873 名前: 867  投稿日: 02/04/13 22:48 ID:JOcCTgdd

    岬はここ何日か、中々治らない風邪に悩まされていた。
    とにかく熱が下がらないし、今日に至っては、正直気を抜くと足元すらおぼ
    つかない。
    それでも部活を休む気は全くなく、他の部員達に心配されながらも練習をこなし、
    今やっと部室の椅子の上に落ち着いたところだった。
    汗をかいたままでは冷えてしまうので、とりあえず制服には着替えたものの、
    疲労と風邪とを同時にしょい込んでしまっては、へたりと椅子に座ってしまっ
    たが最後、しばらく動けそうにもなかった。
    頭を項垂れただけでも周囲の景色がぐるぐる回るような感覚で、少しの間
    じっとしているつもりが、気がつけば部員達も殆ど帰ってしまっていた。
    そういえば、ここにも風邪薬くらい置いてたんじゃないかな、と思った岬が
    重たい頭を巡らせてロッカーの上へ目をやろうとすると、まだ井沢が残って
    いたことに今更だが気付いた。
    「あれ、井沢~…まだいたの?」
    「今頃何言ってんだお前、さっきから居ただろー。まあそんな死にそうな顔
    してたんじゃ無理ないか。」
    「死にそうって…練習してる時は大丈夫っぽかったのにな~。あ、ねえ、
    ここって風邪薬置いてるのかなあ?」
    「あー、あんじゃねーの?ちょっと待て、救急箱の中見てやるから。」
    井沢が腕を伸ばしてロッカーの上に置いてあった救急箱を取り上げた。
    蓋を開けて中を探ると、薬局などでよく見かけるオレンジ色の糖衣錠剤が
    入った瓶が目に入る。
    (あ、やっぱりよく似てんなー。)
    井沢は制服のポケットに手を入れて、小さなピルケースを取り出すと、中の
    錠剤と救急箱の中のそれとを見比べた。


874 名前: 873の亀の歩み続き 投稿日: 02/04/13 22:52 ID:JOcCTgdd
  
    よく見ると、真ん中に入っている薬のロゴマークが違っているが、それ以外は
    色や大きさまでまるでそっくりだ。
    井沢が持っているのは最近通販で買った催淫剤で、興味本位で入手してみた
    ものの、効果のほどはまだ試したことがない。
    井沢が岬の方をちら、と振り返ると当の岬はだるそうに椅子に凭れ掛かって
    肩で息をしており、「薬~…まだ?もしかして、ないの?」などと半分うわ言の
    ように言っている。
    その様子を見て、特に効果を試してみたい特定の誰かが居たわけでもない
    井沢は、半ば唐突に、今それを使うことを思いついた。
    (今ならきっと岬にもバレないだろうし…)
    そう決めて井沢はピルケースから錠剤をひとつ取り、用の無くなった救急箱を
    ぱたんと閉めた。
    岬に歩み寄り、肩越しに錠剤を渡してやる。
    「水かなんか持ってこようか?」
    「ううん、いい。このまま飲めるし。」
    腕を上げるのも気だるそうに、錠剤を受け取ると、岬はそのままそれを口に
    放り込む。
    岬の喉が弱々しく上下し、確かに錠剤を飲み込むところを、井沢はちょっと
    した子供の悪戯心に似た心境で見つめた。

41 名前: 前スレ874が続いてしまいます  投稿日: 02/04/19 18:59 ID:mzam5OlW
    ええ、続いてしまいます。スイマセン(汗
    スレを跨ぐと読みづらいかと思うんですが…重ね重ねスイマセン

