それに従って乙女が、俺たちの今までの居場所を視ていたみたいだ。不安いっぱい
の目で。
 そして蟹が獅子の心を読んで、「貴様、やせ我慢をしているが、本当は今、相当に
痛いのだろう」と獅子風に言った。
 俺はぜんぜん気づいてなかった。蠍が獅子を眠らせ、魚が射手の麻痺を治し、ひと
り無事な俺は、残りの面子に詳細を説明した。
 説明しながら俺は、孔雀の気持ちが、ちょっと分かるような気がしてた。
 偉そうで、たまにムカつくが、獅子はたしかに見ていて、男として憧れるようなと
ころがある。
 その憧れが自分を捨てたって事実は、そりゃあ辛いだろうなあと思うんだ。
 俺はあの特撮番組が大好きで、出来ることなら、永遠に見ていたかったもんな。

火です。後半突入です。毎回コメントありがとうございます!

最終更新:2008年09月15日 17:09