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セラヴィーのテキストによって、防御力以上のマイナス修正を受け破壊される2枚のイナクト。
タンサンは、がっかりしながらも頭の中で今出来ることを考える。

「デモイナクトが破壊されたから、2ドロー」

破壊状態の2枚のイナクトのうち、箔が付いているほうを指差すタンサン。

「廃棄にカットインで世界の歪みのテキストを起動。デモイナクトを廃棄して、2コインを乗せる」
「了解。こりゃあ周辺警護がいるな…」

武志はコインが5枚乗った世界の歪みを見てそう言った。

「そして。コーライナクトが廃棄され、セラヴィーに3ダメージ」
「了解」
「セラヴィーのテキストを、”マイナス修正のほう”で使用したのが運の尽きっ!ダメージ判定ステップ!」

タンサンはビッと勢い良く手札からカードを出す。配備フェイズ中に回収した衛星ミサイルのカードだ。
これでセラヴィーには致死量となる7ダメージが与えられることになるが…。

「”それ”は俺だって見てた。その上でマイナス修正でテキストを使ったんだ」

武志は遮るように、力強く手を出す。
余裕を持った口調を体現したような彼の手のひらに、カードを持つタンサンの手は途端に力を無くす。

「お、お?」
「つまり、こっちもそれなり手札に用意してるってことだぜ?」

武志はそう言ってカードを出す。

「ディジェ《19》。このカードを手札から廃棄することで、セラヴィーはダメージを受けない」
「…っつう」
「確かに衛星ミサイルがカウンターされたときのことを考えて、コーライナクトのダメージをセラヴィーに当てておいたのは正解だったが」

そこで言葉を切り、武志はディジェをジャンクヤードに移しながら「こっちの防御力のほうが上だぜ」と言った。


第19(25)話 鉄壁防御の隙を突け!



「俺のターン。配備フェイズ、アリオスガンダムのプレイは?」
「…了解っす」

これは再結集の時にはなかったカードだったが、資源で落ちたらしい。ラッキーだ!
と、武志は自分の捨て山のカードの中から刹那・F・セイエイ《22》のカードをセットする。

「じゃあこっちは…手札2枚を切って、衛星ミサイルを回収!」
「オッケー。じゃあその後にサラサ再臨をプレイするぜ。戦闘フェイズに入ってもいいか?」

武志は2枚のユニットを戦闘エリアに出撃させる。
まさに勝負の流れを一気に引き寄せる高打点といえる攻撃。

イナクトは国力も軽いし戦闘力もあるが、1枚1枚のユニットパワーはやはり彼のほうが上。
速度が追いつかれれば劣勢になることはタンサンもわかっていた。

「ダメージ判定ステップ規定前に衛星ミサイル!」

タンサンは、みたびそのカードをプレイする。
黙って観戦していたミキオも、三度目の正直かとぼんやりと考えていた。

「カットインで脅迫をプレイ。衛星ミサイルのプレイを無効にして、こっちのハンガーに移す」

「どーだ!」とカードを出す武志。
タンサンが衛星ミサイルを回収した直後に、サラサ再臨で見れたのが幸いした。

「…ちっくしょう。なら、破壊工作は!」

少し驚いたように武志は「まだあったのかよ…」と言い、許可を出す。

「そして、緑国力を廃棄して世界の歪みは7コイン。カットインがなければ、アリオスに5回使用!」
「最後の1回にカットインで1コスト、変形」

武志は申し訳程度にアリオスを裏返す。
世界の歪みを破壊できない以上、消耗戦は覚悟の上だ。

「1点増えたなら、もう1回だっ!」
「それはしかたない、アリオスは破壊されるぜ」

武志はアリオスをジャンクヤードに送るも、フォンがセットされたセラヴィーは未だ健在。
ダメージ判定ステップ規定で7ダメージを与えることに成功した。

「セラヴィーが帰還してターン終了だ」
「おれっちのターン…そろそろ来いっ!」

タンサンは何かを待っているらしい口調でそう宣言した。
手札に加わったカードは…緑特殊G、特別隊員。

「フフッ!緑Gを配備して…アルヴァアーローンッ!」

片手にライフル、片手にサーベルを装備した金色の機体が書かれたユニットカード。
デュアルカード特有の戦闘力を有してはいるが、効果が発揮されるのは”プレイ以外で”場に出た場合。通常のプレイではあくまでサイズだけのユニットで、おまけに戦闘配備もない。

