最終更新日時2012-07-10
■目次
■本文
エビデンスとは?エビデンスレベルとは?
「エビデンス」は日本語にすると「証拠」「根拠」という意味になります。保健医療で用いる場合には、よく「根拠」という言葉が使われます。それは、科学的根拠、つまり実験や調査などの研究結果から導かれた「裏付け」があることを指します。
引用元:
健康を決める力:ヘルスリテラシーを身につける
エビデンスとは科学的根拠、つまり実験の結果を基に「根拠がある」と考えられる事柄をさしています。様々な研究、実験の結果を基にエビデンスは作られているのです。
エビデンスを出す研究にはいくつかの方法があり、その方法によって「エビデンスレベル」が変わってきます。この「エビデンスレベル」とは、信頼度と言い換えてもよいでしょう。「この治療法は効果的だ」と考える前に「そのエビデンスはどのような研究から出されたのか」を知ることはとても大切なことです。
引用元:
聖路加看護大学 看護ネット 「エビデンスがある」とはどういうことか?
エビデンスレベルの分類方法
エビデンスレベルの分類方法は、いくつかある。ただ、どの分類方法でも大枠は変わらない。
例えばメタアナリシスや、ランダム化比較試験の価値が高いことは共通している。専門家個人の意見は一番エビデンスレベルが低く、専門家でない人の意見はエビデンスではないことも共通している。
なお、このページは先にみつけた分類方法である分類1でまとめている。理由は、管理人が調査する中で、一番先に見つけた分類方法であるというだけ。「他の分類方法に比べて分類方法1が妥当性が高い」といった判断があるわけではない。
分類方法1:米国の医療政策研究局AHCPR(現AHRQ)
エビデンスレベルの分類
Ia システマティックレビュー/メタアナリシス
Ib ランダム化比較試験
IIa 非ランダム化比較試験
IIb その他の準実験的研究
III 非実験的記述的研究(比較研究、相関研究、症例対照研究など)
IV 専門科委員会や権威者の意見
AHCPR* (Agency for Health Care Policy and Research) 1993
現在のAHRQ (Agency for Healthcare Research and Quality)
引用元:
「脳血管障害画像診断のガイドライン」作成に関わるワーキンググループ 脳血管障害画像診断ガイドライン
分類方法2:(財)国際医学情報センター 科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン作成に関する研究班
Level 内容
1a ランダム化比較試験のメタアナリシス
1b 少なくとも一つのランダム化比較試験
2a ランダム割付を伴わない同時コントロールを伴うコホート研究(前向き研究,prospective
study,concurrent cohort studyなど)
2b ランダム割付を伴わない過去のコントロールを伴うコホート研究(historical cohort study,
retrospective cohort studyなど)
3 ケース・コントロール研究(後ろ向き研究)
4 処置前後の比較などの前後比較,対照群を伴わない研究
5 症例報告,ケースシリーズ
6 専門家個人の意見(専門家委員会報告を含む)
引用元:
社団法人 日本肝臓学会事務局 内 evidence_level.pdf (application/pdf オブジェクト)
分類方法3(Oxford Centre for Evidence-based Medicine - Levels of Evidence (March 2009))
エビデンスレベルI
Ia システマティックレビュー/メタアナリシス
メタアナリシスとシステマティック・レビューの違いは何かと聞かれますが,通常は類義語と考えてよろしいでしょう。ただし,システマティック・レビューを厳格に定義する人たちは,メタアナリシスはその一部であるととらえています
システマティックレビュー
メタアナリシス
メタアナリシスとは、複数の臨床試験データを統合する統計学的手法です。
Ib ランダム化比較試験
RCTと略されることもあります。対象をランダムに選び、介入(薬・検査・看護など)を行うグループ(実験群)と介入を行わない群(対照群)にわけ、評価を行う方法です。
引用元:
「エビデンスがある」とはどういうことか?
エビデンスレベルII
IIa 非ランダム化比較試験
IIb その他の準実験的研究
エビデンスレベルIII 非実験的記述的研究
ある病気(例えば、心筋梗塞など)の発生につながりそうな「生活習慣」や「生活状況」を突き止めるときには、実験ではなく、多くの患者のデータを集める「調査」を行います。この実験と調査の違いは、対象者に何らかの介入があるかどうか、例えば薬や食品を食べてもらったり運動してもらうなど、何かをしてもらうかどうかです。実験は介入研究とも呼ばれ、調査は介入はしないで観察しているだけなので観察研究とも呼ばれます。
こうした調査には、主に2種類の調査があります。1つはコホート研究で、もう1つが症例対照研究です。
引用元:
健康を決める力:ヘルスリテラシーを身につける
コホート研究(≒要因対象研究)
任意に設定した要因に曝露した人にどのような事象が起こるかを調査していくもので、曝露した人を未来に向かって調査していくことから前向き研究とも言われます。
わかりやすく肺がんとタバコを例に取ると
1.タバコを吸う人の群と、タバコを吸わない群(対象群)を無作為に抽出します。
2.2つの群で、有害事象が現れるかどうかを観察していきます。
3.2で得られたデータを元に罹患率や相対危険度、寄与危険度などを求めます。
たとえば、タバコを吸っている人のほうがタバコを吸う人よりも癌にかかる人が10倍多かった場合、喫煙は肺がんになるリスクを10倍高める(相対危険度10)
引用元:
コホート研究と症例対照研究 - その他(学問・教育) - 教えて!goo
症例対照研究(≒ケースコントロール)
症例(患者)と「なるべく性別や年齢、住所などが似ている、病気でない対照」の2群を選び、過去にその病気の要因となる状況にどれくらい当てはまっていたかを調べる方法です。
引用元:
「エビデンスがある」とはどういうことか?
コホート研究では相対危険度を出してリスクの差を求めたが、ケースコントロールではオッズ比(OR)を出すことで曝露群と非曝露群にリスクの差があるかどうかを見る。
また、オッズ比の(95%or99%)信頼区間に1を含まないなら曝露群と非曝露群で差があるということができる。
引用元:
コホート研究、ケースコントロール
エビデンスレベルIV 専門科委員会や権威者の意見
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