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日本海域水中考古学会設立趣意書
 
 日本海は古代から近世にかけて東北アジアの海上交易ルートとして利用され、沿岸各地に多くの港町が繁栄した。日本海を通して各地の物資や文化が交流し、その痕跡は歴史文化遺産として日本海沿岸の遺跡にみられる。また、その歴史的風土と景観は今も各地に残り、江戸時代の北前船が日本海沿岸の各地に与えた文化的な側面としても評価される。
海底にもそうした歴史が未調査のまま残されている。海底に沈んだ船の残骸や海岸で採集される漂着物は、古代から近世の交易船の往来を偲ばせる。それらは日本海における交易や文化交流の証である。海底遺跡の調査研究や発掘は、日本海沿岸の文化を探る資料を提供し、地域の歴史文化を蘇らせる。海底の文化財情報を収集し、その調査や研究の成果を公開することの重要性は、近年日本海域共通の認識となっている。
 日本海域の水中考古学を推進する母体としての学会が設立され、本会の目的に賛同され参加いただいた方々とともに、日本海の水中考古学の発展と隆盛を祈念する。
平成20年11月1日(発起人)