※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

蘇芳帰省 其の弐の巻


 登場人物                       

 蘇芳(当人)
 白(もとい珀琵のこと)
 銀(ヒサ・ヤのこと)

 静縷(紅一点。。蘇芳の許婚という設定…ちなみに兄貴と同い年)

 姫巫女(夜天所属の運命予報士:蘇芳の妹…綾華)
 羅輝/琉輝(本来は蘇芳の双子の兄たち/銀誓館は蘇芳が編入する前に卒業)
 迅(蘇芳の幼馴染という設定)


 蘇芳が帰省した次の日―
「蘇芳、お客さんだよ」
 双子の兄である弟の瑠輝が、蘇芳を部屋を訪れた。
 パタン…と結社を通して送られたできた報告書を閉じ、首を傾げる。
「客?」
「連れて来たから部屋へ通してあげてね?僕は、ちょっと出掛けてくるから」
「…わかった」

 蘇芳が開ける前に開かれた扉の前には、見慣れない女子(おなご)が居た。
「……―瑠輝」
 “これ”と指さし、誰?と思わず聞いた蘇芳に瑠輝は苦笑する。
「わからない?」
 くすくす笑う瑠輝に蘇芳はますます困惑すると、母がお茶と茶菓子を手に現れた。
「そんなところに突っ立っていないで座るとよい」
「母上、この娘はいったい―?」
「あら?覚えてないの?まぁ、仕方がないわね…あなたがこの里を出て五年の月日が経つのよね…」
 その端整な顔立ちと相成って無表情が際立つこの女性は相変わらず沈黙し、母の差し出したお茶を飲んでいる。このおなごは一体? 扇子を広げ脳内を駆け巡る記憶を探る。
 これだけ綺麗な娘ならそうそう忘れるはずも無いのじゃが…はて?俺の記憶には覚えが無い…

 すると…
 何かに気づいた瑠輝はそそくさとその場を、逃げるように立ち去ってしまった。
「………」
 コトっと湯飲みを下ろしため息を漏らすその娘は
「…相変わらずね、蘇芳。私ほどのいい女を忘れるなんて!」
 …ん?この口調―。その清楚なお嬢様のようなその佇まいとは裏腹に女王様とお呼び!と言わんばかりのこの言い回し……
「……まさ、か?!」
「あ~ら、やっと思い出してくれたのかしら?」
「静縷!」