ATAGUN@Wiki
M5
最終更新:
y256
-
view
前回までの『ミキオ』―
「ガンダムサンドロック改《EB3》をプレイ。さらに張五飛をセット!」
「張…五飛。リングかッ!」
「張…五飛。リングかッ!」
意図を悟ったミキオは目を見張る。
ダメージを軽減できるサンドロックがリングに出れるようになったのだ。驚異以外のなにものでもない。
ダメージを軽減できるサンドロックがリングに出れるようになったのだ。驚異以外のなにものでもない。
「さて…今度はあたしの番ね♪あんたにガンダムファイトを申し込むわ!」
第5話 リング
「宇宙にウイングゼロ、地球にバックホーム、リングにサンドロックを出撃」
「モチロン勝負するぜ…」
「モチロン勝負するぜ…」
ハンガーに中東国の支援がいったのを確認して、ミキオは口を開く。
「…あ」
ウント・ドランクのグループを手に取ったミキオを、姐さんが「ちょっと待った」と止める。
「忠告しておくけど、五飛は形式番号XXXGにセットされてるから、交戦中の敵ユニットはキャラの戦闘修正を失うわよ?」
「…え?なんすかそのチート効果!?」
「やっぱり見落としてたわね…。ただリングに出撃できるだけで採用してないっての」
「…え?なんすかそのチート効果!?」
「やっぱり見落としてたわね…。ただリングに出撃できるだけで採用してないっての」
姐さんは五飛のカードをトントンを叩きながら苦笑する。
つまり、ローゼススクリーマーで1ダメージとテキスト無効を使ったとしても、キョウジの戦闘修正なしのウント・ドランクは勝てないのである。
ミキオのプレイミスを誘ってもよかったのだが、姐さんはあえて口に出したのだ。
つまり、ローゼススクリーマーで1ダメージとテキスト無効を使ったとしても、キョウジの戦闘修正なしのウント・ドランクは勝てないのである。
ミキオのプレイミスを誘ってもよかったのだが、姐さんはあえて口に出したのだ。
「もしかして、思ってるよりヤバイ状況なんじゃ…」
「今更ね…。さ、防御は?」
「今更ね…。さ、防御は?」
ミキオは3枚の白ユニットを見渡した。
「…リングは無視するぜ。ローズでウイングゼロのテキストを無効化した後に、ウント・ドランクをリロールしてブロックに出撃だ!」
「あ、逃げた。じゃあハンデスね♪」
「あ、逃げた。じゃあハンデスね♪」
裏向きの手札の上を、姐さんの細い指が品定めする。
「じゃあ、これ」 と選んだカードが表になりジャンクヤードに移る。換装の効果で手札に戻っていたローズガンダム(ローゼススクリーマー)だ。
「じゃあ、これ」 と選んだカードが表になりジャンクヤードに移る。換装の効果で手札に戻っていたローズガンダム(ローゼススクリーマー)だ。
「上々ね。リングハンデスってこんな感じなんだ~カ・イ・カ・ン♪なーんてね」
「古っ…」
「古っ…」
姐さんはカラカラと笑って、帰還規定後にハンガーの中東国の支援をプレイしてターンを終了した。
「ドロー…まだ負けたわけじゃねぇ!ニュータイプの排除をプレイ。即座に起動、Gを捨ててハンガーに…ボルジャーノンかよ」
「ぅおい、ボルジャーノン様だぞ!?よかったじゃねぇか!」
「ぅおい、ボルジャーノン様だぞ!?よかったじゃねぇか!」
露骨にうなだれるミキオに、今度は羽鳥が渇(?)を入れる。
「ないよりマシだ、ボルジャーノンをプレイ。」
現状でもキョウジのテキストの”弾”くらいにはなるはずだ。
そう考えながら、ミキオはひとまずボルジャーノンを場に出す。
これで手札は2枚。ジャンクヤードのウイングゼロは復活できない。
そう考えながら、ミキオはひとまずボルジャーノンを場に出す。
これで手札は2枚。ジャンクヤードのウイングゼロは復活できない。
「それじゃ、STARGAZERをプレイするわ。対象はキョウジで」
「ウント・ドランクはセットカードまでは守れない…くそっ」
「ウント・ドランクはセットカードまでは守れない…くそっ」
ウント・ドランクのテキストはコマンドを弾くことができるが、対象は「このカード」であるため、セットカードを直接対象に取るようなカードには耐性が無いのだ。
キョウジが除外され、ミキオはその指定ぶんである2枚のカードをドローする。
キョウジが除外され、ミキオはその指定ぶんである2枚のカードをドローする。
「こっちの手札は、これで4枚」
「そ。戦闘フェイズになったら言ってね。ウイングゼロ復活させるから」
「了解っす。でも…姐さん、あんたの好きにはさせませんよ。ドローしたカード。シュバルツ・ブルーダーをウント・ドランクにセット!!」
「そ。戦闘フェイズになったら言ってね。ウイングゼロ復活させるから」
「了解っす。でも…姐さん、あんたの好きにはさせませんよ。ドローしたカード。シュバルツ・ブルーダーをウント・ドランクにセット!!」
MFにキャラコインをセットできるキャラクターだ。
戦闘修正だけを見れば、キャラ2枚分の活躍が可能だ!
