「水2_07」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

水2_07」(2008/08/23 (土) 19:42:59) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

 カジキが空中で拳を振る。見えない力が俺を殴る。口の中が切れた。  殴打ののち、その見えない拳でもって、シャツの襟元をつかまれた。  また首絞められるのかと思ったが、違った。俺のシャツは首元から腹まで裂かれて いた。  カジキを見る。妙な目をしている。冷たいのに熱っぽいような、おもてに表せない 感情を押さえ込んでいるような。  カジキの手が、ゆるっと宙を撫でた。  俺の胸から腹、股間までに、撫でられる感覚が走った。  俺は驚愕する。なに考えてんだこいつ。 「て……め……」 「牡羊。ズルがきらいなおまえには、わかんないだろ」  カジキの手が宙を揉み、俺のからだも揉まれる。  気色の悪さに身もだえする俺に、カジキは言う。 「わかんないだろ。ズルい人間の気持ちなんて」  俺は、気絶しておくべきだった。眠っておくべきだった。  なんの抵抗もできない俺の体をカジキはもてあそぶ。適当に服を裂いて、適当に肌 をいじって。  ここに別の誰かがいたら、俺は何も無いのに勝手に身悶えてるアホに見えることだ ろう。  だけど俺には、体中を這い回る手の感触が感じられるんだ。気持ち悪い。吐きそう だ。  むき出しになった俺の下半身をいじりながらカジキは笑う。わざわざ俺を座らせて、 足を大きく広げて、そこが俺にも見えるようにして、俺の屈辱感をあおる。  そして奥歯をかみ締めていた俺は、はじめて声をあげた。 「あ、あっ……!」  入ってくる。  尻に、なんか入ってくる。こじ開いて、もぐりこんでくる。  カジキが笑う。指を曲げ伸ばししながら笑う。 「もう手の感触がねえわ。でも見えるよ。穴が開いてる。丸見えだ」  涙が出た。悔しかった。腹の中で指の感触がくねる。鳥肌がたつ。  恥も外聞もなくわめいた。やめてくれと哀願した。死んだほうがマシだと思った。 -[[続き>水2_08]]

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: