「#7」(2010/04/14 (水) 14:13:27) の最新版変更点
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*#7 予約って大切よね
「大きいところの大会は、予約が必要なほど混む。よく考えたらそうよね」
あたしは、頬杖をつきながらマックシェイクのストローをくわえ、窓越しに通りを見た。藤野はハンバーガーを頬張りながら「わりぃ…」と言った。
今日は10時からの大会に出るために、わざわざ町に出た。でも、大会は予約でいっぱい。あたしたちは仕方なく、午後の「ブースタードラフト大会」に空きがあったので登録してきた。
「ブードラ出るなんて考えてなかったから、俺金ギリだぜ?」
「そんなに言うなら無理して出なくてもよかったのに~」
愚痴る松岡に、あたしは冗談半分で言った。でも1500円って結構な出費よね…服買ったから、あたしの財布も結構ピンチかも。
「だって20弾とエクステ2だったら、いいカード出そうじゃん?あそこシングルあるって言っても結構高かったしな」
松岡が続ける。たしかに、大きな店だけあってシングルカードの種類は豊富だった。
…あ、
「藤野?」
「なんだ?」
「バカ!」
こっちを向いた藤野に、あたしは罵声を飛ばす。
「なんだよ急に!」
「エクシアの値段見た?ノワールの軽く4倍じゃない!もしかしてあんた、知っててトレードしたの!?」
そう。さっきの店のエクシアの値段を見て、あたしは自分がシャークされたことに気付いたのだ。
「い、インジャも出したじゃん?」
藤野は苦笑いで答える。やっぱ知っててやったのかよ!
「最低~!帰りカラオケおごりね」
あたしは特別に釈明の余地を与えてあげた。
「おい、そろそろ行ったほうがよくないか?」
松岡はいつの間にかトレーを片付け、立ち上がっていた。
「そうね」
「…だな」
あたしは藤野にそっぽむいて立ち上がった。
×××
あたしたちは余裕を持ってマクドナルドを出たはずなのに、カードショップ『CKG』に入ると案外ギリギリな雰囲気だった。
「では全員そろいましたね?これからパックを配ります」
店員さんがそう言った。結構年配の店員さんで、”マスター”って呼ばれてそうな感じ。
参加者は全員で8人。参加費とかも高いから、普通の大会より人集まらないのかな?午前中の大会の参加者だろうか、まだ対戦スペースには何人かの人がいて、ブードラを見学してる人もいた。
あたしの手元にもブースターが5パック手渡される。構成は「流転する世界」3パックと「エクステンションブースター2」2パック。
2枚しか持ってないからハッキング出るといいなぁ。
「では1パック目、はじめてください」
店員さんが言う。1パック目は「流転する世界」…
レアはキラ・ヤマト。PS装甲と相性のいい白キャラだ。でも、ブードラで重要なのはやっぱりユニットよね…このパックだと、めぼしいのはバーザム改とアッグ。
あたしはアッグをピックした。
「ドラフト!」
掛け声と共に左の人からカードがまわる。結局1パック目が終わるまでにあたしは赤、緑のカードを多くピックすることになった。
2パック目、3パック目も順調にカードをピックしていく参加者たち。あたしの右側に座った藤野は、終始微妙そうな顔をしていた。
「4パック目、はじめてください」
そう言われて、あたしはエクステ2のパックを剥く。さっきはレアが悪かったからなぁ…お?
パックから現れたのは、緑の大型高機動ユニット、ノイエ・ジールと00コストの強力な4国ユニット、ガンダムデュナメスだった。豪華すぎ!
「うーん、どうしよ…」
思わず口から言葉が漏れる。それに気付いた藤野があたしのほうを見る。「引きが悪いから、いいのまわせ!」っていう視線を感じた。
よし、あたしはノイエ・ジールで勝負よ!デュナメスは藤野にまわしたげる。
5パックの全てのカードが分配され、デッキ構築が始まる。
あたしは、ブースタードラフトという遊び方が大好きだ。普段は誰も気にも止めないようなコモンカードや、実用向きじゃないレアが活躍できる数少ない場だからね。
「よし、完成」
スリーブに入った50枚のカードをシャッフルする。
対戦相手はクジで決めてあり、あたしは向かいに座ったこの人と勝負だ。見慣れたスコアシートには『コバヤシ ケンジ』と書いてある。外人?
