぐや「まひるの応援期待してるわ」 まひる「大会が終わったらあさひと買い物に行かなくっちゃ」 かぐや「忘れてて喧嘩しちゃったアレね」 まひる「あさひったらさくらと一緒に行くって……」 かぐや「さくらと!?」 ま&か「冒険! プリキュアデイズ、『はじめてのおつかい? さくらとあさひに迫る影』」 まひる「ピカピカ輝き見つかるかも!」 まひる「何か不安を感じるんだけど、大丈夫かな?」 かぐや「闇の気配の不安も感じるわ。新しい敵とか……」 ---- 第37話のタイトル候補 ・「まひるの笑顔 時を越えた想い出」 ・「時を越えろ!記憶をかけろ!朝比奈まひるの冒険」 ・「時を駆ける記憶! 朝日奈まひるの冒険」 ・「時を駆ける記憶!? まひるの思い出探検!」 ・「時をかける思い出 まひるの笑顔のわけ」 から話し合いで「時を駆ける記憶!? まひるの思い出探検!」が選ばれました。 ---- *第37話の話合いの際に出された全体の設定メモ
#ref(第37話title.jpg) *あらすじ 「あれ?」 街中の人々がはっとする表情が増えたような気がした。学校でも宿題を忘れたり、授業の範囲で昨日やったところを繰り返してみたり、度忘れというにはちょっと度が過ぎるということが頻繁に起こるようになった。 「朝比奈さん、それ昨日教えたでしょ」 クラブの最中に桜園先輩が注意する。「あれ? そうでしたっけ。すみませーん」 まひるが謝ると先輩が眉間にしわを寄せる。「朝日奈さん、素直なのはいいけど、ちょっと笑顔だと真剣味が足りなくない? いつも笑顔なのはいいけどさ」「はい、すみませんでした」 まひるは再び頭を下げた。 「ふー、今日もこってり絞られちゃった」 学校の帰り道に仲間と歩きながら、まひるが溜息をつく。「まあ、怒られてる最中でも、まひる笑ってるし」「そーそー」 思わず突っ込まれて、苦笑になる。 「でもなんで、まひるってそんなに笑ってるの?」「なんでかなー? 何か笑顔で居ないと駄目って思っちゃってるんだよね」「ふーん」 みんなと別れた後で、まひるは一人で考え込んだ。なぜ、自分はいつも笑顔なんだろう? 何か思い出せそうな気がしたが、思い出せなかった。  それから、数日後。「もう、お姉ちゃん。大事な買い物を約束してたじゃん」 あさひの怒った声が響く。「ごめん、すっかり忘れてた」 まひるが謝る。次の休み、まひると買い物に行く約束をしていたのだが、その日は大会の応援に行く用事があったのをすっかり忘れていたのだ。「もう、いいよ。別の子をお願いして一緒に行くから」 バタンッとドアが激しく閉まる音がする。またもや苦笑するまひる。何かおかしい、普段ならこんなに物忘れが激しいことは無いはずなのに。「オレンジ、ちょっとかぐやの家に行って見ない?」「行くレジ!」 かぐやの家へ出かけるまひる。  まひるの話を聞いたかぐやにも思い当たる節があるようだった。「うちのおじいさまとかおばあさまもちょっと度忘れが酷いの。いつもならそんなこと無いのに…」「そう言えば先生も、この前同じ授業を二度やろうとしたよね」「そうね」「やっぱり、ダークネスの仕業レジ」「そうに違いないプル」  オレンジとパープルがあまりにも力説するので、ピンクの「だったら、キュアパストでサーチしてみたら、どうピピ?」という提案にのってサーチしてみることにした。まひるがキュアパストを構え、シャイミーカードをスラッシュするとパストから光の帯が一方向に向けてまっすぐ伸びるではないか。 「本当に、ダークネス!?」 びっくりしている二人を尻目に「さぁ、行くレジ」とオレンジ達が張り切って立ち上がった。  パストの光は、公園の時計塔に向かってまっすぐ伸びている。「あの中にクライナーがいるの?」「でも街の様子は普通だったよ?」 ふたりの疑問も最もだった。いつもの様子とは違い、闇の空間があれば街の人たちは眠ってしまうのに、今日に限っては何とも無い。そのことが却って不気味だったが、時計塔の入口にやってきた。「とりあえず入ってみよう」 まひるが入口のドアを上げて中に一歩入る。その途端に時計の鐘が鳴った。かぐやたちが音に気を取られて時計塔の上を見上げる。次の瞬間、入口で倒れているまひるの姿に気付く。 「まひる、どうしたの!」 まひるを抱き起こそうとするかぐや。「まひるに触っちゃだめプル!」 パープルが叫ぶ。その声で触れかけていた手を引っ込めるかぐや。