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カジノ・ロワイヤル プレイヤー入場(羊・双・蠍・水)+魚 774チップ 2007/09/28(金)01:40 続きです。第六ターンに入ります。 --------------------------------------------------------------- 洋上の朝は静かに、刺すような横からの朝日で始まる。 魚は羊と同じベッドの中で死んだような眠りから覚め、自分と羊が裸のままなのに気づいて しばらく赤面したあとベッドを出た。 羊は自然のままに生きる獣のようだ。その寝顔は年齢のそれよりもあどけない。 いつものように扉から差し込まれる告知の紙を見ると、撃破者の中にしっかり羊の名前がある。 魚は羊に気づかれぬようにそっと自分のジャケットをまさぐり、拳銃を取り出して宙に構える。 羊に戦いが待っているように、自分にもこれから最後の戦いが待っているのだった。 こちらは羊の助けを借りるわけにはいかない。自分の仕事だ。 魚(羊。俺頑張るからね。羊も頑張って絶対勝って) 拳銃に願いをこめると魚はまたそっと拳銃をジャケットに戻し、ベッドの羊にキスをする。 羊がくすぐったそうにみじろぎして眠そうな目をこじあけ、 しばらく物思いにふけったかと思うと身体を起こして大きくのびをした。 早ければ今日中、遅くても明日には決勝戦に出る四名が絞られるだろう。 羊「よっしゃ! 行ってくるっ」 魚「行ってらっしゃい! 羊ガンバ!」 魚とハイタッチとするとタキシードの襟をびしっと張りなおし、羊は魚の部屋を出る。 魚がめそめそと泣かないのが救いだった。 背負っているつもりが、逆に温かく背中を押されているようだ。 賭博場の空気を感じるといい緊張感に肌が引き締まっていくのがわかる。 扉をくぐり、観客たちの歓迎の声を浴びながら進んでいくと賭博場には既に双子が来ていた。 羊「うぃーっす」 双「おはよう♪ お前もなかなかいい順位に食い込んできたじゃないの。抜かれないよう頑張りな」 羊「うわー調子こきやがって……」 双「(せせら笑いながら)だって勝ち組だもん俺」 羊「ムカつくわ」 喋っている二人の横を影が通り過ぎる。 蠍だった。羊はすれ違いざまに蠍が向けてきた暗い目を、攻撃的な視線で返す。 見送るとあとからすぐに水瓶が来た。こちらは賭博場に入ってきた瞬間から蠍をマークしているようだ。 羊「あよっす」 水「おはようっス」←まだ昨日の流行を意識している 羊「(水瓶の視線を追いながら)蠍か?」 水「うん。定時までに蟹が現れなければ……。ちょっとギアを上げていかないといけないな」 双「最下位だもんな水瓶は」 水「気がつくとね」 羊「だから機械とか家具とか見てねーで流れ読まねーと。すげーマイペースだよなお前」 水「余計なお世話」 山羊と蟹は現れる気配が無い。羊と水瓶は時間に合わせ、そろそろ対戦相手を吟味し始める。 水「蟹は来ないか。僕と同じで勝負に出ないとまずいはずだけど」 双「いーんじゃない? 後で来るかもしれないし。(手を振りながら歩き出す)じゃあね」 羊「双子は卓行かねえの?」 双「この前の男優(→山羊)待ち。今のうちに探り入れときたいんだよね」 双子はバーへ上っていく。 羊と水瓶はその姿を見送り、息をついて一緒に卓へと歩き出した。 水「(羊を見ながら)君もやるのか?」 羊「おう。魚の敵討ちだ」 水(……二人同時に相手にするのか。シビアだな) 二人が同時に座った卓の先には、蠍が不気味な目をして二人をねめつけている。 羊は場にベットを出すと燃えるような目で、 水瓶は鏡のような冷たい目で目の前の対戦相手を見据えた。 -[[続き>カジロワ42_86]]

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