そう思ってあたしは対戦相手の顔を見る…めがねをかけた男性、どう見ても日本人。名前は見やすいようにカタカナなんだ。
「「よろしくお願いします」」
店員の合図で、お互いに礼をしてゲームを始める。さぁ、行くわよあたしのブードラ!
じゃんけんで勝ったあたしが先攻だ。
「先攻もらいますね。緑Gを配備、そしてアッグを配備してターン終了です」
ターン終了を宣言する。相手はドローし場にGを配備した。色は…緑!同色だ。
「僕のターンだお。サイド3を配備してターン終了ぅ」
「あたしのターン、黒Gを配備して、アッグを地球に出撃」
本国にアッグの攻撃が通る。ブードラは基本的にユニットでの殴り合いが勝負の鍵。まずは一歩先を行かせてもらうわ。
…にしてもこの対戦相手、コバケン(勝手に略)ノリノリだなぁ…。あたしはそんなことを考えながら対戦相手を見る。コバケンはあたしの視線に気付いたのか、「何かぁ?」と言った。
「あ、いえ。ターン終了です」
あたしが宣言し、コバケンはドローする。配備フェイズに2枚目の緑Gを配備しただけでターンを終了する。緑G2枚だから何もできないのかな?
ブードラだと色を絞ったとしても単色のデッキは作りづらいだろうか、あと1色…何かあるわね。
あたしはターンを開始し、ドローする。うゎ…国力こなかった。
「攻撃ステップに入っていいですか?」
あたしはしぶしぶ宣言する。おっかしいなぁ、G事故しないように国力20枚くらい入れたはずなのに…。コバケンはノリノリで許可を出す。
アッグを地球に出撃させて攻撃は通ったけど、2点だ。早く殴り始められたけど、次もGじゃなかったら本格的にやばいなぁ。
コバケンのターンになり、彼はドローしたカードがよほど良かったのか、鼻歌まで歌いだす。…恥ずかしくないのか?
「サイド3にシャア・アズナブルをセットするお!」
緑Gを場に出した後に、コバケンはサイド3にキャラクターをセットする!サイド3にセットしたってことは…専用機がある!?
「攻撃ステップ、シャアの効果で手札からシャア専用ゲルググを出すよぉ♪」
まさかブードラでシャアの効果使われるとはね…!早くどうにかしないと、このまま本国がもたない!
あたしはシャアゲルググの6点を本国に受け、自分のターンを開始した。ドローしたカードは待望の緑G!
「緑Gを配備して、このカードをセットするわ」
あたしは手札からオリヴァー・マイを緑基本Gにセットする。破壊されたユニットを捨て山の上に移して、自軍ユニットに+1/+1/+1コインを乗せるキャラ。
…よく考えたら、ジャンクヤードを利用するノイエ・ジールとの相性は悪いわね…
「ゾゴックとラ・トゥールを配備」
あたしは2枚のユニットを場に出す。ゾゴックはアッグがいるからリロールイン!緑指定さえ満たせればこんなもんよ!…シャアへの対抗策は、ないわけじゃない。あとは引けるかどうか。
「アッグを先頭、ゾゴックを射撃で部隊を編成して地球に出撃、ゾゴックの効果を使うわ!」
あたしは意気揚々と攻撃に出撃させる。余裕があるように見せなくちゃ。それにリロールで防御に残しても、シャアはきっと宇宙に出撃する。
「5点受けるお。君がアッグ系をピックしてたんだねぇ。どうりで回ってこないわけだぁ」
「そうみたいですね」
あたしはニコッと笑ってユニットを帰還させる。ドラフトしたときのコバケンの位置は確かあたしの左の左。「流転する世界」をドラフトしたのは左周りの時だけだから、あたしが「流転する世界」の緑を確保できたんだ。
逆を言えば「エクステンションブースター2」の緑ユニットは、コバケンが集めやすい位置ってこと…!
