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 こいつに理屈をこねられると、俺はなにも言えなくなる。
 双子はやっぱり素早くなにかを悟ったようで、俺の頭をくしゃくしゃに撫でてきた。
「要するに、おまえ、天秤に気に入られたんだよ。愛されてんの」
「好かれるようなこと言ってねーぞ今日の俺は。グサっと言っちまった」
「グサっと言っちまったのは敵のせいだろ。最近は、おまえばっか危険な目にあわせ
てるな。悪いな」
「それはいいんだよ。けどさ」
「良くねーって。これからはもう、そんな目にはあわせねえから。大丈夫だから」
 言いながら双子は俺のあたまをグシャグシャにする。
 水瓶と目が合った。水瓶は、なんか変な目で双子を見ていた。
 そのときの俺には、水瓶がそんな目をしたことの意味が、まだわかっていなかった。

 風の中でも天秤に焦点を。まいど読んでくださって有難うです。