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136 :超能力SS9:2008/08/26(火) 23:17:12 ID:TG477jk60  さいきん俺は、蟹に針と糸を借りて、針穴に糸を通す練習をしていた。能力を使っ て。  まず糸玉から、糸先を取り出す。  適当に念を込めたら、糸を引っ張りすぎて、糸玉が転がって、あわてて糸玉を引き 寄せたら、途中の糸がこんがらがった。  まあ、いい。次に針を持ち上げる。  小さな針穴に糸先を近づける。入らない。先をよじりあわせて、もう一度。……入 らない。  何度も、何度も、何度も何度も何度も入れようとして、俺のイライラは頂点に達し た。  俺はわめき声をあげながら髪をかきむしり、床をごろごろと転がった。  部屋に射手が出現した。  俺と室内の様子を見ると、針と糸を取り上げ、糸先を舐めて針に通す。  そして「はい」といって、俺にそれを差し出してきた。  俺は首を横に振った。 「違うんだ。それじゃ意味がねえんだ」 「針に糸を通す道具があるんじゃなかったか。ほそい針金でできたやつ」 「いや、縫い物をしたいわけじゃねえんだよ」 「そっか。ん? 牡羊。じゃあ針と糸を使って、他になにをやるんだ」 「だから練習……」 「釣りだろ! 釣りだ! それならまず針を曲げないと」 「やめろ蟹のなんだよそれ! 練習だって! 能力をこまかく使うための!」  射手はやっと納得すると、俺の肩を掴んだ。 「ちょうど良かった。これから獅子を邪魔しに行くんだけど、牡羊も来い」 「獅子もなんか練習してんの?」 「うん。きれいで面白いぜ」  射手は俺の返事を聞かずに、飛んだ。  俺たちは、家の近くにある湖のそばに移動していた。  離れたところに獅子が立っていた。じっと湖面を見つめている。  やがて獅子が手の平を突き出すと、湖面に炎が走った。直線に、長く。  すぐに炎は消え、続いて水蒸気がふわっとあがる。 -[[続き>火3_02]]
136 :超能力SS9:2008/08/26(火) 23:17:12 ID:TG477jk60  さいきん俺は、蟹に針と糸を借りて、針穴に糸を通す練習をしていた。能力を使っ て。  まず糸玉から、糸先を取り出す。  適当に念を込めたら、糸を引っ張りすぎて、糸玉が転がって、あわてて糸玉を引き 寄せたら、途中の糸がこんがらがった。  まあ、いい。次に針を持ち上げる。  小さな針穴に糸先を近づける。入らない。先をよじりあわせて、もう一度。……入 らない。  何度も、何度も、何度も何度も何度も入れようとして、俺のイライラは頂点に達し た。  俺はわめき声をあげながら髪をかきむしり、床をごろごろと転がった。  部屋に射手が出現した。  俺と室内の様子を見ると、針と糸を取り上げ、糸先を舐めて針に通す。  そして「はい」といって、俺にそれを差し出してきた。  俺は首を横に振った。 「違うんだ。それじゃ意味がねえんだ」 「針に糸を通す道具があるんじゃなかったか。ほそい針金でできたやつ」 「いや、縫い物をしたいわけじゃねえんだよ」 「そっか。ん? 牡羊。じゃあ針と糸を使って、他になにをやるんだ」 「だから練習……」 「釣りだろ! 釣りだ! それならまず針を曲げないと」 「やめろ蟹のなんだよそれ! 練習だって! 能力をこまかく使うための!」  射手はやっと納得すると、俺の肩を掴んだ。 「ちょうど良かった。これから獅子を邪魔しに行くんだけど、牡羊も来い」 「獅子もなんか練習してんの?」 「うん。きれいで面白いぜ」  射手は俺の返事を聞かずに、飛んだ。  俺たちは、家の近くにある湖のそばに移動していた。  離れたところに獅子が立っていた。じっと湖面を見つめている。  やがて獅子が手の平を突き出すと、湖面に炎が走った。直線に、長く。  すぐに炎は消え、続いて水蒸気がふわっとあがる。 -[[続き>火3_02]]

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