「風3_04」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

風3_04」(2008/09/15 (月) 17:26:55) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

「川田になにかあったのか?」  水瓶は苦しそうに「わからない」と言った。 「彼は変わってしまった。まるで別人だ」 「性格を変えるような何かがあったんだろ」 「二十四時間いっしょに居たわけではないが、僕が知る限りは、そんな出来事は無か ったと思う。しかし今の彼は、なんというか、きみの言っていた通りのことをしでか しそうな、そんな雰囲気を持っている」 「……」 「彼はきみの言ったとおり、能力者の組織化を計画している。しかしきみの言うよう な悪どい思想は、いまのところ出てきていない。……どうすればいい。彼を信じてい いのか。彼は能力者たちを助けたいと言っている。僕はどうすれば」 「悪どいことをやりそうになった時点で、止めればいいんだ」  簡単な話だと思うが。  能力者が固まってるってこと自体は、俺の今の家族だって同じようなもんだし、そ れ自体は、悪いことでもなんでもない。  問題は、固まった連中が、やってること、だ。 「ていうか水瓶。おまえ今でも、川田を友達だと思ってんのか?」 「ああ。僕が彼を疑っているのは、きみとの出会いがあったからだ。それがなければ、 性格が変わろうが思想が片寄ろうが、僕は川田の友人として、協力できることをした だけだと思う」 「だったらそれでいいじゃねえか。出来ることをやれよ。ひょっとしたら、おまえが そばにいれば、川田だって悪いことはしねえかもしれねえし」 「僕がそばに居れば、か」 「まだやってもいない悪いことで責められんのは、さすがに川田が可哀想な気もする しよ」  ややこしい話だが。なんつーか、俺が将来、水瓶を殴る運命だったとしてもだ。そ のことで今の俺が責められたって、俺は困るだろう。  殴らなきゃ問題ないんだったら、殴らせないようにすればいいんだ。  水瓶は納得したようで、俺に礼を言ってきた。  そして俺からのキスで水瓶が消え、それとほぼ同時に、ほぼ現在どうりのルックス の水瓶が、空間の歪みから出現した。 -[[続き>風3_05]]

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: