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 そうして最初に家族になったのが、魚と水瓶。ただしこの段階では、二人は互いを 家族ではなく、大切な友人だと考えていた。  次に家族になったのが射手と獅子。二人ともグループに属していない一匹狼の能力 者だったが、グループに追われて困っていたのを、魚が助けて仲間になった。四人に なって彼らは、互いをチームの一員だと考えるようになった。  それから蠍と蟹。二人とも、能力を隠してひっそりと生きていたのを、みなで見つ け出して仲間に誘った。家族という考え方が出てきたのはこのころだ。  天秤と双子は、二人とも川田のグループのメンバーだったが、水瓶の説得によって 引き抜くことができた。このころには、彼らは完全に家族になっていた。  乙女と山羊は、まだ能力に目覚めていない段階だったが、グループより先に見つけ 出して、仲間にすることができた。この二人は家族という考え方になかなか馴染めず にいたが、今は慣れているという。  俺はいくつかの疑問を持った。 「能力者をどうやって見つけ出すんだ?」 「射手と獅子は、能力者のあいだでは有名な人物だったから。蠍と蟹は、未来の水瓶 からの伝言で見つけ出した。天秤と双子はもともと知り合いだった。乙女と山羊は、 家族の能力を総動員して探し出したよ」  そして今は俺も、彼らの家族だ。  だから俺は家族を守るために、強くならなきゃならない。  獅子や射手と最初に出会った河原が、俺の特訓場所だった。大岩を落としたり、小 石を飛ばしたりして、俺は自分を鍛えた。  まえに乙女の言っていた通り、俺には冷静な判断力が足りないんだと思う。なにを 選び、どう動かすかを、素早く判断できるようにならなきゃならない。  その日も河原に行った。空は曇ってて雨が降りそうだったが、そのほうが良かった。  人が居ないからだ。あそこは晴れた日の昼や、休日とかは、バーベキューの人とか が居ることがある。  しかし、今日は天気も崩れがちで、もう夕方で、休日でもないのに、人が居た。  よく見るとそれなカジキさんだった。野球部の先輩だ。バットを持って素振りして た。  俺が声をかけると、先輩は手を止めて、さわやかに笑った。 -[[続き>水2_03]]

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