「攻撃ステップにGを廃棄して世界の歪みに2コイン」
「…俺のターン、か」

武志はセラヴィーのカードを起こしながら、タンサンが張り切って出したユニットを見る。
主力となる3国力ユニットを3枚も失い、さらに頼みの衛星ミサイルが使えないとなると、さすがに息切れか?
と少しだけ考えて戦闘フェイズを宣言する。

「セラヴィーを宇宙に出撃させるぜ!」
「攻撃規定後。換装でアドバンスレア、アルヴァトォーレッ!!」
「あ、あれ?そいつ換装持ってたんだっけ?」

気合を入れて宣言したタンサンに、武志はぽかんとして聞き返す。
タンサンは「そうっすね!」と返す。

「アルヴァアロンが中から出てきたイメージしかないから忘れてたぜ」

武志は頭をかきながら「オーケー、オーケー」と許可を出す。
タンサンは紫国力が1枚しかなかったために換装を狙うしかなかったのだが、どうやら武志は劇中の活躍(?)から、勘違いをしていたらしい。

「粒子コインを2個載せて、7ダメージ受けます」

タンサンはポケットから鉄のコインを出し、アルヴァトーレに乗せた。
アルヴァトーレは毎ターン攻撃ステップに粒子コインを貯め、敵軍ユニットに修正コインとしてばら撒く効果を持った大型ユニット。
ダメージでは破壊できないユニットも修正で破壊可能なので、タンサンは今回採用してみたのだった。
無論、「アドバンスレアだから」というのも大きな理由になっている。

「5国力目を配備。アルヴァアロンを再配備」

ターンを終えた武志に、タンサンはドローしてそう続けた。
しかし攻撃には出撃せず、アルヴァトーレに粒子コインを2枚追加しただけでターンを終えた。
黙ってコインを貯めておけば、次の自分のターンまでにはセラヴィーを一発で黙らせることが可能になる。
そんなタンサンの考えが読み取れたのか、武志は「どうかな」とカードを手札に加えながら自身ありげに笑う。

「タンサンの本国は何枚だ?粒子コインが8個になるまで持つのか?
「ん…?うおっ」

タンサンは指差された自分の本国を見てギョッとする。
どの角度から見ても、格闘7のセラヴィーの攻撃をこれ以上スルーするわけにはいかない枚数だ。

「つまり、コインは間に合わない。攻撃規定、セラヴィーを出撃させるぜ!」
「アルヴァトーレに粒子コイン2枚乗せて、防御!」

タンサンは慌ててアルヴァトーレを防御に出す。
あまりの慌てぶりに、ミキオは「これ、指摘しないで攻撃に出撃すれば、タンサンはスルーしてまけたんじゃねーか?」と苦笑した。

「ブロッカー対策は出来てるんだぜ?彼方からの来訪者!本国の上に戻ってもらう」
「カットインでコイン6枚をセラヴィーに移す!!」

コインが6枚乗るセラヴィー。
修正を受けたその戦闘力は、格闘1、耐久2だ。この部屋の3人ともそのカードがフィニッシャーではなくなってしまったのはわかる。

「1ダメージじゃせいぜい本国の上に戻ったアルヴァトーレを捨て山に送る程度じゃ…?」
「それは心配ないぜ。怒号とかで格闘を上げる準備はあるから」

武志は表にこそしなかったが、その存在を示唆した。
怒号は格闘力を瞬間的に伸ばすデュアルコマンドで、セラヴィーは格闘力8を手に入れてタンサンの本国に致命傷を与えることが可能となるのだ。
ダメージ減殺テキストで世界の歪みを退け、このカードで締めるのが武志の狙い。

