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*メカニック類・統一銀河連邦 型番の「CSWS」は「Confederation's Security Werpon System」(連邦安全保障兵器体系)の略。 本来はメーカーごとの型番が設定されているが、データ処理の関係上、戦力として 編入された時点で共通の形式に従ってナンバーが与えられる。 **[[CSWS-MSX0110 “ノーバディ”>http://dl6.getuploader.com/g/9%7Csaraswati/810/main1.jpg]] 兵器種別:シングラル(人型全領域戦闘機) 総計質量:31224.52t 頭頂高:26.6m 通常空間中最高速度:0.05C(秒速15000km相当)※Cは光速度を表す 最大飛程:11光年(=ワープ可能距離) 標準武装: ・セミロングレンジフォトンドライバー×1 ・サブジェネレータ内蔵リパルサーブレード×1 ・COMAUS タイプ“アンゲロイ・エーギア”×8 ※MAUS系武装は機動攻撃端末システム、いわゆるビット兵装。 #region(備考)  エルフェンバイン研究所が開発した新型シングラル。連邦統合治安維持機構、通称 “メガリス”の次期主力機開発コンペティションを争う、データ収集用の実証試験機である。  基本性能が高く、一見すると現主力機“グラディウス”の正統な後継機を目指して 開発されたオーソドックスな機体構成と見える。多数の斥力干渉器を搭載したことによる 高い機動力と、IDeA及びDiScのフィールド出力。衝撃を熱変換するフレーム構造材と合わせ、 実弾への耐性も高めた対レーザー装甲。サブジェネレータを内蔵し、補助推進器やシールド として使用可能な大型リパルサーブレード。内部偏向ミラーと発振レンズの耐久力を底上げし、 より高エネルギーでの発射が可能となったフォトンドライバー。COMAUSはやや玄人向けの 武装だが、全体的な戦闘能力はレンジを選ばず、手堅く高水準にまとまっていると言える。  しかし本機は、決してそれだけに終わる「まともな」機体ではない。  オールラウンドに戦える筐体は、本機に搭載された新たな操縦システムのデータを 性能的バイアス抜きで収集し、次代の汎用量産機開発に活かすための設計である。 QAI(Qualia Absorption Interface)と名付けられたこの操縦方式は、従来のシングラルを 動かしていたQFI(Qualia Feedback Interface)とは根本的な作動原理が違う。QFIは アクターの生体脳から発せられる電位差のパルスを読み取り、機体を駆動するための信号に 変換することで、人型の巨大な機械を脳からの指令で直接動かすことができた。対して QAIは、アクターの脳神経電位パルス及びグリア細胞の量子デコヒーレンス波を機体の 光量子頭脳にトランスプランテーション(転送。不確定性原理によりコピーは不可能)し、 思考活動全般が転送できたところで生体脳を一時的な仮死状態に置くものである。 機体の制御は量子フォトニック結晶複合体の人工脳へと「吸い出された」アクターの意識が 継続して行う。人工脳の信号伝達速度は生体脳とは比較にならないため、思考活動もまた 超加速状態に入り、主観時間が極端に延長。亜光速のビームにさえ反応できるようになる。  本機はまだデータ収集中の試験運用段階であるため、通常のQFIも併せて搭載されており、 アクターの身体を格納・保護するリンケージポッド(コックピット)も内蔵されている。 しかしいずれQAIが完成すれば、人間がシングラルに乗り込む必要すらなくなるという。 ただしアクターの意識を吸い上げた電脳が破壊されれば、肉体が目覚めることはない。 仮に目覚めたとしても人格や記憶の一切を失った廃人となる。逆に、QAI稼働中に肉体が 死ぬようなことがあれば、アクターの精神は戻るべき器を失い機体に閉じ込められる。  