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「G3枚とオペレーション2枚をロールして、ゴッド&ドモンは地形適正を得る!」

早出し不能なACEカードにとって最速である3ターン目の出撃、さらにゴッドガンダム&ドモンの攻撃力は6種類中最高峰であり5、6国力ユニットの攻撃力に匹敵するのだ。
相対する睦月も3国力で対応できるカードは無く、6ダメージを受ける。

「たしかに…以前とは違うみたいだ」

ミキオは3枚になった手札を伏せながら「ターンエンド」と言った。


第38(44)話 支配者たる両指



「ボクが前のまんまだと思ってもらっても困るね。配備フェイズ!」

黒の部隊を宣言し、黒基本Gを本国の下に送る睦月。
赤と黒の国力は綺麗に2ずつとなり、密約《20》がプレイされた。

「ハンマ・ハンマ&R・ジャジャを配備」
「ユニット来たか…」

ミキオは口に手を当てる。
交戦では、ハンマ・ハンマ&R・ジャジャ自慢の効果が効かないACEに分があるが、”小回り”ではハンマ・ハンマ&R・ジャジャのほうが数段上だ。

「戦闘フェイズ。リロールとロールを入れ替えて、出撃だっ!」
「オッケー…4ダメージだな」
「ターン終了だよ」

ミキオはドローフェイズの規定の効果でカードを引く。
ドロー前の手札は3枚だったが、ACEでの攻撃を優先したのだ。

「配備フェイズ、出土品を国力に。そして、ニュータイプの排除を起動」

ゴットガンダムを廃棄するミキオ。
赤黒デッキは色の特性上ジャンクヤードのユニットに触ってくる可能性は低いため、手札とジャンクヤードのどちらにあっても置き換え効果が使えるこのカードを廃棄したのだ。
ハンガーに移ったのは戦場の鈴音。上手い具合にカードを引き込んだ!と、ミキオはすぐさまそのカードをつかむ。

「使うぜ、ハンガーに2ドローだ」

移ったのは茶基本Gとガンダムシュピーゲル(シュツルム・ウント・ドランク)。次のターンに展開するカードとなりそうだ。
ハンガーの特性上、奇襲性のあるカードが見えすぎるのは避けたい。それを考えても、ここまでの引きは抜群だ。
ミキオは『デッキがプレイヤーの本気に応えている』と、姉さんのデッキを評した自分の言葉を思い出した。

「ローズガンダム(ローゼスハリケーン)を配備!」

火力とテキスト無効を兼ね備えたMFユニット。
戦闘配備や強力な戦闘修正は無いが、耐久の低い敵ユニットへの露払いになったり、他の自軍ユニットの交戦をサポートしたりと用途の幅は広い堅実なユニットである。
最近、ミキオは好んでこのカードを使っていた。

「ハンマ&ジャジャは戦闘エリアに出られなくなったってコトかぁ。ま、お互い”オペレーションユニット”として頑張ろう」
「言うぜ。ディキトゥスが場に出るまであと2ターン、どう凌ぐんだ?」

ミキオは前のターンと同じように、ゴットガンダム&ドモンに地形適正を得させて出撃する。
睦月も抵抗はせず6ダメージを受けた。

「ターンエンド」

焦った様子も無く、12ダメージを被っている本国からカードを手札に加える睦月。
黒の部隊に再びコインを乗せ、ターン終了を宣言した。
それを見て、ミキオは少し眉をひそめる。

「ドロー規定後。手札が2枚だから、ACEの効果でオペレーション2枚をロールして追加ドローするぜ」

ミキオは手札を補充する。
このターンはGカードが5枚になるのがわかっているため、オペレーション2枚はロールしてもいいということだった。
ハンガーから5枚目のGカードをプレイし、さらに宝物没収で捨て山のカードを2枚引く。

「ハンガーのガンダムシュピーゲル(シュツルム・ウント・ドランク)を配備、手札からビクトルエンジンをセット!」

ミキオはMFの戦闘力を強化するオペレーションをプレイする。
明鏡止水以前に登場したもので、オペレーションゆえの持続力が特徴の1枚だ。
彼は「攻撃ステップ行くぜ!」と5枚のGカードをロールした。

「ゴット&ドモンが宇宙、ウント・ドランクがリングッ!!」

「防御は出ない」と睦月は手札のカードを揃えるように指で弾いた。
”オペレーションユニット”としての待ち。それは手札に守るべきカードが無いのか、または賭けているのか?
ミキオは勘ぐりながらも差し出されたカードから1枚を指定する。表になり、ジャンクヤードに移ったカードは…サラサ再臨。

