853 名前: ?×井沢 投稿日: 02/04/12 13:26 ID:yhXwqMbK
風邪薬が効いたのか、井沢はうつらうつらと浅い眠りを漂っていた。
夏風邪はバカがひくものというが、合宿中にひいてしまうなんて、
自分は二重のバカだと思う。バカ・キングだ。
「三杉だったら・・・バカ・プリンス。日向はバカ・タイガー」
くだらない連想も風邪のせいだろう。頭の芯までだるい。
一人、隔離された寝室のドアが開く気配がした。
医師が様子を見に来たのだろうか。起きるのも面倒で、井沢は
闇の中、じっと目を閉じたままでいた。
掛け布団がまくりあげられる。暖かい手がゆっくりと背中を擦ってきた。
(あー・・・気持ちいいな)
その手がもぞもぞとTシャツをくぐり、腹から胸へ撫で上げてくる。
指先が井沢の敏感な乳首をつつき、柔らかく揉み始めた。
「・・・んっ」
(淫夢かぁ・・・俺溜まってんのかな。そういや合宿中シコッてないし)
心地よさに身を任せ、夢に浸る覚悟を決め、井沢は身体の力を抜いた。
854 名前: ?×井沢 投稿日: 02/04/12 13:29 ID:yhXwqMbK
長い髪を掻き上げられ、うなじが夜気に触れる。そこに何者かの吐息がかかる。
(耳触って。そこ敏感だから)
眠りが浅いうちは自分の意識で夢を都合よく左右できるらしい。
TVで見た事を井沢は思い出しつつ、期待どおりのキスを耳元に受ける。
火照った身体に乾いたキスが心地よくて、ぴくりと腰を動かした。
それを待っていたかのように、性器に触れられる。優しく掴んでゆっくりと
扱かれて・・・井沢はあっという間にMAX状態に膨れあがる。
穿いていたハーフパンツを膝まで下ろされ、ぬめる何かを押しつけられた。
(俺ってスケベだなあ・・・もう欲しいのか・・・欲しいな)
慣らしていない狭間にめり込んでくる灼熱。痛みと背中合わせの快楽。
「うーん・・・」
体内の熱が動きを止めた。
(あれ?やめないでいいのに)
井沢が呼吸を整え、じっとしていると、また侵入が始まる。
(眠っていないと・・・続きしてもらえないのかあ)
抽送が速まり、井沢を深く穿つ。夢の割に肉のぶつかり合う感触がリアルだ。
(すごく、いい・・・でも、じっとしてなきゃ。お人形みたいに)
いつしかシーツをぎゅっと掴みしめ、腰を使い出した井沢に、夢魔は
最後の一撃を放つ。その勢いに屈して、井沢は思いきり放った。
(夢精って・・・気持ちいいなあ・・・)
まだ呼吸も荒いままの井沢を置き去りにして、夢魔は去っていった。
855 名前: ?×井沢 投稿日: 02/04/12 13:30 ID:yhXwqMbK
翌朝。パリパリになったトランクスを脱ぎ、井沢はシャワーを浴びた。
「いい汗かいて風邪も治っちゃったぜー」
シャンプーを取ろうと屈んだ瞬間、狭間からぬるつくものが溢れ出た。
「・・・!」
夢魔の残滓は井沢の太腿を伝い、膝裏から脹ら脛まで汚す。
「これって・・・淫夢どころか、夜這いじゃんよー!」
慌てて身体を洗い清め、井沢は浴室を飛び出した。
相手は誰なのか。合宿参加者?スタッフ?それとも部外者?
昨夜の感触を思い出そうと、井沢は躍起になった。
「まさか『昨夜俺の寝込み襲ったの誰ですかー?』って訊けねーし
もう一晩一人部屋で寝て、確かめるか?でも恐い気がするし・・・」
バスタオルで荒っぽく身体を拭いながら、井沢は途方に暮れた。
885 名前: ?×井沢/小休止・サセ井沢の嘆き 投稿日: 02/04/15 00:38 ID:j3Nob0x5
なんとか練習には復帰したものの、調子がでない。
体調の事もあるけど、夢魔、いや夜這いの件が気になってしょうがない。
「風邪にはネギがいいですよっ井沢さん」
葵は気が利く親切者だ。だが地声がでかいのには閉口する。鼓膜が・・・
「ネギを首に巻くと、喉がラクになるんですよぉぉぉぉ!」
「ワシは熱が下がるって聴いたタイ」
「次藤さんが風邪ひいたら、俺、寝ないで看病します!」
「ヴィックスヴェポラップのCMって官能的だね・・・」
「三杉、何うっとりしてんねん!キショイわ!」
他の連中も・・・うるさい・・・辛いよー。
「ネギは・・・尻に挿すんじゃないのか」
静かな低音。若島津である。隣りで日向が頷いている。
なんかこのコンビイヤだ。他の連中も後じさっている。翼だけが物怖じしない。
「若島津くんちは尻に挿すの?それって修行?」
「そんな修行はない。井沢。髪をきちんと乾かさないと、首筋から風邪をひくぞ」
ありがとう。ロンゲ仲間よ。俺のはシャギーで、お前のは伸び放題、だがな?
