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出来たので投下します 長いので分割 前スレ950ですが 2006/04/16(日)14:50

生徒会会長獅子×副会長蠍で蠍の一人称ぐだぐだ語り。
あまりプラトニックじゃないのは、蠍がエロいからだと思ってくださいorz

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949 お互いの幸せを思いあうゆえのプラトニックラブ

やけに左半身が暑いと思い、今まで資料に落としていた目を其方に向ければ、今まさに夕日が沈もうとしているところだった。
紅い。朱い薄衣が、生徒会室(ここ)を覆っている。
古びた無数の資料が散らばる机も、背もたれの無い緑のカヴァーが付いた丸椅子も。
全てが只赤に。
沈んでいく太陽は血反吐を吐いているようで、酷く痛々しい。
どうしてああも姿を変えるのだろう、昇り征く陽は何処までも気高く、欠片の汚れも持たずはね除けるような強さを持っているというのに。
其処まで考えてふと、昇る朝日と沈む夕日に、あれと自分を重ねていることに気付く。
馬鹿馬鹿しいことだと、言い切れれば。

疲れているのだ、多分。
ペンを置いて軽く目頭を指で押さえ、解す。同時に首を締め上げていたホックを外し、息を吐いた。
部活動アンケートの回答は、提出分の集計を済ませ、後は未提出の部を待つだけとなっている。
今日中に全部纏めきってしまわないと、明日が辛いのだけれど。なにせ、未提出の部が、‘あの’牡羊が部長を務めるバスケ部ときている。
牡羊には強く言って、家に取りに帰らせているが、正直帰ってくるまでには早くて一時間。遅ければ……いや、何としてでも今日中には持って来させる、どんな手を使ってでも。
考えているだけで疲れてきた。
少し首を回して、何気なくもう一度西の窓へと目を向ける。

其れは悶え苦しみながら膿を垂れ流し、己を掻き抱きながら届かない光に手を伸ばしかけ、すぐにその縋る指を拳に変えてきつく。きつく握り締め奥歯を噛み締めるように。
どうしてあの燃え尽きそうな炎同様、この醜い感情も沈み込んで二度と浮かば無いように浮かび上がることの無いように、出来ないのだろうか。
こんな枷にしかならない想いなんて。

ふっと、引き戸の向こうに人の気配を感じる。その人物は、戸が未だ閉まっていなかったことに、軽く戸惑ったようだった。
牡羊だろうか、いや、違うだろう。違うと本当は解っていて、それでも何処かでまだ相手が牡羊であることを願っている。
会いたくない。
意を決したように開かれた扉からは、今一番見たくはない人の姿。
逆光に目を細めながらも、此方が誰であるかを悟ったのか、意志の強そうな顔が小さく歪む。
知っている、其方だって自分なんかには会いたくなかったのだろう。だからこそ、無視しなくては。
獅子(あれ)のことなんて。
何事もなかったかのように、机上の書類をそろえる。上手く取り繕えていたか何て解らないけれど。
場の空気が、沈黙が息苦しい。獅子はまだ動かない。胸が、みしりと不愉快な音を立てて軋む。早く、早く出て行ってくれないか頼むから。それ以上近付かれたら少しでも期待してしまうから。
だから付け入る隙を与えない位の残酷さで拒んで切り捨てて振り返ることもしないで欲しい。
でないと。

がたんと、椅子が引かれる音で、思考の深淵から引き戻された。不機嫌な顔のまま、獅子が隣に坐っている。 机を背もたれ代わりにして、肘を置き。そして瞳は此方に一切向けはしない。
何が、したいのだろうか。
此方からじろじろ見ることも憚られ、目線を落とした。手だ、手がある。
肉付きの良いがっしりとした、自分の節くれ立った物とは雲泥の差の指。思わず此方の手が伸びる。触れても、抵抗はされなかった。
指を握る、人差し指を包み込むように握る。少しかさついた肌。
付け根に己の指を這わせて、絡ませる。人差し指で甲の筋をなぞりながら、中指と薬指を掌に。更にそのまま、少しだけ縺れた指を解き、もう一度深くまで。手首の脈を小指に伝わせ、重ねる。
皮膚が擦れ合う感覚。肌が、しっとりとした温もりを帯びる。