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82 :超能力SS6:2008/08/05(火) 11:45:32 ID:PESIy+eo0

 クラブ辞めて暇になった俺は、能力の特訓をするようになった。
 なぜかというと、「敵」についての詳しい話を聞いたからだ。
 教えてくれたのは魚だった。俺の催促に降参したみたいに、魚は弱りきった様子で
話してくれた。
「みな、あまり「敵」のことは語りたがらないと思うよ。辛いから。敵といってもそ
の中には、かつての味方もいたのだし」
 俺らみたいな能力者の集団があるらしい。
 能力者のまとめ役は川田ってぇやつで、そいつ自体は能力者でもなんでもない、普
通の男なんだそうだ。
 しかし回りにいる人間が厄介で、なんつーか、独特の思想を持っているらしい。魚
曰く、
「自分たちを、進化した存在だと考えてる」
「偉そうな連中なんだな」
「そう言えるのかもしれない。だけど僕には、あのグループは在り難かった。あそこ
に居れば少なくとも、寂しいとは思わずにすんだから」
 しかしあるとき、魚のもとに、客が訪れた。
 客の正体は、未来から来た水瓶だった。水瓶は魚にこう言った。「未来の恋人を死
なせたくないなら、現在から行動しろ」と。
 魚は行動した。現在の水瓶に連絡を取り、未来の水瓶からのメッセージを伝えた。
 水瓶は驚いていたが、その伝言からなにかを悟ったらしく、グループの内情をさぐ
りはじめた。
 魚はそこで、多くの悲しい事実を知った。
「ひどいものだったよ。僕は、僕らのような能力者を差別する人間がいるのは知って
いたけど、その人間を狩っていってるメンバーがいたのは知らなかった。まだ目覚め
ていない能力者を、グループに勧誘しているメンバーが居るのは知っていたが、勧誘
の結果、自分たちに従わない能力者が狩られていたことは知らなかった。愚かにも僕
はなにも知らなかったんだ」
「なんでそんなことするんだよ」
「宗教的な感覚なのだと思う。だけど僕には賛成できない感覚だったから、僕はグル
ープを抜けた。水瓶といっしょに」