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俺は蠍の顔を覗き込むようにしながら言葉を続けた。

「あ、もしかして照れてんの?かーわいーい。お持ち帰りしちゃおっかなぁ。っ
つーかマジで俺んち来る?発泡酒くらいならあるし、あとはコンビニで何か買お
う。明日学校休みだし、来いよ」
「あ-…いや、今日は帰る」
「え~つまんない。いいじゃん、家近いんだし。優しくしてあげるよ?」
「また今度な」
「なーんで?何か予定あるの?」

蠍は足を止めると、黙ってうつむいた。

あ、こいつマジで拒否ってる?結構ショックなんだけど。

「…いや、無理に誘ってるわけじゃないけどさ」
「違う。そうじゃない。……もらってばっかりってわけにもいかないから、一応
プレゼント用意したんだけど、今持ってない。あとで渡しに行く」
「マジ?俺の誕生日覚えててくれたの?やった、すげー嬉しい!やっぱり俺、蠍
に愛されてんだな-。じゃ、俺からフライングでお礼ね」
「双子」
「かわいーね、蠍ちゃん」
「双子!」

ふざけ半分にキスをしようとした俺に、蠍が珍しく声を荒げた。その表情と声音
に押されて、俺は黙った。
本気にするなよ。できるはずないだろ。いつもみたいに、面倒くさそうにあしらって
くれれば、それでいいのに。
それだけで、いいのに。