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第43話 幻想の蒼い湖畔で

第43話担当wtt
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「惜しいわね」
「……つもりもないんだろ」
「まあね。命乞いなら、聞かないけれど」
「さすが巫女、さすがだな」
「良く言われるわ。何のことだか、わからないけど」
「一つ言っておこうか。……命乞いなら、聞いてやる」
「面白いわね。どうやって、」
 考えていたわけではなかった。
 ただ,思いついただけの,分の悪い掛け。
 あおは中空に固定されている,霊力のほとばしりで,今にも弾け飛んでしまいそうな程に輝いている護符に,勢いよく拳を放った!

 あおが霊撃でのたうち回る光景を想像していたであろう巫女の,望外の事態が,目の前に繰り広げられた。青白い閃光を放ちながら,瞬きの間に結界が“ほどけた”!
 護符の一枚が,突如としてほつれ,結果として結界全体の霊力流が消え失せたと巫女が理解したのは,繰り出された手拳を紙一重で避けた時だった。
「甘い!」
「! しまっ――」

 台詞を言う暇すら与えられず,あおは巫女の放つ広範囲霊撃(ボム)に曝された。
 閉じた掌の中で,焦げ付き焼き切れた,護符の残骸が崩れ落ちる。
 巫女が緊急の霊撃に使用する護符の一種だ。つまり――,
「……発動中の護符を奪い取って霊力供給を絶ったか。くらいボムが避けられた理由はそれか。更に結界にぶつけて無理矢理霊力ねじ曲げて,反対に霊撃した,なるほど,だけどちょっと甘いわね。殴り抜けたら――」
「ぐっ……。霊符は,……奪えない,か」
「何度も許さないわよ,そんなインチキ。STGなんだし」
「……」
「どうやら本当にただの人間みたいね。まあ,解決したら帰りに拾ってあげるわ……鳥目みたいだしね」

 やれやれと肩をすくめる巫女の姿が,返事すらも出来ず横たわったあおの,幻想郷での最後の景色となった。
 きーご,DY。魔理沙と,レミリア。そして,あお。幻想の郷に,現出した,その意味は。
 幻想郷の外で目を覚ましたあおが知ることは,二度となかった。
 ただ,霧に包まれながらも,蒼く,静かに,月を染め上げていたあの湖だけは,あおにとっていつまでも忘れられない景色となった。

 BAD END NO.1
 ノーマル以上でノーコンテニュークリアを目指そう!