650 名前: タケシ×日向 投稿日: 02/08/05 23:47 ID:apRo/u5R
「日向さん、ほんとうにいいんですか」
若島津のいない寮の部屋で、タケシは窺うように日向の顔をじっと見ていた。
明日の卒業式が終われば、もうこの人を、こんなふうに身近に見つめられることは当分なくなる――。そう思うと、どんなに我慢していても、またじわりと涙が溢れる。
「泣くな」
「すみません……」
謝ると、日向がそっと自分の涙を唇で吸っていた。
抱きしめられ、くちづけを受け、日向は慣れた手つきで愛撫をほどこす。
自身を握られ、タケシはもうどうにもならないところまで追いたてられていた。
「おまえ、やりたいんだったよな。いいのか? 初めてが、女じゃなくて、俺で」
「日向さんが、いいんです。日向さんが……」
「そうか…」
頷いて、日向はタケシの上をまたぐ。
「いいか、口が裂けても、若島津には言うんじゃねえぞ」
そうして、ゆっくりとタケシ自身の上に腰を落としていく。めまいがするほどの圧迫感。
ああ、これが日向さんなんだ……。
最終更新:2009年05月02日 10:45