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 そのあと俺は、またやることが無くなっちまったので、台所に戻った。  牡牛が米を研いでる横で、道具を洗いつつ、メシの仕上がりを待った。  だけど煮物はやっぱり時間がかかった。みんなが帰ってきても間に合わなくて、け っきょく、カップラーメン12個つくって食った。  メシのあと、俺は牡牛に、さっきの乙女との出来事を話した。  牡牛はなんか、不気味な笑みを浮かべた。 「けっきょく乙女は眠れなくなったのか」 「かもな。大丈夫かな。ラーメン食ってるときも目がうつろだった」 「時々、牡羊は策士だなって思う。けどそんなことはないから、牡羊はタチが悪い」  意味がわからねえ。 「おれの態度がアホすぎて、乙女が呆れちまったって意味か?」 「ぜんぜん違う」 「もうちょっと詳しく説明しろよ」 「人間、なにかに悩み出したら、べつの悩みには気が回らなくなるってことだよ」  乙女を悩ませたくなくて、俺はがんばったんだが。  俺は、乙女の心配性が伝染したみたいな気分だった。牡牛は、そんな俺の状態を見て笑いな がら、ずっと着たままだったエプロンのポケットに手を入れた。  そして取り出したのは、乙女の眼鏡だった。 「あとで返さないと」 「おまえが取ってたのか?」 「うん。これがないと、乙女は何も出来ないって知ってたから」  牡牛は策士だと思うぜ。間違いなく。  とりあえず、乙女はあんまり動揺させたり、乱暴な扱いをしちゃいけないってこと は、よく理解できた。  けどそれは……、俺みたいな性格の人間にとっちゃ、すげえ難しいんだけど。  やっぱあとで謝ったほうがいいかな。あと説明もした方がいいのか。俺のやること、 いちいち気にするなって。  うん。それがいい。そうしよう。きっとそれが一番だ。たぶん。   ------------------------------------------------------------------  余談として土で、乙女中心です。  次からは属性関係なく、ラストに向けて突っ走ります。 -[[続き・超能力SS14>超能力14_01]]
 そのあと俺は、またやることが無くなっちまったので、台所に戻った。  牡牛が米を研いでる横で、道具を洗いつつ、メシの仕上がりを待った。  だけど煮物はやっぱり時間がかかった。みんなが帰ってきても間に合わなくて、け っきょく、カップラーメン12個つくって食った。  メシのあと、俺は牡牛に、さっきの乙女との出来事を話した。  牡牛はなんか、不気味な笑みを浮かべた。 「けっきょく乙女は眠れなくなったのか」 「かもな。大丈夫かな。ラーメン食ってるときも目がうつろだった」 「時々、牡羊は策士だなって思う。けどそんなことはないから、牡羊はタチが悪い」  意味がわからねえ。 「おれの態度がアホすぎて、乙女が呆れちまったって意味か?」 「ぜんぜん違う」 「もうちょっと詳しく説明しろよ」 「人間、なにかに悩み出したら、べつの悩みには気が回らなくなるってことだよ」  乙女を悩ませたくなくて、俺はがんばったんだが。  俺は、乙女の心配性が伝染したみたいな気分だった。牡牛は、そんな俺の状態を見て笑いな がら、ずっと着たままだったエプロンのポケットに手を入れた。  そして取り出したのは、乙女の眼鏡だった。 「あとで返さないと」 「おまえが取ってたのか?」 「うん。これがないと、乙女は何も出来ないって知ってたから」  牡牛は策士だと思うぜ。間違いなく。  とりあえず、乙女はあんまり動揺させたり、乱暴な扱いをしちゃいけないってこと は、よく理解できた。  けどそれは……、俺みたいな性格の人間にとっちゃ、すげえ難しいんだけど。  やっぱあとで謝ったほうがいいかな。あと説明もした方がいいのか。俺のやること、 いちいち気にするなって。  うん。それがいい。そうしよう。きっとそれが一番だ。たぶん。   ------------------------------------------------------------------  余談として土で、乙女中心です。  次からは属性関係なく、ラストに向けて突っ走ります。 -[[続き・超能力SS14>超能力14_01]] -[[超能力SSメニューへ>超能力SS0]]

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