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567 名前:メロン名無しさん[sage] 投稿日:2007/12/26(水) 17:46:22 ID:???O
状況整理してみる


野沢:淡島たんと格闘中。場所は家から近い。ただ今危機一髪状態。本体(魂)が居るのは肉体か下駄か
戸田:洞窟の中で幾重と戦闘中。幾重はそもそも「何」なのか。観察されているようです。ディナーに間に合うか!?
高山:水蛭子と格闘。●1。ネコ娘共々妖気を吸われて仲間の前で拉致されました。ヒルコの手当も誰かしてあげて
松岡:まるきり勘が冴えない様子。毒喰って瀕死。前にもあったな学習しなさい。●2。野沢に期待されている
朱の盆?盤?:多分洞窟の中
ぬらりひょん:?
仲間たち:何人かは街に。親父の司令塔ぶりの見せ場です
?:ねこ娘に化けてた誰かは今何処

淡島「ただいま戻りました。……あれ、あなただけなの?」
洞窟の岩陰にはねこ娘がいた。皮膚をうねうねと動かすと、やがて柔らかいものを地面に落とす。
現れたのは、全く別の者だった。
淡島「灰星、ぬらりひょん様は?どこへいかれたの?」
灰星「ぬらりひょん様は今別のところにおられる。……つかまえたのか?」
淡島の背には野沢がいた。だらりと腕を落とし、いつも身につけているちゃんちゃんことゲタはなかった。
淡島「ええ。あっけなかったわ。神様に忠誠を誓った私の敵じゃないの。」
灰星「……。」
鬼太郎の体を検める。妖力を極限まで吸い取られたからだろうか、その体から生気が全く感じられない。
灰星「淡島、こいつは死んでいるんじゃないか?」
淡島「え?そうかしら。結構時間がかかったから搾り取っちゃったかもしれないわ。
   どうしよう。神様に叱られちゃう。」
がっくりと肩を落としたその姿は、先ほどとはえらい違いだ。
灰星「気にするな。とりあえずこれで……。」
地面に落としたどろどろをかき集めると野沢の体に被せる。髪の毛一本残さず、それらは野沢を隠してしまった。
淡島「灰星はどうだったの?敵をやっつけたの?」
灰星「ああ。近くに何かがいたからここに連れてくることはできなかったが、
   しばらくは動けないだろうよ。」
淡島「あと二人をつれてくれば、こいつらを倒す事ができるのね。嬉しいな。」
灰星「こいつらを倒せば、残りは取るに足らん連中だからな。しかし……。」
淡島「どうしたの?」
灰星「いや、なんでもない。気のせいだろう。それよりも手伝いをしにいかないとな。」
どろどろに包まった野沢の体を蹴ると、灰星と淡島は洞窟の出口に足を向けた。
灰星(もしかしたら、ねこ娘の体を似せる時に、深入りしすぎたかもしれん……。)

戸田「はぁっ・・・、はぁ・・・」
洞窟内の研究室。闘い始めてからどれくらいたったのかもわからない。
部屋にあった機材は壊れて、潰れて、溶けて、無惨な姿を晒している。
戸田も同じようにボロボロである。
どうやら、妖怪達は酸を持つ者同士でぶつかるとさすがに傷を負うらしく、それを誘導して少しは減らすことも出来た。
しかし、そんな方法では全くきりがないほど「幾重」の数は多かったのだ。
戸田「ちくしょおっ・・・。こんなところで、道草してる場合じゃ、ないのに・・・!」
先へ進むには、どうしてもこの妖怪の包囲網を抜け出さなくてはならない。
しかし相手の勢いは止まることがない。むしろ増しているのではないか?
へばりついてくる小さな妖怪達を払いながら、戸田は焦りを感じ始めていた。
男『ふむ、予想以上に長引いているようだね・・・』
戸田「! お前!!」
啖呵を切ってから黙り込んでいた声が、再び話しかけてきた。
男『君は鬼太郎兄弟の中では特に好戦的なタイプと聞いていたからね。わざわざここまでおびき出して、数の多さが面倒な相手と戦わせるようにしたのだが。裏目に出てしまったようだ』
戸田「はん。・・・ざまあみやがれっ」
おびき出されていたのか、と今更気づいたことは隠しながら毒づいた。
どうやら、長期にわたるほど不利なのはあちらも同じらしい。
男『何より、幾重君の妖力の消耗がいつもより激しい。これでは、早めに“単体”モードに入ってしまうかもしれないな』
いつもより激しい?弱ると、一つなるのか?などと質問している余裕は無かった。
男『仕方ない、もう少し君の妖力の動かし方や戦闘フォームの研究をしていても良かったのだが。ここらで打ち切ることにしよう。朱の盆君、あまり使いたくなかったが、増援を送ってくれ。』
朱の『は、はいっ!分かりました!』
戸田「なっ!?」