    岬が薬を飲んでから数分経った。
    確か、即効性だと説明書に書いてあったから、そろそろだろうかと井沢が岬の
    方を窺うと、先程に比べて息遣いを激しくしながら肩を上下させており、明ら
    かに様子が変わっているのが見て取れた。
    当の岬はというと、井沢が気付くより少し前から、突然自分の体に訪れた
    変調に気付いていた。
    頭の中で甲高い音が打ち鳴らされ、動悸が激しくなり、風邪薬を飲んだ後だ
    とは思えない状態だ。
    何より、体に走る微かな痺れと、下腹部の熱さとがそれを物語っていて、
    何故突然こんな事が自分の体に起こったのか分からず、また井沢を疑う余地も
    なく、岬は井沢にこの事を気付かれまいと、体を丸めて時間が過ぎるのを待つ
    しかなかった。
    そこへ、背後から井沢が近づき、岬の肩にそっと手を掛けた。
    「どうした、岬?さっきより辛そうだけど…」
    肩に触れられただけだというのに、岬は体を緊張させ、怯えるように振り返った。
    「なんでもない、…なんでもないよっ。」
    そう言って目を逸らすが、井沢は更に岬の顔色を覗き込むように身を乗り出して
    くる。
    「なんでもないわけないだろ、こんなに震えてんのに。」
    少々の白々しいかと思いつつ、肩を掴んだまま岬の下半身に目を遣ると、そこは
    既に、衣服をつけていても変化が分かるくらいの膨らみを持っていて、薬の
    効果は明白だった。


42 名前: 41の「さあ、いこーか」続き 投稿日: 02/04/19 19:02 ID:mzam5OlW
    「岬、お前…」
    思わず声が上擦り、それを聞いた岬は気付かれた、と察知するや、発熱で色の
    ついた頬に更に朱を注ぎ、慌てて椅子から立ち上がろうとした。
    「待てよ。」
    急に動こうとしたせいで足がふらつき、井沢に簡単に腰の辺りを捕まえられると、
    岬は床に倒れ込んでしまった。
    井沢は岬の上にそのまま覆い被さるようにし、制服の上から岬自身に触れてみた。
    「ちょっ…井沢、止めてよっ…!」
    岬は体を捩って逃れようとするが、すぐさまそこを井沢に鷲掴みにされ、一瞬
    身動きが取れなくなる。
    「このままじゃ苦しいだろ、岬…?手伝ってやるからじっとしてろよ…。」
    井沢は岬の耳元でそう囁くと、岬のベルトを外し、ジッパーを下ろして下着の
    中で窮屈そうにしていたそれを取り出してやった。
    「やだっ、止めろよ!」
    井沢の動きを制止しようと下肢に伸びてきた岬の手を軽くいなし、井沢は岬
    自身を軽く握り込んだ。
    「止め…、…っあ、んん…ッ!!」
    次の瞬間、岬の体が大きく震え、その中心は一層硬度を増すと背を反らせて、
    早くも井沢の手の中に精を放出した。
    さすがに井沢も驚いて、白濁した液が伝う自分の掌を見遣る。
    岬は、コントロールの効かない自分の体への募る不安と、精を放ちながらも
    まだ鎮まることのない異常な熱と、チームメイトの前でこんな姿を晒し、
    あまつさえその相手から受けた恥辱とが頭の中を巡り、自分でもわけの分から
    ない感情に支配され、それらから派生して滲んだ涙をただただ両腕で隠し、
    拭うしかなかった。
    「…井沢…っ、僕、なんでこんなっ…」

105 名前: 42の七転び801続き  投稿日: 02/04/24 23:00 ID:pH4u6KQR
    いや~スイマセン、またも続けてしまいます。
    SS退屈な方はスイマセン。ちゃっちゃと飛ばしてくれると有難い。


    うずくまったまま、嗚咽を堪えて声を詰まらせる岬を見、井沢は、先程までの
    軽い気持ちが形を変えてゆくのを感じていた。
    他人の自慰行為や、射精する瞬間を実際に見るのは勿論初めてのことであったが、
    自分の手の中に放った瞬間の岬の顔や、羞恥に打ち震えるその姿は妙に扇情的で、
    情欲を掻き立てられずにはいられなかった。
    井沢はごくりと唾を飲み込むと、岬の腰を引き寄せ、顔を覆う腕を優しく外して
    やった。
    「い、ざわ…?」
    岬が、怯えの色が消えない目で井沢を見上げる。
    「なあ、岬…今ので満足できたのか?まだ、足りねーんだろ…?」
    腰を抱く手に少し力を込めて逃げられないようにしながら、井沢は岬の耳朶を
    噛んだ。
    「なっ…!」
    途端に目をしばたたかせ、岬の体が強張るのが伝わってきたが、構わず井沢は
    空いている手で岬の一番上まで堅く留められたシャツのボタンを順に外してゆく。
    シャツと素肌の間へするりと手を忍ばせると、うっすらと汗ばんだ胸に指を
    這わせ、仄かに色付く突起に軽く爪を立ててみた。
    そのまま人差し指と親指とでそれを摘み、指の腹で擦り合わせるようにして
    やりながら、耳元に口付けを繰り返す。
    岬はなんとか井沢の腕を振り解こうと試みるが、力が入らず、結局井沢の腕に
    しがみつくような格好になっていた。
    それでも声を出すことだけはするまいと、唇を痛いほど噛み締めるが、井沢は
    そんな岬を煽るように耳の中へと舌を差し入れ、わざと音を立てて愛撫した。

