20080107

年明けからNHKのドキュメンタリー特集がおもしろい。
33カ国共同制作 民主主義〜世界10人の監督が描く10の疑問 というタイトル。
現段階で特に印象に残っているのは「パキスタン大統領ムシャラフ氏とともにする晩餐」とロシアの愛国主義の回。
今見ていたのは中国の小学校で初めて民主的な投票によって学級の委員長を選ぶ試みをした回。
そこで起こったのは、裏取引、目まぐるしい連立、ネガティブキャンペン、親を巻き込んだ総力戦、そして賄賂。
正直大人の選挙では隠れるような部分が露にされたような選挙戦。おそろしいw
成成(チェンチェン。小太りの少年。理知的で弁舌家、しかし威圧的な一面に反感を持つ仲間も少なくない。家では基本パンイチなのが笑える)羅雷(ルオレイ。警察署長の父と警察官の母を持つ。)暁菲(シャオフェイ。教師の母親をもつ。父親が出てこないのは何か理由あってのことだろうか?)
選挙戦はチェンチェンの優勢で終始進んだが、投票直前の最後のスピーチでルオレイがクラス全員にプレゼントを配り、そのせいか圧勝。
正直、これ賄賂だと思ったが、そのまま結果に特に異議は付かず終了。
負けてしまったチェンチェンとシャオフェイは泣いていた。特にチェンチェンの不服は明らかだったが、彼は決定に従っていたように見えた。
ドキュメントは選挙が始まることが担任の先生から告げられるところからだった。
それ以前からのクラスたちの関係がもう少し分かるともっと面白かったかもしれない。

その後に日本の民主主義で、川崎市議会の補欠選挙のドキュメンタリーが流れた。
確かに西欧からもらってきただけのハリボテの民主主義の日本の選挙戦は海外には面白く映るかもしれない。
この映像が選ばれた理由は、小さな選挙であるが故に逆に日本に置ける庶民感覚での民主主義がよく現れている、というものだった。
うーん。
でもおもしろい。選挙に出ていながら、ただただ周りの慣習に従っているだけの候補者夫妻の掛け合いも感慨深いものがある。

日本の選挙なんぞクソクラエとしみじみ思う。祭り上げられただけの存在。落下傘候補。
宮崎県知事選の時の東国原さんもこんな感じだったんだろうか。それは違うか。彼の場合は自分の認知度を生かした戦法だったし、どの政党からも支援を受けない無所属だったから勝手が違うかもしれんけど。
民衆が政治に積極的に興味を持たなければ民主主義など張り子の虎に過ぎないのかもしれない。
自分たちの都合しか考えない自己中、自分の状態を把握しない目暗、周囲の状態を知ろうとしない盆暗、パキスタンの情勢が少々マシになった程度としか言えない民主主義だと思う。
国民の意識が変わらなければ、このバカバカしさはどうにもならないだろう。
政治に経験の差はあれど、序列は役割でしか付くべきでないと思う。でなければただ単に政治はじじいたちの遊び場になるだけだと思う。

NHKのいろんなドキュメンタリーはDVDとかで出てないのだろうか?放送される以外に見る手段はないだろか。
最終更新:2008年01月07日 01:55