増援が来ること(ついでに朱の盆が居たこと)にも驚いたが、それ以上に、男が完全にこちらを手の平で遊んでいるということに驚愕した。
それとともに、一層の怒りも湧き上がってくる。こいつは平気で人を弄ぶことが出来る奴なのだ。
戸田は思わずそちらに思考を奪われていたが、ふとあることに気づいた。
戸田「何だ?こいつら・・・動きが鈍くなってる」
そう。男の「増援」という言葉が響いたときに、「幾重」達の間に張りつめた空気が走ったのだ。
まるで、その言葉に怯えるように。
戸田「・・・何でもいい。チャンスだ!」
戸田が大きくオカリナを振りかざしたとき、
すべての妖怪の体が一斉に光り出した。
戸田「!?」
そしてその光は一つに収縮していく。
男『馬鹿な!?限界がくるにはもう少しあるはずだ!!』
男の戸惑った声。

戸田の目の前に現れたのは、同い年くらいの気弱そうな少年の姿だった。
戸田「お、お前が・・・。幾重か?」
一瞬、呆けて尋ねる。今までの猛攻をしていた“集団”と同じ“人物”には思えなかったからだ。
幾重「・・・」
コクンと少年は頷くと、戸田の腕に手を伸ばした。
戸田「っ!」
とっさに身構える。
しかし、少年はぐっと目に強い光を湛え、掴んだ戸田の腕を引き寄せながら、もう片方の自分の手を戸田の胴に打ち込んだ。
戸田「うあっ!!」
そして、その腕は戸田の腹に深く、まるで貫通したかのようにめり込んだ。

戸田「ううっ」
目覚めると、そこは真っ白で何もない世界だった。
戸田「どうしたんだろう、俺」

「手荒なことしちゃってごめんね」
戸田「! お前はっ」
後ろを振り向くと、いつの間にか先程の少年が立っていた。
幾重「僕の名前は幾重、ってことはもう知ってたんだね。 ・・・ほ、ほんとにごめん。こうでもしないと君と話すことが出来なかったから・・・」
戸田「あ、いや、待って。それはいいんだ。えっと、その前に状況を説明してくれよ」
戸田は混乱していたが、何故か少年を責める気にならなかった。
敵意が感じられないということもあったが、それ以上に何か事情がある気がしたのだ。
戸田「お前の話も聞くよ。でも、ここはどこで、お前は何者なんだ?」
幾重は少し驚いた顔をしたが、八の字に曲げられた眉をゆるめて「ありがとう」と言った。


幾重「まず、ここは君の魂の中。 僕・・・いや、僕たちは、ここで使われていた実験体が集まって出来た者なんだ」
戸田「実験体?」
幾重「うん。 普段、僕たちはさっきみたいに別々の体で、刷り込まれた動作しかできない。弱ると、今君の目に見えている“僕”を“中心”として一つになり、回復体制に入るんだ」
  「そのときは中心である“僕”の理性もちゃんとあるけど、喋ったり複雑な動きはできない」
だから、会話するためにこんな方法を取ったんだけど・・・。と、またまた申し訳なさそうにする少年を、戸田は「もういいってば!」と牽制した。
戸田「さっきの手刀は魂と魂をを触れあわせるためだったんだな。かなり強引だけどさ」
幾重「あはは・・・;」
戸田「あの男が『妖力の消耗が激しい』って言ってたけど。俺と早く話すためにわざとやってたのか?」
少年は頷いた。
幾重「『増援』って聞いたときは焦ったけど、間に合ってよかったよ」
フフ、と微笑みを浮かべているが、彼がここまでして伝えたいこととは何なのだろう。