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超能力15_04」(2008/11/04 (火) 23:05:23) の最新版変更点

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 カラスはバイクから降り、牡牛を見た。 「きみは初対面だ」 「けれど俺はあなたを知ってる。アルバムも持ってる」 「そう。ありがとう。気に入ってくれてるのかな」 「とても」  カラスはちょっと嬉しそうだった。 「きみの名前は?」 「牡牛。能力は物体取り寄せ。制限は、自分の欲望の量がすくないものについては、 能力が発動しないこと」  正直すぎないか?  カラスも同じことを思ったようだ。意図をさぐるような目つきをしている。 「なにか狙いがあるのかな」 「べつに」 「ぼくの能力は知っているよね、当然」 「ああ。蠍に聞いた」 「……どうも、わからない」  牡牛の足元には、牡牛が暇にまかせて取り寄せた武器が、いろいろ転がっていて、 骨董市の出店みたいになってる。  しかし今、牡牛が手に握っているのは、またどっかの工場から盗んだんだろう棒ア イスだった。  そして俺はかじりかけのリンゴを持ってて、そのせいで手がベタベタになっている。  カラスは考えていたが、たぶんわからないだろうなと思う。だって俺らだってわか らないんだから。  カラスはやがて、考えることを諦めたみたいだった。直接、牡牛に聞いている。 「たとえばそこにある武器で、ぼくをいきなり攻撃しようとは思わなかったのかい?」 -[[続き>超能力15>05]]
 カラスはバイクから降り、牡牛を見た。 「きみは初対面だ」 「けれど俺はあなたを知ってる。アルバムも持ってる」 「そう。ありがとう。気に入ってくれてるのかな」 「とても」  カラスはちょっと嬉しそうだった。 「きみの名前は?」 「牡牛。能力は物体取り寄せ。制限は、自分の欲望の量がすくないものについては、 能力が発動しないこと」  正直すぎないか?  カラスも同じことを思ったようだ。意図をさぐるような目つきをしている。 「なにか狙いがあるのかな」 「べつに」 「ぼくの能力は知っているよね、当然」 「ああ。蠍に聞いた」 「……どうも、わからない」  牡牛の足元には、牡牛が暇にまかせて取り寄せた武器が、いろいろ転がっていて、 骨董市の出店みたいになってる。  しかし今、牡牛が手に握っているのは、またどっかの工場から盗んだんだろう棒ア イスだった。  そして俺はかじりかけのリンゴを持ってて、そのせいで手がベタベタになっている。  カラスは考えていたが、たぶんわからないだろうなと思う。だって俺らだってわか らないんだから。  カラスはやがて、考えることを諦めたみたいだった。直接、牡牛に聞いている。 「たとえばそこにある武器で、ぼくをいきなり攻撃しようとは思わなかったのかい?」 -[[続き>超能力15_05]]

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