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144 :やぎの夏休み(夜の楽しみ):2008/08/28(木) 04:09:56 ID:???0 超能力SSの姐さんも乙です! いつも楽しみにしていますw こちらもプチ投下です。 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *  さて、ここまで何度か看過されてきたテレビだが、乙女の家のテレビは山羊の家がある 地方と番組の放送枠が違っていた。 「おじさんの家のテレビってブロックみたい」  山羊の父親である双子は早い時期から薄っぺらなプラズマテレビしか買っていない。真剣 な顔で乙女の家のテレビを見ながらそんなことを言う山羊に乙女は内心軽いカルチャーショ ックを感じていたのだが、山羊は山羊で夜の六時になってチャンネルを変えたとたん流れ 出したアニメのラインナップに著しく首をかしげたようだ。 「これこの前見た。再放送やってるのかなあ?」 「もともとこっちの地方は一周遅れだ」 「……そうなの? 月曜なのに水曜日の七時のやつがやってる」 「ローカル局だからな……。新聞見て確認してみろ」  乙女にうながされて眉間に皺をよせながら新聞のテレビ欄を見た山羊は、隅々まで番組の ラインナップを眺めたかと思うと急に新聞を掴んで大声を上げた。 「真夜中のアニメがぜんぜんやってない!」  家庭的な顔をしていた乙女おじさんが突然眼鏡の奥の目を異様にぎらつかせて山羊を見る。 「お前深夜アニメなんぞ見てたのか!?」 「だって夜中にしかやってないやつだってあるし……」 「なんちゅうふしだらなその歳で……!」  山羊は乙女の台詞が心底わからない様子でいるようだ。 「おじさん、ふしだらってなに?」  答えられずに顔を赤くし口をぱくつかせる乙女に山羊は言葉を続けた。 「ジャンPのでね、”再生ノート”とか”星座探偵カワタ”とかやってる日だけは遅くまで 起きて見てるんだよ。お父さんやお母さんとも一緒に見るし」  無心な山羊の台詞に今度は乙女が凝固し、時が動き出した後ゆっくり咳払いをしてかわす。 まさか自分の想像していたものがパンチラとか胸チラとかエロゲ系とかその辺だったとは 言えず、作務衣のまま居間にごろりと転がって頬杖をついた。山羊はそんな乙女を見て”あ、 このおっさん何かごまかした”と感じたものの、大人の知恵というやつで気づかないふりを して済ませてあげた。 -[[続き>夜の楽しみ2]]

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