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***復讐、強姦、戦争……利子利欲しか考えない醜い生き物は世にいるべきではないのか?  「殺してやる……皆殺しにしてくれる……」 「復讐なんて……自己満足しか産みません……もう血は見たくない……」 「こいつは俺のお袋と弟を殺しやがったッ!! こんなクズを殺すことに非難を受ける必要は無いッ!!」 「まだ……殺すのか? ……誰の為だ? あの子の為のつもりか?」 「イヤダ……イヤダ……ウミタクナイ……」 愚かだ……哀れなる者達よ…… ***全てを終わらせよう、今がその「時」だ 七年前に起きた「西部戦争」、それは東から南までの大陸を統一した「リストリアス国」と、西に存在する国「ソドリッド国」が起こした、大規模な戦争であった。 分子を自在に操る「魔術」を兵器として介入させ、恐るべき戦力を得たリストリアス軍に、ソドリッド軍はなす術も無く敗れた。 だが、無論それで終わるはずが無かった。 戦争の遺した爪跡は、ただ環境だけでは無い。 全て人々の心に悲しみ、怒り、憎悪、苦痛を残し、そしてそれは過激なテロリズムとなり、今だ凄惨な殺しは続いていたのだ。 そのとあるテロリストの凶弾を受けた少年、「ジャック=ホーエンハイム」は、戦時中に敵軍に母と弟を殺され、西部の人間の中でその軍人を探し出し、復讐を終える為に旅に出るのであった。 しかし、その中で出会う悲惨な西部人達の姿、人の心の傷を具現化した怪物、人間の醜さに、ジャックは心を大きく動かされていく。 それは果たして、復讐の結末に終わるのか、それとも赦す結末となるのか……
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