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 ものをぶつけようとしたら、牡牛がカラスを体の内側にかばいやがった。俺が悪い みたいじゃねえか!  殴りかかっていこうとしたら、牡牛は道路を後ずさりしつつ、次々と障害物(でか い彫刻とか)を並べていった。  誰が誰の敵で味方なんだか分からない状況の中、天秤が帰ってきた。  天秤はひと目で状況を把握したらしい。宙を向いて言った。 「乙女。射手を呼んで」  裸婦像の影に、射手がゲラ笑いしつつ現れ、抱き合う二人をさらに抱いて、消えた。  俺は天秤にすがりついた。 「どーなってんだ。どうなってんだこれは」  天秤は複雑そうな目で俺を見ていた。 「今の牡羊は敵なんだねえ……」 「おう。でもべつに天秤が嫌いなわけじゃねえぞ」 「素直な性格は変わらないんだな。じゃあなんというか、きみもカラスが心配だろう から、一緒に家に帰ろうか」  天秤はバイクを運転できるらしかった。カラスのバイクにまたがり、エンジンをか ける。  俺はすべての障害物を、怒りにまかせて吹き飛ばした。  天秤は俺をバイクのケツに乗せると、家のほうにむけて走り出した。 -------------------------------------------------------------- 色々編その2です。 -[[続き・色々編その3へ>超能力16_01]] -[[超能力SSメニューへ>超能力00]]
 ものをぶつけようとしたら、牡牛がカラスを体の内側にかばいやがった。俺が悪い みたいじゃねえか!  殴りかかっていこうとしたら、牡牛は道路を後ずさりしつつ、次々と障害物(でか い彫刻とか)を並べていった。  誰が誰の敵で味方なんだか分からない状況の中、天秤が帰ってきた。  天秤はひと目で状況を把握したらしい。宙を向いて言った。 「乙女。射手を呼んで」  裸婦像の影に、射手がゲラ笑いしつつ現れ、抱き合う二人をさらに抱いて、消えた。  俺は天秤にすがりついた。 「どーなってんだ。どうなってんだこれは」  天秤は複雑そうな目で俺を見ていた。 「今の牡羊は敵なんだねえ……」 「おう。でもべつに天秤が嫌いなわけじゃねえぞ」 「素直な性格は変わらないんだな。じゃあなんというか、きみもカラスが心配だろう から、一緒に家に帰ろうか」  天秤はバイクを運転できるらしかった。カラスのバイクにまたがり、エンジンをか ける。  俺はすべての障害物を、怒りにまかせて吹き飛ばした。  天秤は俺をバイクのケツに乗せると、家のほうにむけて走り出した。 -------------------------------------------------------------- 色々編その2です。 -[[続き・色々編その3へ>超能力16_01]] -[[超能力SSメニューへ>超能力SS0]]

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