アクターの物理肉体を搭乗させずにQAIを起動する場合のテストケースも想定し、 本機には非生体運用モード“インテグラーレ”のためのCOS(Combat Operating System) がバックアップ用のQFI及び通常のQAI生体運用モードとは別回路で組み込まれている。 インテグラーレ発動時は、アクターの肉体を保護するため設けられていた各種リミッターが 解除され、主に機動力とリプレイサー・ドライブ飛程が大幅に上昇する。さらに ケノンリアクターの真空分極チェンバーを不安定化させるオーバーブースト機能が インテグラーレ発動と同時に起動し、通常時を遥かに超える出力を得ることができる。 遮蔽不可能なレベルで有害な放射線を出すため、アクター搭乗時には使えない機能。  ケノンリアクターの真空揺動増幅は未完成の技術であり、現状では炉心の排熱性能が 過剰なエネルギー放射を処理し切れず、長時間の使用には耐えない。肩部、脚部装甲が 展開し露出する振光フィンから余剰エネルギーを棄てることで、強引に炉を制御している。 排熱システムが持つのは最長でも30分。この間、全身のフィンと放熱スリットが激しく輝く。 将来的にはオーバーブースト状態の大出力を恒常的に処理できるようにするのが目標。  機体名の“ノーバディ”はQAIの特性に由来する開発コードで、量産化の暁には “ジークフリート”という正式名称が与えられる予定である。「誰でもない」マシンから 伝説上の英雄の名を冠した機体へ、との意図が込められている。またプロトタイプが 非生体運用モードを起動した形態は“ノーバディ・インテグラーレ”とも呼称され、 「誰も完全ではあり得ない」と意訳できる。 #endregion (&bold(){[[画像:ノーバディ・インテグラーレ>http://dl6.getuploader.com/g/9%7Csaraswati/811/main1B.jpg]]}) **[[CSWS-MSX0043 “プロト・ケーニギン”>http://dl1.getuploader.com/g/9%7Csaraswati/827/ally1.jpg]] 兵器種別:シングラル(人型全領域戦闘機) 総計質量:31254.8t 頭頂高:25.2m 通常空間中最高速度:0.034C(秒速10200km相当) 最大飛程:約10.5光年(=ワープ可能距離) 標準武装: ・八連装パースィング・ペネトレーター×2(肩部アーマー内)  ――対IDeA弾頭のマイクロミサイル。加速度は低いが、相対速度自体は際限なく  増大するため、撃ち落としておかないといずれ直撃を被る。 ・ハイブリッドキャノン×1 (内訳:新型リパルサーアクセラレーションキャノン×1、  縮退ポジトロンドライバー×1、ロングレンジフォトンドライバー×1) ・AMAUS タイプ“ミゼリコード”×16  ――フォトンドライバーを搭載。数で圧倒する大量生産品。 ・COMAUS タイプ“ハトシェプスト”×5  ――本体から100m以上離れることが出来ない特殊型。火力は大。 ・リパルサーシールド×1 ※MAUSと付く武装は機動攻撃端末システム、いわゆるビット兵装。 #region(備考)  兵器メーカー“ブラックスミス・システムアームズ”が、銀河連邦の次世代主力機 選定コンペに提出した新型シングラル“ケーニギン”のプロトタイプ。基本スペックの 底上げと、格闘戦能力を犠牲にしての徹底的な火力の向上が図られている。  実証試験機特有の装備として、超大型のハイブリッドキャノンを保持。 (量産型は共通規格のロングレンジフォトンドライバーを携行する予定) これは本来、対要塞攻撃及び対艦攻撃を想定し『戦艦の主砲として』設計された 代物であったが、急遽参加が決定した次期主力機選定コンペのためにデータを流用され、 携行用に再設計、本機のメインウェポンとして生まれ変わった。  RAキャノンは極度に歪曲させた空間が元に戻る運動を利用して弾体を加速する新型のもの。 