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星座村 ※蠍射手 1/3 2006/12/22(金)06:12 忘れた頃にさり気なく投下 注)・元が蛇な為、蠍の基本的なイメージより低能・短絡的   ・射手も医者ですが、設定通り言動が子供      ☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆ 木扉を開けて見れば、この付近で何度となく見掛ける謎の男、蠍が立って居た。 勝手知ったる牛宅でコトコト鍋を煮ている時だった。 「あ、蠍だ。」 オレは初対面も同然の相手に向かって、指を差して呼び捨てにした。 すると要領を得ない蠍は若干眉をひそめ、誰だ? ってな顔をした。 以前、通りすがりにこの男を見かけた時の第一印象は・悪者・だった。 スラッと着崩した黒衣の出で立ちは怪しく、切れ長の鋭い目つきと整った容姿。 自分とは対照的とも思えるミステリアスな雰囲気が、カッチョイイと思ってた。 ミーハー気分で、牛に 蠍の正体を聞いた事がある。 でも何故か『蠍の名誉の為に言わないでおくよ』と笑って誤魔化されたんだ。 『そうそう、射手が治療した患者の1人だよ。看病したのはボクで、  彼の意識が回復した時には射手は居なかったけどね』とも言ってたか。 オレ、人間の手術は専門外だし、たぶん牛の記憶違いだろうけど。 どういう関係かと問えば、牛はバターを塗る手を休めずに 『う~ん? ごんぎつねの話みたいな関係‥‥いや、つるの恩返しかな?』と 答えてからパンを頬張り、それ以上は食事に夢中で相手にしてくんなかった。 ・ごんぎつね・ってのは どっかの国の童話らしい。 童話とやらの例え話は良く分からなかったし、その内 通りすがりの男の事なんて 忘れるだろうと思ってたんだけど。 こうして間近で男を見ると、やっぱり何か強く惹かれるものがある。 蠍は興味津々で無遠慮に見つめるオレなど気にも留めず、チラリと視線を家内へ向けた。 「牛さんは‥‥」 問い掛けの途中、家の奥から コトコトコトコト プシューーーッ! という音が耳に入る。 ん? この音‥‥‥‥ヤベェ、鍋が沸騰してら。 火、付けっぱなしだったっけ。 オレは早足に火を消しに戻る。が、既に台所は大量の吹きこぼれで汚れた後だった。 ハァ‥‥ ここを汚すのだけは駄目なんだ。温厚な牛でも許してくれない。 「牛なら今日はどっか出掛けるって言ってた~。」 もう一度溜め息をつき、オレは家中から表に届くくらいに声を張る。 「そのうち帰ってくるから家でゆっくりしてけば良いじゃん。」 ‥‥なーんて。 本当は明日朝にならないと牛は戻らないけどなっ! その間に適当にココを片して、蠍には晩酌につきあってもらおう。 そうして、オレは早々に帰ろうとする蠍に適当な嘘をついて、 好奇心で危険人物を家へ引き入れたのだった。 自ら災難を招く羽目になるとも知らずに。 -[[続き>『ようこそ星座の村』※蠍へび→牛2]]
星座村 ※蠍射手 1/3 2006/12/22(金)06:12 忘れた頃にさり気なく投下 注)・元が蛇な為、蠍の基本的なイメージより低能・短絡的   ・射手も医者ですが、設定通り言動が子供      ☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆ 木扉を開けて見れば、この付近で何度となく見掛ける謎の男、蠍が立って居た。 勝手知ったる牛宅でコトコト鍋を煮ている時だった。 「あ、蠍だ。」 オレは初対面も同然の相手に向かって、指を差して呼び捨てにした。 すると要領を得ない蠍は若干眉をひそめ、誰だ? ってな顔をした。 以前、通りすがりにこの男を見かけた時の第一印象は・悪者・だった。 スラッと着崩した黒衣の出で立ちは怪しく、切れ長の鋭い目つきと整った容姿。 自分とは対照的とも思えるミステリアスな雰囲気が、カッチョイイと思ってた。 ミーハー気分で、牛に 蠍の正体を聞いた事がある。 でも何故か『蠍の名誉の為に言わないでおくよ』と笑って誤魔化されたんだ。 『そうそう、射手が治療した患者の1人だよ。看病したのはボクで、  彼の意識が回復した時には射手は居なかったけどね』とも言ってたか。 オレ、人間の手術は専門外だし、たぶん牛の記憶違いだろうけど。 どういう関係かと問えば、牛はバターを塗る手を休めずに 『う~ん? ごんぎつねの話みたいな関係‥‥いや、つるの恩返しかな?』と 答えてからパンを頬張り、それ以上は食事に夢中で相手にしてくんなかった。 ・ごんぎつね・ってのは どっかの国の童話らしい。 童話とやらの例え話は良く分からなかったし、その内 通りすがりの男の事なんて 忘れるだろうと思ってたんだけど。 こうして間近で男を見ると、やっぱり何か強く惹かれるものがある。 蠍は興味津々で無遠慮に見つめるオレなど気にも留めず、チラリと視線を家内へ向けた。 「牛さんは‥‥」 問い掛けの途中、家の奥から コトコトコトコト プシューーーッ! という音が耳に入る。 ん? この音‥‥‥‥ヤベェ、鍋が沸騰してら。 火、付けっぱなしだったっけ。 オレは早足に火を消しに戻る。が、既に台所は大量の吹きこぼれで汚れた後だった。 ハァ‥‥ ここを汚すのだけは駄目なんだ。温厚な牛でも許してくれない。 「牛なら今日はどっか出掛けるって言ってた~。」 もう一度溜め息をつき、オレは家中から表に届くくらいに声を張る。 「そのうち帰ってくるから家でゆっくりしてけば良いじゃん。」 ‥‥なーんて。 本当は明日朝にならないと牛は戻らないけどなっ! その間に適当にココを片して、蠍には晩酌につきあってもらおう。 そうして、オレは早々に帰ろうとする蠍に適当な嘘をついて、 好奇心で危険人物を家へ引き入れたのだった。 自ら災難を招く羽目になるとも知らずに。 -[[続き>『ようこそ星座の村』※蠍へび→牛2]]

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