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147 :超能力ss10:2008/09/04(木) 06:29:10 ID:iAYos0PI0  夏休みに入った。  俺はピンチだった。体育の推薦で今の学校に入ったくせに、クラブやめた俺は、成 績が悪いことが許されねえ立場になっちまったのだ。  てんこ盛りの宿題を出された。それをこなさなきゃ、来年は二年になれないかもっ て先生に言われた。  とにかく家族に頼った。みんな協力してくれたんだが、読書感想文とかは、誰かに 教えてもらうってわけにもいかない。  困っていると、蟹がアドバイスをくれた。 「蠍に頼ってみなよ。そういうのは、彼に聞くのがいちばんだ」 「むずかしい漢字って、催眠で読めるようになるのか?」 「ちがう、ちがう。能力じゃなくて、職業に頼るんだよ。蠍は作家だから」  なるほど蠍はよく本を読んでいる。あれは趣味じゃなくて仕事の一環だったのか。  納得しつつ、蟹の手作り夜食を食う俺に、蟹はなんか嬉しそうにこう言った。 「本当に、きみは食べ物を、とても美味しそうに食べるね」 「そりゃ、うまいものを、不味そうには食えねえよ」 「だからかなあ。蠍がきみを気に入ってるのは」  どういう意味だ? 「俺の食いっぷりが良いから、蠍が俺を気に入るのか?」 「いや。きみのその、からだの感覚のシンプルさが、蠍には心地よいんだよ」  俺が単純馬鹿だと言いてえんだろうか。まあその通りだが。  で、蟹の手作り夜食を食いきったあと、俺は蠍の部屋に行った。  しかし俺の頼みを聞いて、蠍はこう答えた。 「ギブアンドテイク」  お返し? 俺になにができると。……まさか。 「蠍が嫌なわけじゃねえけど。俺もノっちまうほうだけど」 「ん?」 「なんの構えもねえのに、いきなり未修正でダイレクトな世界に放り込まれると、シ ョックの方がでけえんだよ!」  蠍は、笑った。ぜってー俺のこと、ガキだなあって思ってる。  俺は他に、俺の持っているものや、スキルについて考えた。 -[[続き>水3_02]]

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