しかし、こいつらの中に、犯人がいるんだろうか?
886 名前: ?×井沢/小休止・サセ井沢の嘆き2 投稿日: 02/04/15 00:39 ID:j3Nob0x5
結局俺は今夜も一人部屋を占領する事になった。
消灯後一時間を過ぎた・・・さあ、くるなら来て!・・・いや、来い!
微風を頬に感じた。閉めきったはずの窓が開いている?
音もなくベッドに近寄った誰かの気配を感じた時、すでに遅かった。
俺のお行儀悪い秘肉の間に、ずっぽしネギが埋まっていたのだ。
「うあぁーっっ!」
慌てて飛び起きようにも、ケツがヒリヒリして悶絶である。いてぇっ!
窓から身を翻す影一つ。今日はドアじゃなくて窓から登場&退場かいっ。
ええっ?お前はルパン三世か!明日は煙突から登場してサンタかー!!
ネギを引っこ抜き、ゴミ箱にすて、痛む粘膜を洗って寝た・・・悔しい。
少なくても、犯人は「ケツネギ話」を知っていたヤツって事になる。
最有力候補は若島津だが、他の連中も・・・あ、ほぼ全員じゃないか。
相手が誰だかわからないままだ。俺はネギ突っ込まれ損って事。
もっと他のモノにしてくんないかな。一昨日の夜みたいにさ・・・
887 名前: やってしまった・・・1 投稿日: 02/04/15 04:18 ID:luYHeFDY
なんとなく、また希望してしまった一人部屋で井沢は昨夜の出来事を思い出していた。
もう熱は下がったはずなのに、夕べの指の動きを思い出すと躯が火照り始める。
(俺よりちょっと長かったような気がする。関節のトコ、骨っぽかったし。)
自分の指を口に含み舌をからめる。唾液で濡れ光るそれを、そっとパジャマの
中に滑らせた。
紅く色を変え、尖り始めた自分の乳首を強弱をつけて摘み、指の腹で押し潰すように
転がしながら揉みしだいた。
「んっ、あんっ・・・。」
夕べの指はもっと優しかったかもしれない。愛おしむように施しをあたえてくれた
様な気がする。項を滑るキスは心地よくて良い夢を見ているとばかり思っていた。
(誰だったんだろ?あれが誰だったら良かったんだろ?俺は。)
それは恐くて確かめられなかった。与えられる愛撫のあまりの優しさに都合の良い
夢だと決め込んで、目を開くのをやめてしまった。開けた途端にぱちんと弾けて
ひとりぼっちになりそうだったから。
888 名前: やってしまった・・・2 投稿日: 02/04/15 04:39 ID:DEygWWzH
パジャマのズボンは下着ごと、膝の所まで下げてしまった。全部脱ぐのも
億劫で片足に引っ掛かっているような状態だった。
熱を持ち、硬く形を変え、先端をしとどに濡らした自分の雄の根元に井沢は手を添えて
上下に扱き始める。程なくそこは絶頂を迎え手の平を濡らした。
「ああっ、はあっ・・・んっ!。」
先程まで、乳首を弄んでいた指先に放った精液を擦り付け、後ろに指を埋めてゆく。
入り口を撫で回し、爪の先をそこに引っ掛けると、くちゅっと音をたて簡単に根元まで
くわえこんだ。2本の指は抽挿を繰り返しポイントを探し当てる。
「んふっ。」
鼻に掛かったような甘い息を漏らすと、指の動きにあわせて腰をくねらせた。
当たり前かもしれないが人から与えられる快感にくらべて、自分で慰め達した後は
空しさと少しの罪悪感が頭をよぎる。それでも、
「だからって誰でもいいって訳じゃあない・・・よな?」
熱が去ってしまった躯に夜の空気は冷たすぎる。
ふいに背筋を駆け抜けた冷気に井沢は自分の躯を抱き締めた。
最終更新:2009年05月02日 10:52