「じゃ、僕のターン。緑Gをプレイして攻撃ステップに入るお」
また緑G?事故?それとも…。
「…はい。6でいいですか?」
「あぁ、ターン終了だお」
「あ、ちょっとまってください。帰還ステップで」
あたしは手札1枚をプレイする。
「ユニオンフラッグ(グラハム機)ぃ?」
コバケンはあたしが出したユニットの名前を読む。
「はい。流転する世界の緑はあたしが握ってますよ♪」
あたしはターンを開始する。
「攻撃ステップ…」
国力もユニットもなし。攻撃にでも行くかな。
宇宙はサイド3があるから突破不可能、また地球にアッグ、ゾゴックね。
「地球にアッグとゾゴックを地球に出撃させるわ。」
「防御ステップ、”流転する世界の緑”カード赤い彗星をアッグに撃つよぉ~?」
コバケンは笑顔であたしの言葉を引用しつつ、手札からコマンドカードを出す。「流転する世界」の赤い彗星、あたしの左の人のパックから出たっての!?
「アッグは破壊されてオリヴァーの効果で捨て山の上に移ります。フラッグにコインを」
あたしはフラッグにコインを乗せる。これでフラッグは4/2/3…まだ赤い彗星の射程内だ…。
「ダメージ判定ステップにゾゴックが部隊の先頭だから、ダメージは3点でいいかなぁ?」
「…はい」
…どうする京子。相手は赤い彗星のサイクルを完成させた。今のままだと、オリヴァーでフラッグを防御5以上に改造するしか対抗策はないわ…。
あたしは少しの沈黙の後、ターンを終了した。
つづく
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txt:Y256
初出:あたしのガンダムウォー
掲載日:
更新日:10.04.14
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*#7 予約って大切よね
「大きいところの大会は、予約が必要なほど混む。よく考えたらそうよね」
あたしは、頬杖をつきながらマックシェイクのストローをくわえ、窓越しに通りを見た。藤野はハンバーガーを頬張りながら「わりぃ…」と言った。
今日は10時からの大会に出るために、わざわざ町に出た。でも、大会は予約でいっぱい。あたしたちは仕方なく、午後の「ブースタードラフト大会」に空きがあったので登録してきた。
「ブードラ出るなんて考えてなかったから、俺金ギリだぜ?」
「そんなに言うなら無理して出なくてもよかったのに~」
愚痴る松岡に、あたしは冗談半分で言った。でも1500円って結構な出費よね…服買ったから、あたしの財布も結構ピンチかも。
「だって20弾とエクステ2だったら、いいカード出そうじゃん?あそこシングルあるって言っても結構高かったしな」
松岡が続ける。たしかに、大きな店だけあってシングルカードの種類は豊富だった。
…あ、
「藤野?」
「なんだ?」
「バカ!」
こっちを向いた藤野に、あたしは罵声を飛ばす。
「なんだよ急に!」
「エクシアの値段見た?ノワールの軽く4倍じゃない!もしかしてあんた、知っててトレードしたの!?」
そう。さっきの店のエクシアの値段を見て、あたしは自分がシャークされたことに気付いたのだ。
「い、インジャも出したじゃん?」
藤野は苦笑いで答える。やっぱ知っててやったのかよ!
