1.独身でいるべき最も大きな理由は、少子化

 

 独身でいた方がよい理由、その中で最も大きいのは、少子化だ。

 多少の不景気ならば、私も独身でいることを勧めたりはしない。しかし、少子化は違う。少子化はどんな不景気よりも深刻である。少子化など遠い先のことだと思われるかもしれないが、すでに危機は現実化している。


http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/gunma/081203/gnm0812030257001-n1.htm

  群馬県が2日に公表した県内の年齢別人口統計調査結果(10月1日現在)で、総人口に占める14歳以下の子供の割合が14・1%で過去最低となる一方、65歳以上の高齢者が22・5%と過去最高を記録したことが分かった。国の推計では今後、少子高齢化はさらに進む見込み。県は「少子化対策推進本部」を立ち上げるなど、全庁態勢で、少子高齢化に対応する社会作りに取り組んでいる。

 

  群馬県だけの話ではない。

 

http://www3.nhk.or.jp/news/k10015545501000.html

  10年前、厚生年金は現役世代の4.76人で1人のお年寄りを支えていましたが、少子高齢化の急速な進行で平成18年度には、支え手となる現役世代が2.82人まで減っていることが、厚生労働省のまとめでわかりました。

 

  高齢化がおそろしい勢いで進んでいるのだ。このまま行くと、日本の国力は低下し、貧しくなっていくだろう。

 

  これに対して国がどうしているかというと、移民政策を検討しているという。人口の減少は明らかに政策の失敗であろう。また、本国で裕福な暮らしをしているものが移民で来る可能性は低く、将来日本の雰囲気はがらりと変わる可能性がある。さらに、産婦人科も減少しており、

 

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081203-OYT8T00248.htm

  全国の産科・産婦人科のある病院数は2007年、前年よりも37か所少ない1539か所で、産科・産婦人科の減少傾向に歯止めがかからない実態が2日、厚生労働省がまとめた「医療施設調査」でわかった。

 

  産む場所もなく、少子高齢化を止めるすべを国も持ってはいない。日本の将来は暗いとしか言いようがない。

 

  こんな状況の中、いわゆる「できちゃった結婚」は、馬鹿の極みである。子供が欲しい、と安易に考えて、子供を産むのも将来の見通しをきちんと考えていないと言える。こう言うと、子供を産むことで少子化に歯止めがかかると反論する人があるかもしれない。しかし、出生率が2.02を超えない限り人口は減少すると言われているのであるから、現状では少子化を食い止めるのは無理だ。将来子供が苦しまないよう子供を作らないのも、一種の愛情であろう。

 

  先の見えない時代に家庭を持つことは、仕事を続けられるとは限らないのに家や車など大きな買い物をしてしまうのと同じだ。

 


2.子供を産まなければよいのではないか?

 

  こう書くと、子供を産むのが良くないのであって、結婚はいいのではないかと思われるかもしれない。しかし、そうではない。「子はかすがい」ということわざがあり、このことわざは子供が家庭で果たす役割をほほえましく表していると思われがちだ。

 

  だが、それは逆に考えれば、かずがいが必要となるのが夫婦というものだということだ。友人関係では、こんなことは言わない。

 

  とはいえ、私も結婚自体に反対なのではない。日本の現状からすれば、反対だということだ。子供の世代には移民するというのであれば、結婚して子供を作るのも良い。また、結婚ではなくパートナーを持つのは良いとも思う。

 


3.独身が最も良い。

 

  結局、独身が最も良い。独身であることにガッカリすることはない。むしろ独身の状態でいかに幸せになるか考えて欲しい。現実的な問題として、一生独身の人が出るのは仕方がない。結婚に向いている人間というのは、一定割合に限られるのであり、誰もが結婚していた過去が異常であると言える。また、離婚するカップルが多いのも、無理な結婚が原因であろう。

 

  特に、男性にとっては結婚のメリットは失われている。昔は、家事が面倒だったので結婚する必要があったが、今は家電もコンビニもあり、結婚する必要はない。

 

  今、独身で悩んでいる人がいるのは、価値観の変遷期に立たされているからであると思う。彼らの両親の時代は、結婚することが常識であった。両親の考えの影響から、結婚しなければならないという強迫観念にとらわれている。また、マスコミの影響で、恋愛至上主義になっている人も多い。しかし、それも物を売るための商業主義的な動きであり、流される必要はない。ぜひ独身であることに自信を持って、幸せに生きて欲しい。結婚できないなどとヘコむのではなく、独身のまま人生を楽しめるようになって欲しい。悩んでいるよりもその方がプラスであろうし、魅力的に見えるから、矛盾するようだが結婚しようと思えばできるように思う。

 

  結婚は、もはや嗜好や趣味の領域である。妥協してするものでもない。両親以上の世代は、旧来の価値観にとらわれているだけだ。

 

(追記)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081205-00000029-yom-soci

 妊婦が病院に次々と受け入れを断られるケースが相次いでいる問題で、文部科学省は5日、来年度からの4年間で全国30の国立大学病院に、新生児集中治療室(NICU)を含めた周産期医療のためのベッド数を約250床増やす方針を決めた。

 

 公平な観点から主張を行いたいので、自説に不利とも思えるニュースも紹介する。ただ、これは、現在の少子化の中でそれよりも少ないベッド数を増やすというものであるから、これにより少子化に歯止めがかかるとは思えない。

最終更新:2008年12月06日 03:01