623 名前: 肖×SGGK 1  投稿日: 02/03/24 09:23 ID:0wDsGLkd
    全日本ユースの若き守護神・若林源三は、ひっそりと湯治にでかけた。
    「ベートーベンも浸かったスパ?眉唾だな」
    「いや全く。源義経ジンギスカン伝説もびっくりだ」
    どこかで聞き覚えのある声がして振り返ると、束髪の中国人が微笑んでいた。
    「肖俊光!おまえなぜここに」
    「湯治だ。鍼治療の効果を促進するためにな」
    「本国に帰ればいいだろうに」
    「お前も日本に帰れば有馬でも草津でも登別でも・・・」
    肖は親日家のようだ。どこで入手したのか、ケロリンの桶に糠袋まで持っている。
    「それにしてもひどい怪我だな、若林」
    「・・・お前に言われたくない」
    かつて、激戦によって肖は骨折していたはずだが、ひょいひょいと小走りに
    露天風呂に向かっている。後遺症が残っているとしたら、多分、脳だけだ。
    「効くのか・・・鍼治療」
    若林はわざわざ自分からイケナイ世界へと、踏み込もうとしていた。


624 名前: 肖×SGGK 2 投稿日: 02/03/24 09:24 ID:0wDsGLkd
    「俺の脚は鍼と秘薬で治した」
    「秘薬とは!?」
    「これだ」
    脱衣所で湯上がりのミネラルウォーターを飲み干しながら、肖が若林に手渡したのは
    「タイガーバームじゃないか・・・」
    がっくりと肩を落とす若林の前で、肖は晴れやかな顔で講釈を始めた。
    「お前達日本人観光客が入手する代物とは違う。これには漢方のエキスが
    ふんだんに入っている」
    若林の傷に、肖はそれを擦り込み始めた。
    「うっ・・・あ、滲みない。ぽかぽかしてきた」
    「秘薬だからな。歯槽膿漏にも効く」
    「うそをつけ!そんなところに効くか」
    「いや。むしろ粘膜部分の方が吸収がいいくらいだ。ちょっと失礼」
    肖はおもむろに若林の手をとり、床に押し倒した。慌てて抵抗する若林。
    それを封じた肖がくりだした技は・・・
    「はずかし固め!」
    「貴様、本当に中国人か!」
    少林寺拳法あたりを想定していた若林は、全く反応できないまま、関節を極められていた。


625 名前: 肖×SGGK 3 投稿日: 02/03/24 09:25 ID:0wDsGLkd
    「こ・・・殺せ!」
    風呂上がり。腰に巻いていたタオルは解け、局部全開の若林は吼えた。
    「こんな辱めを受けるくらいなら、俺は死を選ぶ!」
    その熱い唇に、肖のそれが触れたかと思うと、深々と舌をねじ込まれた。
    若林の唇をあやすように擽り、上顎をなぞり・・・
    キスをした事はあっても「された事」はない若林は、またしても反応が遅れた。
    そして剥きだしの局部には、タイガーバームEXを塗りつけた肖の手が触れる。
    「ん・・・くふっ」
    拒もうと、力を入れる蕾の襞ひとつひとつに、肖の指技が及ぶ。
    ぎゅっと押したかと思うと、振るわせて、指全体で開いて・・・
    濃厚なキスで酸欠になりかけた若林が、呼吸をした刹那、肖の指が
    若林の体内に埋め込まれた。
    「秘薬の効果を・・・若林にも知ってもらいたかった」
    「わかった。わかったから、もう抜いてくれ」
    「いやだ。なんか楽しくなってきた」
    肖は弾んだ声でそういうと、若林を押さえ込んだまま、手荷物から鍼治療セットを引っ張り出した。


626 名前: 肖×SGGK 4 投稿日: 02/03/24 09:28 ID:0wDsGLkd
    「もののついでだ、治療してやる」
    「なんのついでなんだ!やめろ!」
    肖の手首がしゅっと動き、なにやら煌めいた。
    「身体が・・・動かない・・・」
    若林の身体のあちこちに鍼がつきたっていた。
    「筋肉を一時的に麻痺させるツボを突いた。暴れると怪我をするからな。俺が」
    「き、貴様・・・」
    「勿論、生命活動に必要な筋肉は避けてある。それと」
    もはや熱をもって疼きだしている若林の蕾に、肖の指が触れた。
    「ここが麻痺して、必要以上に緩んでは困る」
    若林が言い返そうとした時、肖の右手がつっと上方に動いた。
    若林の猛る屹立をぎゅいぎゅいと扱き立て始めた。
    「やっ・・・やめろ・・・」
    「随分と相手には恵まれてきたようだが、立場が変わるというのもたまにはいいぞ」
    「や、やかまし・・・い・・・うぅっ」
    「こっちに欲しくなってきてないか?」
    蕾を擽られ、若林は逞しい背を仰け反らせて喘いだ。
    「ぐっ・・・まだまだ・・・」
    「無理をすると身体に障る。俺の」
    肖は若林の全身につきたてた鍼を瞬時に抜き去り、彼を這わせた。
    ぐったりと動けない若林の腰を抱え込み、そこだけを高く持ち上げる。


627 名前: 肖×SGGK 5 投稿日: 02/03/24 09:29 ID:0wDsGLkd
    「事を終えた後、驚くほど、身体が楽になっているぞ」
    「お前の身体がな!」
    「いや、お互いに、だ」
    若林が振り向こうとした時、肖の熱い剛直が、蕾を押し開いて分け入ってきた。
    「うぁ・・・やめ・・・」
    「途中でやめると、お互いの身体に障るのだ」
    恥ずかしさと悔しさで、若林は全身の血が逆流したような熱さを覚えた。
    最も熱く脈打つ部分に、肖の指が絡みつく。
    「き、貴様・・・うっ・・・ゆ、るさ、ねぇ・・・」
    「怒っているからって、そんなに食いちぎりそうに、締めなくても」
    肖の腰使いが、次第に荒くなっていく。
    「今日は、頑丈なお前相手だから、いつになく・・・俺も気合いが入る」
    深く突き上げられたその瞬間、若林の視界が真っ白な閃光に包まれる。
    そして、完全に意識を失った。


628 名前: 肖×SGGK 6 投稿日: 02/03/24 09:30 ID:0wDsGLkd
    目覚めた時には、すっかり服を着て脱衣所にベンチに横たわっていた。
    「肖・・・!」
    誰もいない。若林はがばっと起きあがって脱衣所の隅から隅まで探し・・・
    自分の怪我が完全に癒えているのに気付いた。
    「おそるべしタイガーバームEX。そして・・・」
    まだ体内には肖の感触が残っているような気がして、若林は一人、頬を染めた。

    もう一人の全日本の守護神、若島津健も、やたらと怪我が多い。
    若林はそんな彼を労った。
    「・・・気を付けろよ」
    「うむ。しかし怪我がどうとか、言ってられない時もあるだろう」
    「いや、怪我ではなくて・・・」
    「え?怪我じゃないのか?」
    「いや、むしろ治療が・・・だな・・・その・・・」
    珍しく歯切れの悪い若林の態度に、若島津は首をひねるしかなかった。

    肖はどこぞの空の下、頭を抱えていた。
    「治療費ふんだくるの忘れてた!相手は大金持ちだってのに」
    やはり・・・怪我の影響は脳に出ていたらしい。

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最終更新:2009年05月02日 10:39