「なるほど…落ちたカードの補充はできるようにしてあったって事かよ」

ミキオは納得したように「ターンエンドだ」と告げる。
与えられたのは12ダメージ。まだ致命傷ではないが、ミキオは睦月の隙を見つけていた。

睦月のターンが開始されると同時に、彼は再び口を開く。
『勝ち』を宣言するために。

「そっちのリロールフェイズ、エネルギー吸収だ」
「!」
「黒の部隊のコイン2枚を取り除き、そっちの国力は3まで落ちる!」

これで形勢は決まった。
相手はこのターンで4国力目、高をくくって1ターン遅らせたのだろう司令部の移送は間に合わない!
「次の攻撃で終わりだ!」と勢い良く宣言するミキオに対して、睦月はゆっくりと、間を味わうように口を開く。

「真っ直ぐなのは良いけど…それはさすがに安直っ!完封で打ち消しだ!」
「っ…!」
「目の動き、無理に高打点を出そうとする姿勢…『司令部の移送を使う間を与えずに勝つ』気なのが見え見えだよっ?」

それに…黒の部隊にコインを乗せ続けたのは、ミキオの前のめりな攻撃を誘発するためのオトリ。
ACEのせいで、ディアナ帰還もニュータイプの排除もロールコストとして以外マトモに働いていない。
睦月はそんなことを考えながら、ハンマ・ハンマ&R・ジャジャのテキストを宣言した。

「効果でロール。黒の部隊を置いて6国力だっ!」

ミキオは歯噛みする。
この先の勝ちパターンが見えない訳ではないが…たった今、流れが相手に渡ったのを感じたからだ。

「リーベルダス・デクストラ・ディキトゥスをブースト配備っ!ハンマ&ジャジャはテキストでユニット2枚をリロール」

ブーストで場に出たそれは『自由なる右指』―。
通常形態と変形形態でそれぞれ、敵軍配備エリアのカード1枚を破壊、戦闘エリアの敵軍カード1枚を破壊、という――戦闘ダメージが解決されることによって起動する――チームテキストを持つユニットだ。

「さらに、ユーリディス・シニストラ・ディキトゥスを配備っ!こっちは戦闘配備だ」

戦闘配備で場に出たそれは『正義さす左指』―。
通常形態と変形形態でそれぞれ、戦闘ダメージ以外では破壊されずダメージを受けない、戦闘ダメージを受けない、というチームテキストを持つユニットだ。
防御ステップ限定のテキストであるハリケーンローズが付け入る隙は無い。

「これで本国は10枚を切ったよな?」
「うん。心配しないで、司令部の移送はあるから」
「…」

このターンの資源は払い終わった、と言うように司令部の移送を表にする睦月。
24点もの攻撃と多くの資源は1枚のカードによって帳消しになる。これが赤デッキに時間を与えた結果。

「攻撃ステップ。規定でユーリディスとリーベルダスを出撃」

ミキオは差し向けられたユニット2枚編成の部隊を見つめる。
こうなると、攻防で一度でもしくじれば取り返しの付かない損害を出すことになる。
手札のカードに目配せして数秒、今度は睦月が握る手札の枚数、今まで彼が使ったカードを確認する。

「防御規定…テキストでリロールさせたウント・ドランクで迎え撃つ!」
「ダメージ判定前にユーリディスは変形。戦闘ダメージは受けないよ」

ウント・ドランクは格闘6と速攻を持ち、通常のダメージ応酬では未だ優勢だ。
睦月はユーリディス・シニストラ・ディキトゥスのカードを逆向きにする。これで部隊戦闘力は8へと上がり、戦闘ダメージを受けないため一方的に勝利できる。
だが、ミキオからすればそこまでは折込済み。見えていたのだから。

「待ってました…シャイニングフィンガーをプレイ!」

ユーリディス・シニストラ・ディキトゥスを指差す。
一度変形を使ってしまえば、戦闘ダメージ以外からは身を守る手段は無くなる。
以前は完封によってカウンターされたが、今回はエネルギー吸収にそれは飛んだ。

そう言う意味では、お前はオレの策にも引っかかってたんだよ!
とミキオは強気な瞳で睦月を見る。
ユーリディス・シニストラ・ディキトゥスを破壊すれば、あとは交戦でダメージを受けずに勝利することが可能だ。

「前に失敗した手をよくも自信満々でできるね」

対する睦月は、流れを再び手にしようと必死になるミキオを嘲り手札のカード1枚を握る。

「宇宙を統べる者!」
「っ…まだカウンター持ってたか」

睦月は少し呆れながらも、「ダメージ応酬いい?」と続ける。
ミキオは無言で許可をする。
ウント・ドランクは攻撃を当てられずに敗北し、ディキトゥス2枚が共有するリーベルダスのチームテキストが起動する。

「配備エリアのハリケーンローズだっけ?と、ディアナ帰還を破壊させてもらうよ」
「ハンパじゃねー威力…しくじった」


つづく


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txt:Y256

初出:mixi(10.06.29)
掲載日:10.06.29
更新日:10.07.01