射出された実弾は空間圧縮率次第で遷光速の初速をも得るため、標準的なIDeAを 運動エネルギーのみで突破できるほか、特殊弾頭を用いればDiScすら問答無用で貫通する 必殺の一撃となり得る。ただし消費エネルギーも相応になるため、遷光速弾の連射は不可。  ディジェネレーテッド(縮退)ポジトロンドライバーは限界まで圧縮した陽電子を それ自体の縮退圧で飛ばす亜光速の反粒子ジェット。陽電子線は砲身内に八基ある 収束・加速リングによってさらに細く速く絞り込まれ、粒子が拡散するまでの有効射程は 従来型のシンクロトロンやレーザープラズマ加速器を用いた荷電粒子砲より遥かに長い。 威力も従来型を上回ってかなりのものだが、飛ばす陽電子自体は非常に軽いため 対IDeA性能はフォトンドライバーに劣る。その真価は収束と拡散の切り替えが可能な点にあり、 収束すれば非IDeA目標に対する強力無比の一撃、拡散させれば面制圧や牽制の手となる。 当然マルチロック可能なため、拡散モードは支援砲撃や対MAUS用迎撃手段としても重宝する。  LRフォトンドライバーは艦船規格のものであり、その威力は絶大。 一般機の最大出力射撃に相当するエネルギーを数秒間にわたって照射可能。 複数の戦艦を一撃で沈め、薙ぎ払えばオーストラリア級の大陸すら焦土にできる。 (理論上であって、実際はセーフティが働くため有人惑星では撃てない)  巨大な砲身と、サブジェネレータを搭載しなければスペックを発揮できない 消費エネルギーの高さゆえ、取り回しが悪く扱いには腕が要る。  ほかサブウェポンもペネトレーターや二種類のMAUSなど充実しており、自衛力は高い。 ただし白兵戦用の武装が皆無であるため、クロスレンジに入られるとシールドか COMAUSの零距離射撃くらいしか対応手段がなくなる。これは砲戦試験機ゆえの仕様で、 制式採用時にはリパルサーブレードの装備が検討されている。  ペネトレーターやMAUSは端末・弾頭に合成不能な資源を用いるため、それらを 多数装備する本機のコストも“グラディウス”の五倍にまで跳ね上がっている。 もっとも、コンペ用のデモ機が過剰な高性能を持たされるのはどこのメーカーも同じで、 量産時にコストダウンのための兵装簡略化が行われるのは予定調和の一部と言える。 #endregion **CSWS-MSX0038 “ストームブリンガー” **CSWS-MSG006 “グラディウス” *メカニック類・革命義勇軍“ザナドゥ” 型番の「MSOX」は「Military Strength of Xanadu」(ザナドゥの軍事力)の略。 本来はメーカーごとの型番が設定されているが、データ処理の関係上、戦力として 編入された時点で共通の形式に従ってナンバーが与えられる。 **MSOX-0L0 “クレイヴ・ソリッシュ” **MSOX-0E7 “バルムンク” **MSOX-0L9 “ノートゥンク” **MSOX-0R2 “エスカリボール” **[[MSOX-0L3 “ジョアユース”>http://dl1.getuploader.com/g/9%7Csaraswati/753/enemyace3.jpg]] 兵器種別:シングラル(人型全領域戦闘機) 総計質量:22042.7t 頭頂高:23.5m 通常空間中最高速度:0.0438C(秒速13140km相当) 最大飛程:約14光年(=ワープ可能距離) 標準武装: ・リパルサーセイバー“フレムトリンク”×1 ・フォトンドライバー×1 ・COMAUS タイプ“アルングリム”×8  ――エレクトロンドライバー搭載。補助推進器としても使用可能。 #region(備考)  革命義勇軍“ザナドゥ”でエース用に少数配備されているシングラル。  マイクロドライブ(超短距離空間転位)の戦闘利用を前提に設計された機体で、 ニコラス・ノースクリフ専用機“クレイヴ・ソリッシュ”の量産型とも言える性能。  各種基本スペックはかなりマイルドに調整し直されており、一般兵が搭乗しても マシンパワーに振り回されるようなことはない。