「最低~!帰りカラオケおごりね」
あたしは特別に釈明の余地を与えてあげた。
「おい、そろそろ行ったほうがよくないか?」
松岡はいつの間にかトレーを片付け、立ち上がっていた。
「そうね」
「…だな」
あたしは藤野にそっぽむいて立ち上がった。
×××
あたしたちは余裕を持ってマクドナルドを出たはずなのに、カードショップ『CKG』に入ると案外ギリギリな雰囲気だった。
「では全員そろいましたね?これからパックを配ります」
店員さんがそう言った。結構年配の店員さんで、”マスター”って呼ばれてそうな感じ。
参加者は全員で8人。参加費とかも高いから、普通の大会より人集まらないのかな?午前中の大会の参加者だろうか、まだ対戦スペースには何人かの人がいて、ブードラを見学してる人もいた。
あたしの手元にもブースターが5パック手渡される。構成は「流転する世界」3パックと「エクステンションブースター2」2パック。
2枚しか持ってないからハッキング出るといいなぁ。
「では1パック目、はじめてください」
店員さんが言う。1パック目は「流転する世界」…
レアはキラ・ヤマト。PS装甲と相性のいい白キャラだ。でも、ブードラで重要なのはやっぱりユニットよね…このパックだと、めぼしいのはバーザム改とアッグ。
あたしはアッグをピックした。
「ドラフト!」
掛け声と共に左の人からカードがまわる。結局1パック目が終わるまでにあたしは赤、緑のカードを多くピックすることになった。
2パック目、3パック目も順調にカードをピックしていく参加者たち。あたしの右側に座った藤野は、終始微妙そうな顔をしていた。
「4パック目、はじめてください」
そう言われて、あたしはエクステ2のパックを剥く。さっきはレアが悪かったからなぁ…お?
パックから現れたのは、緑の大型高機動ユニット、ノイエ・ジールと00コストの強力な4国ユニット、ガンダムデュナメスだった。豪華すぎ!
「うーん、どうしよ…」
思わず口から言葉が漏れる。それに気付いた藤野があたしのほうを見る。「引きが悪いから、いいのまわせ!」っていう視線を感じた。
よし、あたしはノイエ・ジールで勝負よ!デュナメスは藤野にまわしたげる。
5パックの全てのカードが分配され、デッキ構築が始まる。
あたしは、ブースタードラフトという遊び方が大好きだ。普段は誰も気にも止めないようなコモンカードや、実用向きじゃないレアが活躍できる数少ない場だからね。
「よし、完成」
スリーブに入った50枚のカードをシャッフルする。
対戦相手はクジで決めてあり、あたしは向かいに座ったこの人と勝負だ。見慣れたスコアシートには『コバヤシ ケンジ』と書いてある。外人?
そう思ってあたしは対戦相手の顔を見る…めがねをかけた男性、どう見ても日本人。名前は見やすいようにカタカナなんだ。
「「よろしくお願いします」」
店員の合図で、お互いに礼をしてゲームを始める。さぁ、行くわよあたしのブードラ!
じゃんけんで勝ったあたしが先攻だ。
「先攻もらいますね。緑Gを配備、そしてアッグを配備してターン終了です」
ターン終了を宣言する。相手はドローし場にGを配備した。色は…緑!同色だ。
「僕のターンだお。サイド3を配備してターン終了ぅ」
「あたしのターン、黒Gを配備して、アッグを地球に出撃」
本国にアッグの攻撃が通る。ブードラは基本的にユニットでの殴り合いが勝負の鍵。まずは一歩先を行かせてもらうわ。
…にしてもこの対戦相手、コバケン(勝手に略)ノリノリだなぁ…。あたしはそんなことを考えながら対戦相手を見る。コバケンはあたしの視線に気付いたのか、「何かぁ?」と言った。
「あ、いえ。ターン終了です」
あたしが宣言し、コバケンはドローする。配備フェイズに2枚目の緑Gを配備しただけでターンを終了する。緑G2枚だから何もできないのかな?
ブードラだと色を絞ったとしても単色のデッキは作りづらいだろうか、あと1色…何かあるわね。
あたしはターンを開始し、ドローする。うゎ…国力こなかった。
「攻撃ステップに入っていいですか?」
あたしはしぶしぶ宣言する。おっかしいなぁ、G事故しないように国力20枚くらい入れたはずなのに…。コバケンはノリノリで許可を出す。
アッグを地球に出撃させて攻撃は通ったけど、2点だ。早く殴り始められたけど、次もGじゃなかったら本格的にやばいなぁ。
コバケンのターンになり、彼はドローしたカードがよほど良かったのか、鼻歌まで歌いだす。…恥ずかしくないのか?
