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花が咲き鈴の心が鳴る。




 私はいつものようにこの門の前にいる。
 そしていつものように職を果たすだけ。

「恋符『マスタースパーク』!!」

 ピチューン
 果たせたためしが無いとか言ってはいけない。
 いきなりスペカぶっぱしてくるような相手にまともに防衛できるはずはないだろう。
 私の本職は近接戦闘なのだから遠距離攻撃はずるいと思う。
 うん、ずるい。
 こんなんじゃまともに職を果たせるはずがない。
 守りたくて守れないじゃない。……守って見せれるよう全力は尽くすけど。

◆◆◆

 眠い。眠い。寝たい。
 こんな時は太極拳だ。ゆるい踊りとか言わないで、お願い。
 ……。…………。zzzz……。
 っ!!寝てないよ!私は寝てないよ!

「なにをそんなに慌ててるのかしら?中国?」
「中国ってゆーな!!あ……」

 咲夜さんがクスクスと笑っている。
 やめて、怖い。怖い。そのなんか片手にナイフ持ってその立ち方やめて。

「また昼寝ですか?昼寝がすきなら永久に寝てみますか?
 またパチュリー様の本がまた盗まれたのですが今度はどう責任を取りますか?」
「あ……あうあう……」

 ピチューン
 こんな平和(?)も日常的になってていいのかなぁとか思える私が少し悔しい
 Mじゃないぞ……私はMじゃないぞ!
 でも本当にこんな今は本当にいいのかもしれない。
 この今と言うのはとても大事で抱きしめ続けるべきものなのだろうか?
 正義の味方っていうのはこの抱きしめ続けるべきものを守るためにいるんだっけ?
 私は妖怪だし人を襲うことが存在意義のようなものだけれどこの今は譲れない。
 この門番という居場所を守るのは正義の味方であるということかな?

◆◆◆

 「氷符『アイシクルフォール-easy-』」

 ピチュ……ンはしないよ、流石の私でも
 遠距離攻撃が苦手と言ってもチルノに負けるほど私は駄目な子じゃないよ!
 まぁ……まぁチルノとかルーミアぐらいの危険だったら私でも十分に守ることはできる。
 黒白とか紅白は卑怯。うん、私が弱いわけじゃない。あいつらが卑怯なだけなんだ。うん。
 でもあの私を問答無用で吹っ飛ばして門を越えていくあいつらがいる今も平和なのだろう。大事にすべき今なんだろう。
 あいつらは人間で私のような妖怪じゃないのだからいつ病気で死んでもおかしくはない。
 だから明日見えない今に彩られた時なのだからこそ今を重ねていくべき、そう考えると楽になれるし今を生きることが大事なのがまた分かる。
 長く生きてもこのことは気が付けないし永遠に理解できそうにない。
 というか理解することそのものが不可能なのだろう。

「氷符『アイシクルフォール-runa-』」

 ルナは駄目!無理むピチュ-ン
 私ってこんなに駄目なこだっけ……?
 庭でお茶を飲んでるお嬢様の視線が痛い。
 というかお茶会にチルノを呼ぶなんて……私より待遇良くない?

 っていうかあれ?アイシクルフォールにルナなんてあったっけ?

◆◆◆

 花壇の周りをくるくると。
 パチュリー様が”みすてりーさーくる”なるものを作って天狗が来たのが少し懐かしい。
 3度右に曲がって元の場所。そんなことをしてもみすてりーさーくるがまた現れるわけはないがそんなことをしたくなった。ただそれだけ。
 この前黒白に何十回目かの門突破をされてから感傷的になりすぎかな?
 自分でこの門番の職をやってるのになんの理由があるんだっけ?なんで私はこんな職をやってるんだっけ?

「あらあら、今日は花壇のお世話ですか。優しいですね」
「あ、風見さんこんにちわ……ってどこから入ったんですか!」
「誰も門番をしてなかったから勝手に入らせてもらったわ、普通の魔法使いも私の後からはいってわよ、クスクス」

 しまった……感傷的になりすぎたか……
 しかし風見さん……私の立場を理解してるくせに黒白を止めなかったな!鬼!

「でもあなたなにか迷ってるみたいね。なにかあったの」
「ええと実はですね……」
「長い話は嫌いなの、ごめんね」

 えぇと、自分から聞いて置いてそれは無いんじゃないですか?
 そしてその手に貯めてる力は何ですか?すんごい怖いんですけど。
 本家マスパは駄目ですからね?やめてくださいよ?
 だからや……ピチューン

「ボロボロね、うふふ」
「風見さんがやったんでしょうが……」

 水面に映る私は本当にぼろぼろでびしょびしょだ。
 マスパで気絶させて湖に放り投げるってどんな鬼?悪魔?
 そんなことで不満げな目を風見さんに向けていたのに気が付いたのか風見さんが微笑を浮かべながら語りかけてくる。

「迷いなんて吹き飛ばしてしまえばいいのよ
 あなたがここにいる限りこれからもずっとあなたの日常は変わらないわ
 今の日常が壊れてもあなたが自分を守ろうとする限り新しい日常が生まれてくるわ
 この花壇も一つの花が枯れてもまた新しい花が咲くでしょう?それが日常よ」

 これは風見さんなりの励まし方と思っていいんだよね……?
 そういわれると迷いが結構吹きとぶ。
 でも私の迷いを吹き飛ばすために私を吹き飛ばして湖に放り投げる必要なんてあったのかな……?
 いや、あったんだ。ないと悲しすぎる。

「ええと……私は必要なんですかね?お嬢様や咲夜さん、その他色々な人にとって?」
「そんなの知るはずないじゃない」

 ですよねー。
 さっきの答えを聞く限り答えてくれそうだったとはいえこういうのは答えてくれませんよねー

「でもね、一応私にとってあなた必要よ」

 もう一度。今なんて言ったのかもう一度。
 私が風見さんにとって必要?

「私の愚痴の相手に時々なってもらえるしなにより天子やリグルがいない時のストレス解消の相手になってくれるしね」

 なによりの後は聞こえなかったことに。
 でも前半分は嬉しいな。愚痴の相手になるだけで必要だと思ってもらえる。
 これだけでも十分救われる。

「多分どうしようもないことでもレミリアとかは必要だと思ってるんじゃないかしら?
 貴方が気が付かないようなことでもね。
 さて、私はそろそろ用事を済ませないとね。今日は図書館にひきこもってる子に用があってきたの」

 それだけ告げると風見さんは私を湖に残したまま門をくぐっていった。
 うーん?答えは出してもらえたしアドバイスもしてもらえた。
 これは感謝すべきだよね。ありがとう風見さん。

「恋符『マスタースパーク』」

 あ。壁が吹きとんだ。
 あれの修理するの私なのに……黒白め……風見さんのおかげですっきりしたところで面倒事をまた作りやがって……
 出る時はちゃんと扉から出て行け!
 こんど来たら今度こそとっちめてやる!

 たぶん今の私、相当笑顔なんだろうなぁ……

◆◆◆

 今私はここにいる。両足で立って。
 これからもずっと。私という存在が消滅するまでここにいる。
 意味がないと思う人もいるかもしれない。でも私がここにいることには意味がある。
 永遠をめぐる螺旋階段には多くの道と出会いがある。
 それを一歩一歩上って行くということが生きること、存在することの意味。
 一度の今を、出会いを大切に。
 それが存在することの意味。
 私はこの意味を守ってみせる。



完結。
これは酷いw
書いてみたとかあるけど昔のフォルダから見つけたの引っ張り出しただけw

なんか誤字脱字の報告があればどうぞ
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