ただマイクロドライブ機能はもともと ニコラスにしか扱えないとされていたものであり、本機では転位座標計算の一部を 自動化する「スレイヴ・サーキット」によって制御を簡略化することで、どうにか人間が 使用可能なレベルまで性能を落としている。  スレイヴ・サーキットによるマイクロドライブはロック対象を基準とした転位のみ。 自由自在に座標を跳び移れるオリジナルに比べると汎用性の点で大幅に劣るが、 それでも位置や間合いの優位を常に握れるというアドバンテージは大きい。  通常のリプレイサー・ドライブ以上に大きな消費エネルギーを賄うため、斥力干渉器の 搭載スペースを犠牲にして、多数のサブコンデンサを増設している。時間はかなり掛かるが、 電力をフルチャージした場合約30回の転位が可能。同じエネルギーをスポット飛程の転位に 使えば、長距離連絡船並みの機動力を発揮する。実際このコンデンサは連絡船用のものが原型で、 母艦に戻ってチャージ済みのコンデンサと交換することもできる。斥力干渉器を減らした分、 機体は軽量級となっており、パワーはあまり高くない。  自由度を下げてなおマイクロドライブの扱いには熟練を要するため、この機体に 搭乗することが許されるのは一定以上の戦績を持つ者のみ。代表的なアクターは 強襲突撃隊“ナイトフッド・オブ・ファウル”の隊員たち。同隊は本機のみで構成された 最精鋭の機動戦力でもある。マイクロドライブの使用を前提とした独自のフォーメーション などを有し、その戦闘力は同規模の“エスカリボール”部隊に比して五倍~十倍とも 目される。中でも突出した戦果の持ち主が隊長のレッド・ブリッジマンであり、 彼だけはフォーメーションに組み込むのが不可能(誰も付いていけない)なことから 出撃の際は常に単独行動を取る。それでも敵に落とされるどころか、逆に多大な出血を 強いて帰還するのは、彼の技倆のみならず本機のポテンシャルの高さをも証明している。  リパルサーセイバー“フレムトリンク”は専用規格のリパルサーブレードで、刀身が細く 機体の上下高以上に長い。マイクロドライブと合わせて間合いの優位を得るための設計。  背部に八基装備されたCOMAUS“アルングリム”はエレクトロンドライバーを搭載したタイプ。 飛ばして使うことは少なく、本隊にMFアタッチメントで接続したまま牽制として撃つのがメイン。 内蔵の斥力干渉器を本体と同調させることで、補助推進力として利用できる。 #endregion **[[MSOX-0E6 “オートクレール”>http://dl1.getuploader.com/g/9%7Csaraswati/757/enemyace2.jpg]] 兵器種別:シングラル(人型全領域戦闘機) 総計質量:26028.42t 頭頂高:22.8m 通常空間中最高速度:0.048C(秒速14400km相当) 最大飛程:約21光年(=ワープ可能距離) 標準武装: ・偏向フォトンドライバー“ラーヴァナ”×10 ・可変リパルサーウェポン“アンブラス”×1  (リパルサーランス/ディフレクションシールド) ・COMAUS タイプ“メデューサ”×6  ――サブジェネレータを内蔵した大型COMAUS。リパルサーブレードとして  使用できるほか、補助推進器や独立DiSc展開システムとしても機能。 #region(備考)  革命義勇軍“ザナドゥ”の新型シングラル。駆動系から兵装まで変態的な技術の塊であり、 それらが有用かどうかのデータを実戦で収集する実証試験機でもある。  現在はロールアウト前のため、全軍で数機程度のテストモデルが稼働しているに留まる。 中でも遊撃隊“ヴェルメリオ・ヤーディム”隊長、ローザ・フォイエルバッハが搭乗する 一番機は戦果において群を抜く。アクターの能力が反映されすぎていて一般兵向けの データが取れない、とは武器開発局の上げた悲鳴である。  まず機体の駆動系および装甲に採用された変性分子繊維構造材が特徴として挙げられる。 