「サイド3にシャア・アズナブルをセットするお!」
緑Gを場に出した後に、コバケンはサイド3にキャラクターをセットする!サイド3にセットしたってことは…専用機がある!?
「攻撃ステップ、シャアの効果で手札からシャア専用ゲルググを出すよぉ♪」
まさかブードラでシャアの効果使われるとはね…!早くどうにかしないと、このまま本国がもたない!
あたしはシャアゲルググの6点を本国に受け、自分のターンを開始した。ドローしたカードは待望の緑G!
「緑Gを配備して、このカードをセットするわ」
あたしは手札からオリヴァー・マイを緑基本Gにセットする。破壊されたユニットを捨て山の上に移して、自軍ユニットに+1/+1/+1コインを乗せるキャラ。
…よく考えたら、ジャンクヤードを利用するノイエ・ジールとの相性は悪いわね…
「ゾゴックとラ・トゥールを配備」
あたしは2枚のユニットを場に出す。ゾゴックはアッグがいるからリロールイン!緑指定さえ満たせればこんなもんよ!…シャアへの対抗策は、ないわけじゃない。あとは引けるかどうか。
「アッグを先頭、ゾゴックを射撃で部隊を編成して地球に出撃、ゾゴックの効果を使うわ!」
あたしは意気揚々と攻撃に出撃させる。余裕があるように見せなくちゃ。それにリロールで防御に残しても、シャアはきっと宇宙に出撃する。
「5点受けるお。君がアッグ系をピックしてたんだねぇ。どうりで回ってこないわけだぁ」
「そうみたいですね」
あたしはニコッと笑ってユニットを帰還させる。ドラフトしたときのコバケンの位置は確かあたしの左の左。「流転する世界」をドラフトしたのは左周りの時だけだから、あたしが「流転する世界」の緑を確保できたんだ。
逆を言えば「エクステンションブースター2」の緑ユニットは、コバケンが集めやすい位置ってこと…!
「じゃ、僕のターン。緑Gをプレイして攻撃ステップに入るお」
また緑G?事故?それとも…。
「…はい。6でいいですか?」
「あぁ、ターン終了だお」
「あ、ちょっとまってください。帰還ステップで」
あたしは手札1枚をプレイする。
「ユニオンフラッグ(グラハム機)ぃ?」
コバケンはあたしが出したユニットの名前を読む。
「はい。流転する世界の緑はあたしが握ってますよ♪」
あたしはターンを開始する。
「攻撃ステップ…」
国力もユニットもなし。攻撃にでも行くかな。
宇宙はサイド3があるから突破不可能、また地球にアッグ、ゾゴックね。
「地球にアッグとゾゴックを地球に出撃させるわ。」
「防御ステップ、”流転する世界の緑”カード赤い彗星をアッグに撃つよぉ~?」
コバケンは笑顔であたしの言葉を引用しつつ、手札からコマンドカードを出す。「流転する世界」の赤い彗星、あたしの左の人のパックから出たっての!?
「アッグは破壊されてオリヴァーの効果で捨て山の上に移ります。フラッグにコインを」
あたしはフラッグにコインを乗せる。これでフラッグは4/2/3…まだ赤い彗星の射程内だ…。
「ダメージ判定ステップにゾゴックが部隊の先頭だから、ダメージは3点でいいかなぁ?」
「…はい」
…どうする京子。相手は赤い彗星のサイクルを完成させた。今のままだと、オリヴァーでフラッグを防御5以上に改造するしか対抗策はないわ…。
あたしは少しの沈黙の後、ターンを終了した。
つづく
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txt:Y256
初出:あたしのガンダムウォー
掲載日:08.05.23
更新日:10.04.14
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