天上語

天上語(英:Celestial)は、『ここだけファンタジー世界』に登場する架空の言語。



天上語の種類


天上語は、大まかに分けて上位天上語(イル・ハーミ)と下位天上語(ハル・ハーミ)の2種類がある。
下位天上語は天上人(セレスティアル)が日常会話に用いる言語であり、語彙・文法・文字いずれも平易なため、地上人にも容易に習得が可能である。
一方、上位天上語は天上人の社会では学術や公式の場で用いるものであり、下位天上語と比して難解な語彙を持つ。また、文法自体もより複雑なものとなっている。上位天上語の文字はそれ自身がルーンであり、この文字で書かれた文書は魔法的な効果によってその内容を補強される。


地上における天上語研究


下位天上語は地方によってある程度の語彙や発音のぶれがある。この下位天上語の方言については、地上では体系だった研究が行われたことはないため、どのような方言が存在するかについてもよくわかっていない。
上位天上語については、習得は「感性による[ 1 ]」と評されるほど難解であり、研究は散発的で範囲は文法や語彙の一部にとどまる。

これらの研究不足のため、地上で手に入る天上語の資料は、大部分が標準下位天上語のものとなっている。
以下の記述では特に断りのない限り、天上語と言った場合には標準下位天上語を指すものとする。


下位天上語の特徴


下位天上語は秩序語族に属する代表的な言語で、言語類型上は膠着語または抱合語に分類される。
音韻上は、単一の子音と単母音からなる開音節が多いが、最初の子音のない音節・複数の子音や二重母音からなる音節・母音の後に再び子音が位置する閉音節なども存在する。

下位天上語の語彙はかなり少なく、日常会話では複合語を用いて微妙なニュアンスを伝えることになる。
学術分野・政治分野等の語彙はほとんどないが、上位天上語からの借用によって賄っている。

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下位天上語の表記


下位天上語の表記には、上位天上語の表意文字である天上界ルーン文字(イル・リーナ:上位文字)を崩した表音文字(ルアロ・リーナ:簡体文字)を用いる。
ルアロ・リーナは1文字が1音素と対応する天上語のアルファベットであり、5種類の単母音文字、2種類の二重母音文字、15種類の子音文字が含まれる。また、濁音化記号[ 2 ]、語界記号、強意記号の3種類の記号もルアロ・リーナに含める場合が多い。

当Wikiではルアロ・リーナを表記する事ができないため、代用文字として以下のラテン語アルファベットを用いる。

基本子音 c f h k l m n q r s t w y ch sh
濁音子音 - v b g - - - gw r z d - - - j

母音 a e i o u ei ou

記号 '(語界記号) ^(強意記号)

当記事では、カタカナによる発音と上記代用文字を用いた表記を併記する。

ルアロ・リーナで天上語を表記する場合、左から右に向かって書く。その際、文節をスペースで区切る。単語境界の直前の文字は、語界記号によって修飾され、文字ごとに特定の変形をする。濁音化記号による修飾の際も、文字ごとに特定の変形をして表記される。
ルアロ・リーナによる表記は、例えば次のようなものになる。

Ce'a'ste i'ce'le'stia. (セ・アー・ステ イ・セ・レ・スティーア)
 … 私は住む、私達の国に。


下位天上語の文法


天上語の単語は、以下のように分類される。

自立語 名詞(代名詞+一般名詞+固有名詞)
動詞
接続詞
間投詞
副詞
付属語 接頭詞
接合詞
接尾詞

名詞は、事物を表す自立語であり、主語・目的語・補語等の中核をなす。
代名詞の例)
一般名詞の例)

動詞は、動作を表す自立語である。
例)

接続詞は、文または句同士の関係を指示する自立語である。
例)

間投詞は、上記のいずれにも当てはまらない自立語で、感嘆などの口語的な表現に用いられる。
例)

副詞は、動詞を修飾する自立語である。
例)

接頭詞は、自立語の前方に付属し、その語の文脈上の意味を指示する。英語における前置詞に相当する。
例)

接合詞は、2つの自立語の間に付属し、両語の関係を指示する。
例)

接尾詞は、自立語の後方に付属し、その語の状態を指示する。
例)

接頭詞・接合詞・接尾詞をまとめて接詞と総称する事がある。

いわゆる形容詞は独立した形で存在せず、語の修飾は接詞や名詞によって行う。
副詞と接頭詞は平叙文では区別できないが、命令文となった際に動詞の後方に移動されるものが副詞、依然動詞の前方に位置するものが接頭詞であると解釈される。また、副詞は口語的な用法として、ぶっきらぼうな印象にはなるが、それ単独で返答として用いられることもある。

下位天上語はSVO型の言語であるが、一般にSVが膠着して一文節となり、Oが別の一文節を形成する。
SおよびVの接合は、以下の例のように主格接合詞a(ア:単数主語)/al(アル:複数主語)によって行われるが、文脈から主語が明白である場合には主語および主格接合詞は省かれる場合もある。

Ce'a'husu.(セ・ア・フース)
 … 私は食べる。

Ce'al'husu.(セ・ア・フース)
 … 私は食べる。

同格の文章では、同格接尾詞o(オ:単数同格)/ol(オル:複数同格)を主語に接合し、SCとなる。

Ke'o ha'wei. (ケー・オ ハー・ウェイ)
 … それは 不安だ。

Ke'ol ha'wei. (ケー・オ ハー・ウェイ)
 … それは 不安だ。


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下位天上語の発音


下位天上語では、ほぼ常にルアロ・リーナでの表記の通りに発音する。
例外は音節がkで終わる閉音節の場合で、多くの話者がこれを促音(ッ)として発音する。が、地域や世代によっては表記通りにkを発音する事もある。促音化したkは、砕けた会話の中ではしばしば発音自体が省略される。
また、単音節からなる接詞や副詞の母音は、しばしばあいまい母音化される(he(ハ:~ではない)等)。

各文節は、最後から2番目の音節を長めに発音する。音節が二重母音である場合、先の母音が長めになる。ただし、1文節が複数の句から構成される場合、句の最後から2番目の音節も(文節の最後から2番目ではないとしても)長音化されることがある。また、単音節のみの文節では、その唯一の音節が長音化される。

これらの音節が長音+「ン」となると、文節の強意を意味する。二重母音の強意では、先の母音が長めになった後に鼻母音が挿入され、三重母音のように発音される。
文節中、特に特定の単語を強意したい時は、句の最後から2番目の音節でなくても長音化された上で強意発音が行われる。

強意の場合、ルアロ・リーナでは以下のように音節末に強意記号を付加して表記する(強意でない場合は特に表記法はない)。

Ke'a'sou'du yu'ke'le'stia. (ケ・ア・ソーウ・デュ ユ・ケ・レ・スティーア)
 … 彼/彼女は帰った、彼/彼女の世界へ

Ke'a'sou^'du yu'ke'le'stia. (ケ・ア・ソーウ・デュ ユ・ケ・レ・スティーア)
 … 彼/彼女は帰ってしまった、彼/彼女の世界へ

なお、天上語の語彙に長母音や音節末尾の"n"(ン)はないため、上述のような音節を通常の単語の一部と混同するようなことはない。

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脚注


  1. ^ 天上人の社会においてはこの感性が不可欠であり、社会全体がこの感性を基に成り立っていると言われる。
  2. ^ 「有声音化」ではなく「濁音化」と表現したのは、濁音化文字によって子音の発音が変わる場合、必ずしも発音が単純に有声化するわけではないことと、濁音化文字のない子音でも有声音であるようなものがあるため。


関連項目


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最終更新:2012年04月24日 14:53