「火力が多すぎてきついところだったが、ギリギリ勝てそうだ」
「まだおれっちはカードを使う!防御ステップ中…訪問者!」

タンサンが手札のカードを出す。
訪問者は、全ての本国と全ての捨て山の上のカードを見て、その中にあるユニット1枚を自軍ユニットとして戦闘エリアに出すコマンドカード。
表になる4枚のうち1枚は彼方からの来訪者で本国の上に戻ったアルヴァトーレで決まっている。

「それはキッツイわ~」

武志は手札を確認することなく、許可を出した。
もったいぶった彼方からの来訪者もこの1枚で無効化されたも同然だ。

「じゃあお互いカードを表に」

と手札を机の上において本国と捨て山の上のカードに手をかけるタンサン。
武志も同じように、自分も本国と捨て山の一番上のカードを手に取る。

「おれっちの捨て山は紫基本G、本国は本命・アルヴァトーレッ!」
「俺の捨て山は民意の獲得、本国はセラヴィーガンダム(フェイスバーストモード)…って、は?」
「ヒャッハーッ!思わぬ収穫。そっちの”背顔野郎”を貰います!」

武志は、戦闘エリアで鉢合わせる自分のユニット2枚を見て「やべ…」と苦笑いする。

「防御ステップ中にセラヴィーはテキストを使用。Gを5枚ロールして、受けるダメージは5減殺される」
「でも、防御力は2!フェイズバーストの範囲兵器なら楽に破壊でき…」

ノリ良く宣言しようとしたタンサンは、気付いたように「あ」と言って口ごもる。

「フェイズバーストのテキストは資源がかかるものばかりっすね…」
「だな。このままお互い討ち取れずに帰還したいけど?」

タンサンは「じゃあ世界の歪みでフェイスバーストを廃棄して、2コインに」と宣言する。
訪問者の効果でターン終了時には持ち主である武志のハンガーに戻ってしまうフェイスバーストはここでコインに変わった。

「ターン終了だ」
「おれっちのターン、アルヴァトーレをドロー!で、戦闘フェイズ、アルヴァアロンを攻撃に出撃!」

タンサンは「宇宙で」と宣言する。
セラヴィーは相変わらずフォンのテキストで戦闘エリアに移動できるが、ダメージ減殺テキストは前のターンに使用したばかりで、必要なカードロールが払えない。

「こっちはノーアクションだぜ」
「じゃあアルヴァアロンの5ダメージを通して、その後に世界の歪みをセラヴィーに2回使用」
「本国に5点と、撃破了解だ」

武志はターンを貰い。うなる。
結局、攻撃ステップにアルヴァトーレへの換装を見届けて「ターン終了だ」と宣言した。

「おれっちに流れがきてる!粒子コインをさらに2つ乗せたアルヴァトーレが宇宙に出撃!」
「防御ステップ」
「っお」

武志は前のターンに手札に加わったカードをプレイする。

「ガンダムエクシア《19》をプレイして宇宙エリアに出す。テキストを使用して格闘を*に」
「じゃあこっちはアルヴァトーレと世界の歪みのコインで破壊で!」

強襲も持つアルヴァトーレも、格闘を*にされては1ダメージも通すことは出来ない。
タンサンは、次の自分のターンには勝負を決める!と心に決める。
しかし、次の彼のターンなどないとは知る由もなかった。

「これで時間は繋いだ!」

とカードを引きながら笑う武志。
その言葉にタンサンは何かやばいものを感じる。

「ドロー!投了!」

武志は「今更遅いんだよなぁ」と引いたばかりの周辺警護を表にした。

つづく


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txt:Y256

初出:mixi(10.04.22,26-27)
掲載日:10.04.26
更新日:10.04.26