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#86 凌駕する存在


「ガンダムエクシアを攻撃ステップ中にプレイ…そしてガンダムエクシア(トランザム)に換装!」
「くっ…」

緑にとって最も危険なカードの1枚だ…!
”ステップ終了時まで速度2以外のダメージを受けない”というテキストによって、カスタムフラッグのセットグループすら圧倒する性能。

「ハッハー!ゴメンねェ強くってさァー!防御に出撃!!」

少年はなおも勢いよく喋り、ユニットを出撃させた。

「だが対応できないわけでは…ない!防御ステップ規定後、秘密基地潜入をプレイ」
「!?」

私は瞬時に思考して、手札を1枚表にする。
少年は私が出したカードのテキストを確認して、眉をひそめた。

「このカードの解決後、そちらは自動以外のテキストを使用できなくなる。つまりトランザムエクシアのテキストは…」
「フフッ…ハハッ!!バカかよ!それもグラハムフラッグと相打ちだぜ」

その通りだ。
…現状の手札ではこれが精一杯。

「グラハムフラッグが3枚落ちた緑中を倒すなんざ楽勝なんだよー!」

少年はビシッと私を指差す。
それに対して私はニヤリと笑って見せた。

「どうかな?ターン終了。滅多打ちは回収させてもらう」
「強がるなよおっさん。おれっちのターン、ドローッ!」

手札にはエクシア。戦闘配備ユニットも警戒するべきか…。

「青基本Gをプレイ」

少年は「ゲームは終わった」とでも言いたげな表情で笑う。

「ターン終了」
「なんだ?君もノーアクションじゃないか」
「まあな…だが手札にエクシアがあるぜ」

私は一日の長を起動しつつ考える。
この状況を覆せるカードが自分のデッキにどれだけあるかを。

「対ガンダム調査隊を起動。手札の一日の長を本国に下に送り、1コイン。ターン終了だ…出したければ出したまえ」
「言われなくても出すぜ…っと残り本国は何枚?」

少年は手札のカード1枚を握ったまま、私の本国を顎で指した。
私は手早く本国をスライドさせる。すでに手にとって数える枚数でもない。

「9枚だ」
「へへっ!それを確認すりゃ十分だぜ。帰還ステップ、ガンダムエクシア《19》をプレイ」

私は許可を出し、再びターン終了を宣言する。
そしてその直後、少年が本国に手をつける前に滅多打ちのプレイを宣言した。

「ドロー…月面民間企業!これで俺のハンガーの赤い彗星は活きる!」
「なるほど。しかし、それはまたの機会にしてもらおう。滅多打ちで規制されるのは基本G以外…つまり特殊Gもプレイできない」
「ッ…知ってるよ。そんなこと。だたの自慢だ!自慢!」

鼻を鳴らす私に、少年は焦って月面を手札に戻す。
凡ミスだな。これで今のドローが――状況を変化させる――ユニットではないことが露呈した。

「戦闘フェイズ…残り9枚?2ターンで確実に仕留めてやんよ!」

少年はエクシアを戦闘エリアに移す。
格闘は5点。彼が言う通り、この攻撃が通ることはゲーム終了を意味する…か。

「ユニオンフラッグ(グラハム機)をプレイ、テキストでエクシアのいる戦闘エリアに移動したいが?」
「そんなフラッグまでいるのか…了解だ」

「とりあえず」と言いつつ少年はエクシアのテキストを使う。
…傷なしの変革エクシア対無力化修正を得たフラッグ…当然フラッグはそのまま落とされる。
攻撃を防いではみたものの、本国は残り6…ドローで4,5枚だ。
むしろ滅多打ちを回収できたところに意味はある。

「ターン終了だぜ」
「そうか」

私はそっけなく答え、ドローする。
会場は2回戦を終えた参加者がちらほら席を立ち上がっていた。

「一日の長を起動する」
「マジかよw悪あがき過ぎんぜ」

私は小さく首を振って相手の本国を指差す。

「少年、君の本国は残り何枚かな?」
「お?仕掛けられんのか?…14枚だ」

14…引かれる前に決着をつけるにはギリギリ。

「配備フェイズ、対ガンダム調査隊を起動。そして、狡猾な傭兵をプレイ」
「狡猾な…そうか、そいつで赤い彗星や来訪者を打たせない気だな?」

今引きだが非常にいいカードだ。
これがなければ、グラハムのセットであってもハンガーのカードだけで落とされてしまうほどの戦力差なのだからな。

「ターン終了だ」
「ユニットなんかないくせによォ!俺のターン!」

私は黙って滅多打ちを出す。
ユニットの追加だけはさせん。

「さっきからペチペチ②、うるせーロックカードだ!どうせハムフラッグ3枚落ちた緑中はもう無理なんだ!さっさと本国0にされろやー!」

少年は喚き散らして、エクシアを戦闘エリアに移す。

「そんな道理、私の無理でこじ開ける!!」

私の剣幕に少年はビクリとする。
たとえ状況が不利だとしても、どこかに勝利への道は残されている…そう、この局面では君のハンガーにな!

「ジーク・ジオン《16》のカードをプレイッ!」
「な…何!?」
「このカードは敵軍ハンガー、敵軍配備エリアにある私のユニットをこちらの配備エリアに返してもらうコマンド」

私は手札からカードを出す。



『いや、待て。それは無茶だよ、公旗。第一、それをOガンダムに取られたらどうする?』
信一郎はこれを最初に見たときそう言った。
Oガンダムがこれを奪ってくれるなら、それはそれで避雷針の役割は果たしているさ。



『面白い。もっとやれ、一(はじめ)』
煉はそう言って受話器越しに笑った。
彼女が求めるのは力ではない。




そうさ…

「今日の私は、阿修羅すら凌駕する存在だ!!」

私は相手側のハンガーからカスタムフラッグを受け取り、すぐさま防御に出撃させた。
プレイシートの上を滑るのように移動するカードが音を立てる。

「くぅ…やるなッ」

少年は歯軋りをしながら言う。
滅多打ちでカードのプレイを制限したこの状況。エクシアは一方的に負ける!

「た…ターン終了」
「では、滅多打ちを回収して私のターン」

わたしは対ガンダム調査隊を使いながら、カスタムフラッグをスッと戦闘エリアに移す。

「5点…通しだ。おれっちのターン!」
「リロールフェイズに滅多打ち」
「ヒイィ!」

さらに次のターンも本国に5点ダメージを与える。
相手の残り本国は…2枚。

「Oガンダァァアム!君はおれっちを見捨てなかったね。うれしいよ」

少年は「よーしよしよし」と言いながらドローしたのであろうOガンダムのカードを出して何度も撫でた。

本国はOガンダムの資源で0になっていた。


つづく


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txt:Y256

初出:あたしのガンダムウォー
掲載日:09.07.09
更新日:10.04.14