インテリジェントウェアなどに使われているのと同系統のナノテク素材であるが、シングラルの 内部機関やエクステリアを形成するには強度が足りないとして、これまで採用されてこなかった。 本機に使用されているものは強度的限界を追求するのではなく、破断することを前提に その修復能力を強化するという方向性で開発されており、従来機を遥かに上回る速度で 自己修復プロセスを進行させることができる。総合的な継戦能力は落ちていないと言える。 (正確には、短時間なら従来型の一体成型構造の方が頑丈。しかし戦闘時間が長引くにつれ  再生能力に秀でる変性分子繊維構造の利点が生きてくる。長期戦・持久戦に有利な性能)  武装も特徴的なものが揃っている。偏向フォトンドライバー“ラーヴァナ”は、両腕部の ガントレット状パーツに五門のフォトンドライバー発振レンズをそれぞれ備える。この火線を 斥力フィールドで偏向させることにより、きわめて広大かつ予測困難な射角を得ることができる。 フィールド形成速度はほぼ光速で、脳波による制御が安定すれば物理砲門での射角変更より 高速かつ高精度の射撃が可能になるのではと期待される。  可変リパルサーウェポン“アンブラス”は傘のような構造を持った攻防一体の武装。 フレームに沿って斥力フィールドの膜が展開され、傘を閉じた状態では鋭い尖端と歪曲空間の エッジを持つリパルサーランスとして、刺突・斬撃・打擲などに威力を発揮する。 傘を開いた状態では斥力の向きが反転し、入射する質量やエネルギーを外側へ向けて 弾き飛ばそうとするディフレクションシールドの機能を持つ。独立したサブジェネレータと 斥力干渉器を搭載しているため、本体のIDeAが消失するようなことはない。  COMAUS“メデューサ”もサブジェネレータ内蔵型で、主に遠隔操作可能なリパルサーブレード として近~中距離の白兵戦に使用する。ほかMFアタッチメントで本体と連結すれば補助推進器になり、 円形に並べて展開すればフォトンドライバーの火線を収束させての長距離砲撃が可能。また本体の IDeAを消さずにDiScを展開することもできる。ただし持続時間は短い。  装甲強度にやや不安があるためか、IDeAを解除せずに敵の攻撃を捌くための防御手段が 二種類も用意されている。結果的に鉄壁の自衛能力を持つ機体となった。“メデューサ”を 補助出力器として“アンブラス”のディフレクションシールドを強化すれば、集中砲火を 弾き返しながら敵陣に突入するような荒業も可(リパルサーラムチャージ)。 #endregion **[[MSOX-0E8 “デュランダル”>http://dl1.getuploader.com/g/9%7Csaraswati/801/sister1.jpg]] 兵器種別:シングラル(人型全領域戦闘機) 総計質量:44050.72t 頭頂高:20.29m 通常空間中最高速度:0.12C(秒速36000km相当) 最大飛程:約70光年(=ワープ可能距離) 標準武装: ・超大型斥力干渉シェル“ディファランシ”×2 (推進、防御フィールド展開のほか、マイクロブラックホールランチャーや  フォースグラブ、ディストーションスライサーなど様々な重力攻撃として応用可能) #region(備考)  革命義勇軍“ザナドゥ”の新型シングラル。重力制御能力に特化した技術実証試験機。  本来は実戦に投入する類のマシンではなく、あくまで単一のシングラルにどれだけの 重力制御能を持たせられるか試す、純粋な検証機だった。通常機を遥かに超える機動力や、 IDeAを装甲したままDiScの展開が可能であるなどの特長はあったが、斥力フィールドを操る 制御インターフェースがアクターの抽象イメージ能力に大きく依存するため、思念を乱されやすい 戦闘中の使用は考えられていなかった。また、思考リソースが重力制御に取られすぎれば ロジカルウェポンに対応できなくなる。これも実戦においては看過し得ない弱点である。  