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役所氏とも「絆」「呪縛」等の作品で共演のある、木下ほうか氏主演のサイコサスペンス。

売れない俳優である木田ほづみ(何となく本人を連想させる役名である)が、何者かに路上でバットで殴られる。一命は取りとめたものの、事件前後の記憶は全く残っていない。木田は事件の真相を探るべく、事件の目撃者たちとの接触を続ける。しかし矛盾する証言、一向に進まない事件解明、戻らない記憶とのジレンマから、徐々に現実と想像とのバランスが崩れていき、ついには友人を手にかけることを考えるようになる。

大筋は上記の通り。さて読者の皆さん、役所氏はどこに登場すると予想されるだろうか。現在の役所氏のポジションからいって、普通なら少なくとも目撃者あたりを想像されるだろうが、そうではない。

この映画の公開前後には、ここを含めた役所氏関連サイトで「役所氏は医者の役らしい」とか、「いや、役所広司という役らしい」だとか、色々な謎めいた情報が飛んでいた記憶がある。要は「よくわからないような端役」ということだ。

実際はどちらも正解。「木田が友人をバットで襲おうと、仕事場でもある映画撮影所を徘徊している時に、ちょうどスタジオから出てきて木田に声をかける、医者の扮装をした役所広司」という役である。映っているのはものの数秒、筆者がこれまで最も少ない出演と考えていた「英霊たち」より更に短い。DVDの解説書にもあったが、木下ほうか氏の主演作ということで、役所氏が「それなら協力しよう」とゲスト的に出演したらしい。

さて、こういう場合一般には「友情出演」とか「特別出演」として別物扱いされることが多いが、それすら全く無くあくまでも一出演者扱いである。常識的に考えて役所氏ほどの俳優となれば、制作サイドとしても通常はキャストロールに何らかの措置(「○○出演」や「1行空け」等)を施すはずである。それにもかかわらずこの扱いというのは、役所氏サイドから希望したことに間違いない。いわゆる「大物俳優」とよばれる人物には、テロップの大小や順番などの変なところで我を通そうとするタイプが多い中(このてのトラブルは枚挙に暇が無い)この対応に役所氏の人柄が表れているような気がするのは私だけではないだろう。

作品中では目撃者に「木田さん、俳優なんでしょ、役所広司に会ったことある?」とたずねられるセリフや、自宅の壁にさりげなく「絆」のポスターが貼ってある(木下氏自身の出演作でもあるのだが)あたりに、木下氏なりの役所氏に対する敬意がこめられていると私は感じた。

今般DVDこそ発売された(それでようやく視聴することが出来た)が、非常にマイナーな映画であり、レンタル店でも一寸見つけづらいものと思われる。機会があれば是非「一瞬の役所氏」をチェックしていただきたいものだ。 (02/07/08)














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