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そして今、俺はシャレにならないくらいガチガチに緊張して、蠍が訪ねてくるの
を待っている。何度か部屋に入れたこともあるのに、なんでこんなにドキドキす
るんだろう?バイトが終わったと蠍から連絡があって30分たつ。そろそろ来る。
部屋にチャイムの音が響いたとき、俺の心臓は今までに経験したことがないくら
い飛び上がった。でも、緊張してるなんて絶対に悟られたくない。だから深呼吸
をして、普段通り蠍を招き入れたのに、玄関で早速プレゼントを渡してくれた蠍
も、目に見えて動揺しているものだから、俺まで調子が狂ってしまう。

「あの、双子」
「はいっ、何?」
「あの、俺、…どこに座ればいい?」
「えっ…どこ、どこって…………こっち、来ればいいだろ!」

俺の隣におずおずと座った蠍と、一日中必死に脳内シミュレーションしたプラン
が脆くもぶっ飛びそうな俺は、奇妙な沈黙の空間を持て余している。
ふと、二人の視線が絡んだ。俺の胸はいよいよ高鳴る。

「双子」
「ん?」
「誕生日、おめでとう」

はにかんだ笑みを浮かべて唐突にそう言った俺の恋人は、俺を強烈に誘った。

俺たちの最初のキスは、感動的なほど甘く、優しかった。