戦闘修正だけを見れば、キャラ2枚分の活躍が可能だ!
「戦闘フェイズ、ウント・ドランクをリングに!」
「迂闊にリングに飛び込んだら最後、シュバルツでハリケーンにコイン。かぁ」
「迂闊にリングに飛び込んだら最後、シュバルツでハリケーンにコイン。かぁ」
姐さんは、考えるように手札を弄んだ。
「ハリケーンの射撃は瞬発的とはいえ5。テキトウな防御ならしないほうがマシね…本国的にはつらいけど、8点受けるわ」
「っしゃあ!入った!」
「っしゃあ!入った!」
ミキオに許可を取り、ウイングゼロをジャンクヤードからプレイした姐さんは、本国の残りカードを見やすいようにスライドさせる。残りは12枚だ。
「ターンエンド」
「あたしのターンね」
「あたしのターンね」
姐さんは最高評議会で手札を入れ替えて、ターンを開始した。
「ローゼスハリケーン…確かにしつこいユニット“だった”わ」
「…」
「…」
姐さんは6国力目をそろえてそう言った。
「あたしはこのユニットをプレイするわ…デスティニーガンダム!!」
「は…ははっ。デスティニー?」
「は…ははっ。デスティニー?」
姐さんがビッと指を立てて場に出したカード。
イラストから18弾、戦慄の兵威の物とわかる。
イラストから18弾、戦慄の兵威の物とわかる。
「そう、デスティニー。防御ステップにテキストが無効化されるなら、攻撃ステップにぶち抜くだけよ」
姐さんはしれっと言った。
その物言いに「ぶち抜くってあんた…」とミキオは呆れながらもテキストを確認した。
その物言いに「ぶち抜くってあんた…」とミキオは呆れながらもテキストを確認した。
「あー…ヤベェな」
攻撃ステップ中にローズかウント・ドランクが確実に落ちる。
そう言うことらしい。
そう言うことらしい。
「攻撃ステップ規定、宇宙にデスティニー、地球にウイングゼロとバックホーム、リングにサンドロックを出撃させるわ!」
「了解」
「了解」
ミキオのMFデッキでもほとんどやらないような、ドでかい三面攻撃。
残り20枚程度の本国しかないミキオにはかなり厳しい場面だ。
残り20枚程度の本国しかないミキオにはかなり厳しい場面だ。
「デスティニーの効果を起動。対象はそっちのMFユニット2枚!」
裏にされた2枚から無作為にカードを選ぶ。
選ばれ、破壊されたのは…ローズガンダム(ローゼスハリケーン)だ。
姐さんはガッツポーズで「さ、防御は?」とミキオに聞く。
選ばれ、破壊されたのは…ローズガンダム(ローゼスハリケーン)だ。
姐さんはガッツポーズで「さ、防御は?」とミキオに聞く。
「ウント・ドランクをリロール、リングエリアに出撃」
ミキオは迷わずユニットを動かす。
速攻を得てはいるが、相対するリングのサンドロックはダメージを減殺でき、さらにキャラの戦闘修正を無効化することができるセットグループだ。
速攻を得てはいるが、相対するリングのサンドロックはダメージを減殺でき、さらにキャラの戦闘修正を無効化することができるセットグループだ。
「ダメージ応酬までいい?」
「いいや姐さん。リングは…リングはオレの場所だ、負けるわけにはいかねぇ!明鏡止水ィ!!」
「いいや姐さん。リングは…リングはオレの場所だ、負けるわけにはいかねぇ!明鏡止水ィ!!」
姐さんは「あー」と何回か頷いて、ダメージ応酬を宣言した。
ウント・ドランクはシュバルツの修正を失いながらも、明鏡止水で格闘10を維持しており、2ダメージ減殺されてもギリギリでサンドロックを倒すことが可能だ。
さらに、リング内の戦闘であるため地球のウイングゼロでウント・ドランクを狙うことができない。
ウント・ドランクはシュバルツの修正を失いながらも、明鏡止水で格闘10を維持しており、2ダメージ減殺されてもギリギリでサンドロックを倒すことが可能だ。
さらに、リング内の戦闘であるため地球のウイングゼロでウント・ドランクを狙うことができない。
結果的にリングでの戦闘ではミキオが勝利したが、姐さんの部隊は14ダメージを本国に与えることに成功したのだった。
「オレのターンだ!」
「そうね。でも、あんたはもう負けてるわ」
「そうね。でも、あんたはもう負けてるわ」
勢いよくカードをドローするミキオに、姐さんは静かにそう言い放った。
そして最後の手札が表になる。
そして最後の手札が表になる。
初出:mixi (12月17日~12月19日掲載分)