「父の日」(2010/04/14 (水) 14:50:21) の最新版変更点
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6月15日は…
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父の日だし、あたしの親父の話をしようかと思う。
親父、本田 賢士は今年で43歳、会社通いの普通のサラリーマン。趣味はゴルフと将棋で、ゴルフのほうは毎週行ってるんじゃないかって思うくらい行ってる。
将棋は中学、高校とやってたらしく、あたしの名前の「京子」も将棋の駒の「香車」から取ったって昔きいた…。てか、字が違うからたいしてつながりなくね?
ただ、今はあんまり将棋の話はきかないなぁ。親父はかなりの気分屋だから、将棋の熱は冷めてるのかも。
まぁ、あたしも親父譲りの気分屋だけどね…
「これ、父の日ね」
あたしは箸を止め、テーブルの上に包みを出す。今日、町に行って買ってきたネクタイだ。
「お、ありがとな」
そう言って包みを開けた。中から朱色のネクタイが出てくる。
「京子が選んだのかこれ?なんだ、このセンス」
親父はネクタイを指差しそう言った。
悪かったわね、センスなくて!
「普通、プレゼントに文句つけるかなぁ~」
「いや、違う。理恵のセンスに似てきたな、と思ったんだよ」
母さんのセンス?へー。
「遺伝じゃない?あたし母さん似だし」
「そうだな。まぁ気分屋のところは俺似だが」
ごもっとも。
あたしは食器を片付け、立ち上がる。
「ごちそうさまぁー」
あたしはソファに横になりテレビをつけた。ちょうど日曜洋画劇場で「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」が始まるところだ。
「皿洗いは?」
親父が言った。今日は作るのがあたしの当番だから、皿洗いは親父の担当のはずだけど…?
「え?今日は親父の当番でしょ?」
「なんだ、父の日のサービスはないのか?」
「ないわよ、そんなの」
そう言って、少し考えた。
うん。父の日だから、それくらいやってもいいかも。
「今の撤回。やっぱやったげるわ」
あたしはソファから立ち上がり、ニッと笑った。
おわり
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6月15日は…
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父の日だし、あたしの親父の話をしようかと思う。
親父、本田 賢士は今年で43歳、会社通いの普通のサラリーマン。趣味はゴルフと将棋で、ゴルフのほうは毎週行ってるんじゃないかって思うくらい行ってる。
将棋は中学、高校とやってたらしく、あたしの名前の「京子」も将棋の駒の「香車」から取ったって昔きいた…。てか、字が違うからたいしてつながりなくね?
ただ、今はあんまり将棋の話はきかないなぁ。親父はかなりの気分屋だから、将棋の熱は冷めてるのかも。
まぁ、あたしも親父譲りの気分屋だけどね…
「これ、父の日ね」
あたしは箸を止め、テーブルの上に包みを出す。今日、町に行って買ってきたネクタイだ。
「お、ありがとな」
そう言って包みを開けた。中から朱色のネクタイが出てくる。
「京子が選んだのかこれ?なんだ、このセンス」
親父はネクタイを指差しそう言った。
悪かったわね、センスなくて!
「普通、プレゼントに文句つけるかなぁ~」
「いや、違う。理恵のセンスに似てきたな、と思ったんだよ」
母さんのセンス?へー。
「遺伝じゃない?あたし母さん似だし」
「そうだな。まぁ気分屋のところは俺似だが」
ごもっとも。
あたしは食器を片付け、立ち上がる。
「ごちそうさまぁー」
あたしはソファに横になりテレビをつけた。ちょうど日曜洋画劇場で「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」が始まるところだ。
「皿洗いは?」
親父が言った。今日は作るのがあたしの当番だから、皿洗いは親父の担当のはずだけど…?
「え?今日は親父の当番でしょ?」
「なんだ、父の日のサービスはないのか?」
「ないわよ、そんなの」
そう言って、少し考えた。
うん。父の日だから、それくらいやってもいいかも。
「今の撤回。やっぱやったげるわ」
あたしはソファから立ち上がり、ニッと笑った。
おわり
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txt:Y256
初出:あたしのガンダムウォー
掲載日:08.06.11
更新日:10.04.14
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