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「報酬は希望どうり。地位も望みどうりだ」 「望みの場所に、望みの住家を用意する。仕事もおまえの好きなようにすればいい」  なんか、すげえ話になってないか。  天秤はしかし、今度は露骨に眉をしかめていた。 「困ったね。僕の望みはそういうものじゃないんだよ。何度言えばわかってもらえる んだろう」  それから俺を見た。困ったみたいな顔だった。 「僕一人ならさっさと逃げちゃうんだけど、きみがいるからなあ」  たしかにそうだろう。俺を連れて壁抜けはできないんだ、天秤は。  なんか俺、天秤に迷惑かけてるみたいだ。  申し訳なかったので、まず三角に言った。 「よくわかんねーけど、天秤いやがってるし。諦めたらどうだ?」  三角は、尖った目で俺を睨んだ。 「テメエ天秤とこの新入りらしいな。調子に乗んな。刺すぞ」  こいつは刺す力のある能力者らしい。  俺は次に、レチクルに聞いた。 「天秤ってなんの仕事してたんだ?」 「今も昔も天秤は、すぐれた暗殺者だ。おまえの一味の家族ごっこにつき合わせるに は役不足だ」  天秤って殺し屋なのか?  レチクルの能力はわかんねえ。やっぱこういうのは、山羊みたいな能力で読み取っ たりしなきゃ駄目か。  俺は最後に、天秤に言った。 「どうする?」  天秤はあごに手を当てて考えていた。それからやっぱり、世間話のように言った。 「ええとね。三角は空気の槍をあやつる能力者。レチクルは空気の弾丸を飛ばす能力 者だよ」 「槍と鉄砲か。なんか強そうな気がする」 「そのうえ二人は制限がゆるいんだ。力を限界まで使ったあとは、しばらく力が使え なくなるだけ」 「天秤。あんた今すぐ逃げていいぞ」 -[[続き>風2_04]]

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