113 名前: 105のもんどりうってる続き  投稿日: 02/04/26 01:18 ID:28IW0QHX
    「あ…ッ!」
    直接頭に響いてくるような、ぴちゃぴちゃと耳の中を舐め回す音に、聴覚から
    犯されるようで、岬は首を竦め、頭を振って逃れようとした。
    「やっ…、も、止めてよ…っ」
    「だーめ。」
    井沢はからかうようにくすくすと笑って、休みなく舌と指を動かす。
    固さを持ってきた乳首を指で小刻みに弾いてやると、腕に岬の指がぎゅっと
    食い込んだ。
    「ほら、胸んとこ結構固くなってんじゃん…」
    そう言って、耳からゆっくりと舌を抜いて、ボタンを全て外したシャツを
    はだけさせる。
    首筋から肩口の辺りを啄ばむように口付けながら、もう片方の胸にも空いて
    いる手を這わせた。
    胸全体を触れるか触れないかといった力加減で撫で回し、徐々にその中心へと
    指を掛けてゆく。
    乳輪の色を確かめるように指で辿り、顔を近付けると、唇でそっとそこを包んだ。
    井沢の柔らかな唇が胸の飾りを口に含みながら、それを尖らせた舌で突付いたり、
    強弱をつけて吸い上げたりする度に岬の喉が反り返り、固く結ばれていた筈の
    唇からは、喘ぐような息遣いが何度も洩れた。
    井沢はまだ執拗にそこを弄り続け、あくまで声を堪えようとする岬の反応を
    愉しんでいるようだった。
    すっかり固く、濃い色に染まった乳首を捻るようにしてきつく摘み上げられ
    ると、じんとした痺れが胸から背中の辺りまで駆け抜けるようで、岬は咄嗟に
    自分の人差し指を噛むことでせり上がってくる声を堪えた。
    「そんなに我慢しなくてもいいのに…」
    そう言う井沢の、息がかかることさえ今の岬には愛撫となり、胸元に与えられる
    それは、その箇所だけではなく、体全体を、更には中心を火照らせていった。


114 名前: 113のチャンネルはそのまま?続き 投稿日: 02/04/26 01:25 ID:28IW0QHX
    「胸だけでこんなに感じちゃって…これだけでもうイきそうになってるぜ?」
    岬の下腹部の変化に目敏く気付いた井沢は、膝で岬のそこを軽く擦ってやる。
    「ん、んん…ッ!!」
    岬の背が仰け反り、腰が少し浮いたところで、井沢は邪魔な衣服を下着ごと
    脚から抜いてやり、反射的に閉じようとする岬の膝の間に素早く体を割り
    入れた。
    微かに震える内腿を撫で、中心にまで指を這わせると、そこは今にも達し
    そうなほど張り詰め、透明の蜜が止めど無く溢れ出していた。
    「でも、まだイかせてやらないよ?」
    「いざ、わ…っ、も、お願いだか、ら…」
    最早、抵抗する力も襲いくる快楽に奪われ、それでも尚岬は止めるよう懇願
    したが、井沢は微笑んだまま岬自身の先端を指で弄り、蜜を絡め取った。
    「なに言ってんだよ、まだこれからだろ?」
    含みを持たせた井沢の声に、岬の背がぞくりと震える。
    それは、これからされる行為に対する恐怖からきたものなのか、それとも
    背徳の悦びを予感してのものなのか、もう岬には判断がつかなかった。

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SS 岬
最終更新:2009年05月02日 11:00