※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

RY6 ”次”で決着


”相手に知れた手札ほど弱いものはない”ってのは、あたしの手札にも言えることなんだ…。

「ハイマットモードをプレイするわ!」
「通しだぜ」

あたしは胸をなでおろす。
でも、これも知られてたカード。安心や過信はしない!

「シン・アスカ(13)をプレイ!何かある?」
「…通しだ」

心なしかギラ助の声がこわばった。
いける!この攻撃は通せる!いや…通せないとこの本国の薄さ、確実に負ける。

「攻撃ステップ、ハイマットを宇宙に出撃させるわ!」

あたしはハイマットのセットグループを手に宣言した。
ギラ助の本国は残りわずか。この攻撃で致命的ともいえるダメージを受けるはずだ。
それに対して、あたしの本国はハイマットの攻撃が通ることで8回復される。次のターンのサザビーの攻撃には耐えられるわ。

まあオペレーションや追加ユニットが来たら、そのときはあきらめるわ。
ギリギリの戦いなんだ。引いたほうが勝つ。

「フリーダムの攻撃は通しだぜ」

ギラ助は、なおも挑戦的にそう言った。
やっぱりね。このタイミングでハイマットをどうにかしようものならコマンドを使うしかない。
それをシンで妨害できる限り、この攻撃は通ってたわ。

「どうも♪ターン終了よ」

あたしはそう言って、本国を8点回復する。

「俺のターン、ドロー」

ギラ助はターンを開始する。
さぁ、何か引いたかしら?

「配備フェイズ、ファンネル展開のカードをプレイ。攻撃ステップ、サザビーを地球に出撃させるぜ!」
「…えぇ」

引かれた…オペレーション!サイコミュを+2できる能力よりも、サザビーで本国火力に変換されるのが痛い…。
あと1回の攻撃で削れるくらい薄いギラ助の本国が遠い…。
サザビーのセットグループの戦闘力は、シャアの効果のドローとサザビーの効果も含めて15点…でかすぎ!!

「シャアの効果を起動するぜ?」
「いいわ」

あたしは2ドローし…廃棄するのはもちろんシン。
こうなることはわかってた。でも、このカードがなかったら攻撃が通ったかも怪しいし、シャアにハイマットが食われてたわ。
2枚カードをドローするあたし。

…ついてる、ついてるわ!引いたカードはフォースインパルスとニュートロンジャマーキャンセラー!!
この2枚があれば、サザビーを倒せる!本国を守れる!

「シンを廃棄して防御ステップ、ニュートロンジャマーキャンセラーのカードをハイマットにプレイ!」
「通しだ。捨て身の防御…?」
「いいえ!さらにフォースインパルスをプレイするわ!」

あたしはハイマットとインパルスを防御に出撃させる。
2枚目の信号弾があったら今度こそ負けね。

「通しだぜ…防御ステップにファンネル展開で強化したサザビーのサイコミュ(4)をフリーダムに使用、ダメージ判定ステップ」
「ええ!」

その言葉が聞きたかった!
ダメージ判定ステップの規定の効果で、お互いのユニットは破壊され廃棄された。
やっと、やっとサザビーを倒した!

「ターン終了」

ギラ助はターンの終わりを宣言して、口元に手をあてる。こっちの手札にユニットがあるとか考えてるのかな?
まあいいわ、”次”を引いたほうが勝つ。この状況は依然変わらない!

「あたしのターン、ドロー!」

引いたカードはG…。
あたしはターン終了を宣言した。次はギラ助の番だ。

「俺のターン、ドロー!さらにヘリオポリス避難民の効果を使用、廃棄して1ドローだ!」

ドローGの存在を忘れてた!
でも、その後のギラ助の表情でいいのが引けなかったのがわかる。

「ターン終了だ」
「ドロー、ここら辺で終わらせたいわ…!!」

ドローしたカードを見て、あたしは言う。
今のターンで増えたギラ助の手札に恐怖はない。バウンスだろうがなんだろうが、意味がないのよ…このカードの前ではね!

「先に”次”を引いたのはあたしみたいよ?配備フェイズ、アカツキ(シラヌイ装備)をプレイするわ!」

ギラ助は黙っている。
カウンター…?

「フフ…そうか、やはり先にユニットを出したほうが勝ちと考えて当然だな…」
「ええ。戦闘配備じゃないのが残念だけど、テキストも考えるとこのカードで勝ちね!」
「なら、俺は…」

ギラ助は手札のカード1枚に手をかけた。
カウンターだ!

「拾得物の活用!このカードでアカツキのプレイを無効にさせてもらう!」
「え…!?」

拾得物の活用…確かストフリと同じ弾に収録されたカウンターで、 敵軍ユニット1枚のプレイを無効にし、そのユニットを自軍配備エリアに出す特殊なカウンター…!
つまり、あたしのは勝つためにユニットを引こうとしてたけど、”その行為自体”がギラ助の勝ちにつながってたんだ…。

「負けた~」

あたしは肩をすくめて言った。

奮戦するも一歩届かずって感じ?
…いやそんなんじゃない。

「完敗よ」

あたしは手を出した。
何で握手かは自分でもわかんないけど。

「いや、いい勝負だった」

ギラ助はあたしの手を握り返す。

「あ、呼び捨てゴメンね」
「いいぜ。俺だって呼び捨てだ」

あたしはニッと笑ってみせる。

「よし、ギラ助の勝ちー!」

ザク美ちゃんが言った。
武志は知らない間に、公旗とガン太君の試合を見てる。裏切り者ー!

「さ、次は私の番ね!」

ザク美ちゃんはそう言って、ぴょんとイスに座る。
武志はそれに気付いて戻ってくる。

「よーし、俺の出番だな!」
「どーせボコボコにされるだろうけどね♪」

あたしはカードを片付けながら言った。
また1積みデッキとかなら、結果は容易に想像できるもんね。

「んなことあるかよ!」
「どうだか」

…ザク美ちゃん。
どんなデッキ使う子なのかな?
あたしとギラ助は立ち上がり、武志たちのテーブルの脇に行く。

後ろで公旗の笑い声がしたけど、無視することにした。


つづく




txt:Y256

初出:あたしのガンダムウォー
掲載日:08.07.24
更新日:10.04.14