パープルたちにはまひるを包む闇のオーラが感じられているらしい。 「どうしよう?」 かぐやが泣きそうな顔でオレンジたちへ振り返る。「まひるが自分で帰って来ないと駄目ピピ」 ピンクが悲しそうな顔で答えた。 「お姉ちゃーん、お家帰りたいよー」 顔をくしゃくしゃにして泣いている小さな女の子がいる。まひるは、突然の風景に驚きながらも、その子を慰めようとした時、自分も泣いているのに気が付いた。視線の位置が低い。泣いている子は、幼いあさひだ。まひるの脳裏に忘れていた記憶が蘇ってきた。両親の結婚記念日のプレゼントを買おうと街の中心街まで姉妹で出かけたあの日。散々迷って漸くプレゼントを買ったものの帰り道が分からなくなってさ迷っていた。夕焼けが段々と暗くなり、手に持っていた小さな包みもいつの間にかしわくちゃになっている。  心細さと折角買ったプレゼントが惨めな感じになっているのに気付いて、まひるはあさひの手を引きながら泣き出していた。人通りの無い道、街灯の明かりが灯る。ぐずっていたあさひが泣き出してしまい、途方にくれるまひる。そして二人とも大泣きしてしまった。その時、幼いまひるとまひるが重なった。まひるは涙を拭くとプレゼントをポケットに仕舞い、大きく息を吸う。 「あさひ、元気出して。すぐにお家に帰れるから」 くしゃくしゃの顔を涙でなく笑顔に変える。ゆっくりとあさひを抱き、顔をじっと見ていると、まひるの笑顔に安心したのかあさひが泣き止む。 『そうだ、笑顔は人に幸せを伝えるんだった。笑顔で居れば周りの人も幸せになれるんだって思ったんだっけ……』 まひるは、自分がいつも笑顔で居ようと思った理由を思い出した。  そして泣き止んだあさひを連れて再び歩きだした時だった。大きなお屋敷の門から、一人の女の子が出てきたのに出会った。 「あの、駅の方へはどういったらいいんですか?」 まひるは勇気を出して笑顔で話し掛ける。話し掛けられた女の子は、ちょっとキョトンとした表情だったが、「ちょと待って。私、よく知らないからおじいさまに聞いて来るわね」と言って門の中に消えた。しばらくして、地図の書かれたメモを持ってきて、「今居るのがここだから、こー行って、あー行って、分かる?」と説明してくれた。そのメモをもらって、もう一度教えてもらうとまひるはお礼を言って分かれた。  まひるは見覚えのある場所に漸くたどり着き、そして今度は安心して笑顔になった。 『そうか、あの子はもしかしたらかぐやだったかも知れないんだ…』  それに気付いた時、笑顔の朝日奈姉妹を見下ろしてる自分に気が付いた。『かぐや、待っていて!』  演歌の伴奏と共に時計塔の上から、アンコチョウチョウが姿を現した。手には小さな闇の球体を抱えている。「こうして空間を小さくして置けば気付かれずに悪さができたでありんすねぇ」「まひるを元に戻しなさい」 かぐやは単独でキュアナイトに変身すると、アンコチョウチョウに飛び掛る。無いとの攻撃を片手で交わすアンコチョウチョウ。「知るもんかい。自力で帰ってこなけりゃ、永遠にそのままでありんすよ」 アンコチョウチョウがにやりと笑った瞬間に、球体がいきなり膨張する。  驚くアンコチョウチョウ。空間が闇の空間と入れ替わり、時計やカレンダーがあふれる時間の世界に転移する。「かぐやー!」 まひるの声が聞こえる。彼女は無事に元の世界に戻れた。すぐさまキュアサンディに変身する。球体が消えたせいで、時計クライナーが表に出てきてしまった。 「何て事すんのよー」 サンディの猛攻が決まる。ナイトはアンコチョウチョウと丁々発止のやり取りをしている。時計クライナーがサンディの連続攻撃に耐え切れず倒れると、サンディが叫んだ。「今よ! オレンジたち、お願い!」 ブレスが呼び出され、装着すると必殺技を発射した。一瞬で蒸発するクライナー。いつもとは違う迫力に早々に撤退するアンコチョウチョウ。シャイミーのカードが残された。 「あの時はありがとうね、かぐや」 元に戻ったまひるが、かぐやに対してニッコリと笑いかける。「?」 突然のことに首を傾げるかぐや。二人は、笑顔で家に帰った。 「本日提出の宿題を出して下さーい」 松谷先生の声が教室に響く。「え? 今日提出の宿題なんてあったっけ?」「あったわよ」「もしかして、まひるやっちゃった?」 キョトンとするまひるにかぐやたちが気の毒そうな顔をする。松谷先生がまひるのところにやってくる。