しかし特異な抽象イメージ能力とL3認識能力を併せ持つソフィア・ルービンシュタインが 現れたことで、更なるデータ収集のため実戦テスト仕様へと改修。オーダイン星系の護りとして、 失地回復を図る連邦軍の斥候を幾度となく叩き返している。事実上のソフィア専用機。  武装らしい武装は持っていない。フォトンドライバーもリパルサーブレードも、汎用モデルは 使用可能だが、本機の標準装備ではない。リアクターの全エネルギーは斥力フィールドの生成と コントロールに費やされ、その出力器が超大型斥力干渉シェル“ディファランシ”である。  殻翼状の巨大なパーツ内部に独立したジェネレータと大小の斥力干渉器が配列され、全体が一個の インターフィアラーとして機能する。重力工学に基づく干渉器のマトリクス構造は、斥力波の 相互干渉を利用した精密な重力コントロールが可能であり、鳥の卵を割らずに力場で持ち上げるような 細かい作業もこなす。一方で単純な出力も凄まじく、リパルサーブレードが届かない距離の敵機を IDeAごと斥力フィールドで圧壊させる(フォースグラブ)ほどの干渉範囲とパワーを誇る。 この強靭かつ広域に届く斥力場をソフィアは防御に用いており、自機の護りが薄くなるリスクも 省みず、味方への攻撃を逸らしたり弾いたりする。彼女の的確なインタラプトに救われた将兵は多い。  真に特筆すべきは攻撃への転用で、これは単純な防御フィールド形成やDiScの遠隔展開とは 別次元の集中力とイメージコントロール精度が求められる。ニコラス・ノースクリフを除けば 本機の重力制御能力を実戦レベルの攻撃に応用可能な人間は、現状ソフィアしか確認されていない。  空間を圧縮しマイクロブラックホールを生成、射出するMBHランチャーは近~中距離用飛び道具。 ランチャーと言っても砲身が存在するわけではなく、機体周囲のどこからでも発射できる。ただ イメージを練る必要上、ソフィアは主に空間を「握り潰す」格好で掌部から生成・射出する。 マイクロブラックホールはホーキング輻射で瞬く間に蒸発・爆発してしまうため射程は短いが、 誤射の危険が少ないというメリットもあり、またIDeAを貫通する。投入エネルギーが十分なら DiScさえ貫く強力な攻撃で、次代の主力射撃兵装として様々な国家・企業が研究している。  ディストーションスライサーはDiScの応用技術で、歪曲空間を細長い膜状に成形したもの。 光さえ弾き返す加速度の薄刃があらゆる物質を斬り裂き、IDeAさえ苦もなくすり抜ける。 リパルサーブレードと打ち合うことも可能で、こちらは実体を持たないため破壊されない。 DiScと克ち合った場合は消失するが、僅かなチャージタイムでスライサーは再生成可能。 いちおう欠点もあり、スライサー使用中は味方の支援に回すフィールドが確保できない。また 平均的なリパルサーブレードより消費エネルギーが大きく、長時間の展開は出力低下を招く。 スライサーの生成・変形・操作は機体の近くなら自由自在だが、これもイメージを練り上げ 維持する必要があるため、実際は手元から刀剣状の形態を取って発生させるのが一番安定する。 MBHランチャーとの併用は不可能ではないものの、アクターの脳に掛かる負担は増す。  アクターの異能により恐るべき性能を引き出される本機は、その性質上量産化が不可能に近い。 本機の戦闘データを活かした武装やインターフェースが開発されることはあるかもしれないが、 ソフィアが駆るプロトタイプほどの圧倒的な戦闘力を再現するのは困難と見られている。 #endregion *メカニック類・その他勢力 **“阿僧祇” 型番不明 **“恒河沙” 型番不明 **“那由他” 型番不明 **“無量” 型番不明 **“スティング” 型番不明 **“オルクリスト” 型番不明 **“グラムドリング” 型番不明 **“イドロマンサー・オーヴァルム” 型番不明
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