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水月 ななし 2007/10/13(土)21:21

以前双蠍に対する10星座の反応を投下したものです。
双子を掘り下げてみました。暗いのでご注意ください。




暗い部屋。椅子に身を預けてテレビを睨み、膝を抱えて朝を待つ。
頭痛が止まない。ここのところずっと。携帯の電源はもう二週間入れていない。
ずくずくと疼くような不快感が纏わり付いている。左手で額を抑えると、皮膚の下で脈がのたうつ。
目を閉じると、乾いた眼球が急に水分を得て疼いた。
キッチンの冷蔵庫が低く唸る。右手で自分の肩を強く抱く。
身体が収まるこの椅子が好きだ。細く息を吐くと、寒くもないのに咽喉が震える。

もう誰とも会いたくない。笑いたくない。声を出すのも億劫だ。
皆死ねばいいのに。
爆弾が落ちて、全部灰になって、誰もいない世界で寂しさに泣きたい。
そうすればきっと素直に涙の海で溺れられる。

ひたひた忍び寄る予兆に、神経が尖っているのが分かる。破滅の想像はなんの感情も呼び覚まさなかった。
リモコンでチャンネルを切り替えるが、目ぼしい番組は全て終わっている。
見るつもりもない光る画面から目を離せない。
群がる虫みたいだ。
こんな時でも冷静な意識は観察を緩めない。いつでも背後に立ち、冷たく見下ろしている。

俺はいつか俺に断罪される。
腹の奥の澱みを、誰よりもこの俺が知っている。
それは少しずつ膿んで膨らみ、内臓を腐らせながら侵していく。
もう自分ではどうしようもないところまで来ている。
誰か頭を撃ち抜いてくれ。俺と心中してくれ。
叫ぼうにも口の中は引き攣れて声は出ない。嘘だ。出す気がない。
ふと画面を見ると、だらだらと垂れ流されていた通販番組がニュースに切り替わった。
身体は動かさず目だけで探った窓の外は、暗く雲が垂れ込め、到底爽やかとは言えなかった。
すぐ下の通りを新聞配達のバイクが寒々しく走り去る。

心中してくれるような相手なんかいないし、誰も連れて行くつもりもなかった。




以上です。