「朝日奈さん、宿題忘れたの」「済みません、完全に忘れました」 素直に笑顔で謝るまひる。「笑ってる場合じゃないでしょ、放課後居残りです」「えー!」  クラス中から笑いがもれた。まひるはちょっと苦笑いをした。 *ストーリー設定メモ (作品内にこんなシーンが欲しいという設定やイラストを記載します) 09.07.29設定 ・ストーリー構成案の際に出されたアイデア > 感動的な話を目指す。まひるってなかなか泣くイメージないから、まひる泣かそう。 > まひるを成長させてカリスマ性を高める? 09.08.07設定 ・過去へのタイムスリップネタはどうだろう? > タイムスリップして小さいころの自分にあっていろいろあって誕生日を祝って、現代に帰ってきて誕生日って素敵ねーという話 > 意識が過去に飛んで、幼いころの自分の身体に入り込んでしまう > 「なんでまひるは笑えるの?」急に問われた言葉。その答えを思い出そうとする時、何かのトラブル(のりぽのイタズラとか)に巻き込まれて意識を失う。まひるの意識は過去にさかのぼり・・・→トラブルではなく、悪の陰謀でというのはどうだろう? > まひるが小さい時、お婆さんの家に遊びにきていたかぐやと合っていた 09.09.16設定  ストーリーのアイデアについて ・1.誕生日? ・2.あさひと喧嘩しちゃった? > 些細なことで喧嘩するとか。例えば、あさひと約束してたことをかぐやとの都合で破る羽目になってしまって、そのことであさひが怒ってしまう。「お姉ちゃんっていっつもかぐやさんばっかりだよね」って感じ。で、まひるは苦笑して「ごめんねー」とか言っちゃって、ますますあさひが怒りまくり > 一般の人に対しては、何か急に物忘れが発生! そのために試験がボロボロだったり、約束を破ったりする事件が頻発。まひるとあさひも何か買い物とかの約束をしていたんだけど、まひるが度忘れしてしまいそれが喧嘩の切っ掛けに > 買い物も何か昔に関係あるものがいいのかな。幼まひるとあさひが迷子になったとか絡めるといいよね ・3.あさひが風邪ひいて看病しちゃう > 看病だったら、あさひが「いっつもお姉ちゃんに迷惑掛けてごめんねー」って弱気になってるところで、まひるは全然気にしてないそぶりで笑顔でいるとか・・・ ・4.その他 > あさひと一緒に何か買い物に行って迷子になっちゃうとか。それで泣きわめく幼いあさひを心配させまいと必死に笑顔をするまひるとか ・まひるが笑う理由 > まひるが笑うって切っ掛けはやっぱりあさひを守るっていうのが基本なんだろうね。それから、笑顔でいることが周囲を明るくすることに気付いて無意識で笑顔なのかな > 妹をなだめるために笑う >  ↓ > 笑顔が周囲に対していい影響を与えるので笑う >  ↓ > 笑うことが無意識になり、常に笑顔でいる >  ↓ > 自分が笑顔である本当の意味を知る(まひるの成長) このまひるの成長をどう描くかだよなー ・クライナー幹部は、[[アンコチョウチョウ]]です。 ・登場クライナーは、時間に関係あるもの? 時計、カレンダー 09.09.18設定 ・登場クライナーは、[[時計クライナー>クライナー名鑑34]]です。 *次回予告 まひる「かぐや、今度の大会頑張ってね」 かぐや「まひるの応援期待してるわ」 まひる「大会が終わったらあさひと買い物に行かなくっちゃ」 かぐや「忘れてて喧嘩しちゃったアレね」 まひる「あさひったらさくらと一緒に行くって……」 かぐや「さくらと!?」 ま&か「冒険! プリキュアデイズ、『はじめてのおつかい? さくらとあさひに迫る影』」 まひる「ピカピカ輝き見つかるかも!」 まひる「何か不安を感じるんだけど、大丈夫かな?」 かぐや「闇の気配の不安も感じるわ。新しい敵とか……」 ---- 第37話のタイトル候補 ・「まひるの笑顔 時を越えた想い出」 ・「時を越えろ!記憶をかけろ!朝比奈まひるの冒険」 ・「時を駆ける記憶! 朝日奈まひるの冒険」 ・「時を駆ける記憶!? まひるの思い出探検!」 ・「時をかける思い出 まひるの笑顔のわけ」 から話し合いで「時を駆ける記憶!? まひるの思い出探検!」が選ばれました。 ---- *第37話の話合いの際に出された全体の設定メモ

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: