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#16 越えられない壁に


「帰還ステップ、クリスマス作戦だ。ジャンクヤードから通常のコストを払ってカスタムフラッグを場に出させてもらおう」

カウンターを使い切った藤野の前に現れるカスタムフラッグ!そして公旗の手札にはグラハム・エーカー。

「残り本国も少ないんでね。そろそろ決着をつけさせてもらう…!」

公旗はターンを開始した!

「攻撃ステップ、グラハム・エーカーの効果を使用。地球エリアにカスタムフラッグとキュリオスを移す」

配備フェイズにグラハム・エーカーをセットして、公旗は宣言した。藤野は策も無いようでキュリオスを戦闘エリアに移す。

「ダメージ判定ステップに通常の交戦でキュリオスを破壊、ターン終了だ」

藤野のターンが始まるが、ドローして終了。ドローカードもほとんど使ってしまった今、頼れるのは内部調査1枚のコントロール…。

「では私のターン…何もなしだ、地球にカスタムフラッグを出撃させる」

本国に7点のダメージを受ける藤野。
カスタムフラッグはロールすることで防御能力が起動するユニット。そしてグラハム・エーカーは専用機が成立してるならロールするごとにリロールするキャラ…半端な効果じゃとても倒せないわ。

「俺のターン…何もなしで終了」

あーダメだ。ユニットは握ってるのかもしれないけど、グラハムのせいで出してもほとんど意味ない…。

「ドローして私の本国は残り9枚。少年、君の本国はいくつかな?」

公旗はドローした直後そう言った。
余裕で本国の確認ってわけ?でも公旗の本国もだいぶ薄い…回復がない緑にとってそれは残りの寿命に直結してるはず。
藤野は確認して「24枚…」と答える。7点ダメージでも3ターンは持つ。いいカード引けるかなぁ…?

「では、いいカードを引かれる前に終わらせよう…配備フェイズ、カスタムフラッグに特務部隊をセット!」

防御ステップに格闘分のダメージを相手本国に与えるカードだ!!ロール効果だけど、毎回起きるグラハムがいれば何の問題もない!そんなカード入れてるなんて!

「地球にカスタムフラッグを出撃させる。防御ステップに本国に7点、ダメージ判定ステップに7点で14点だ。…何もなければだが」
「…ないです」

藤野の本国は残り1ターン持たない!このターンで何かできなければ完全に負け…。

「リロールフェイズ、内部調査を使用。…いいぜ」

藤野は本国の上にカードを戻し、それをドローする。

「配備フェイズ。ガンダムエクシア(セブンソード)をプレイ!」
「ここでプレイか。最後に何かあるかな?」

公旗が笑う。確かにここでプレイということは何かある証拠。…もしくはマジに何もないかね。
攻撃ステップにエクシアを宇宙に出撃させる藤野。

「抱きしめたいな、ガンダム!グラハムの効果を使用し、地球エリアにカスタムフラッグとエクシアを移動させる!」
「来ると思ったぜ…防御ステップ!」

藤野は手札からエクシアにカードをセットする。

「刹那・F・セイエイ!これでカスタムフラッグのテキストは無効化!エクシアの効果も使える!」

すごい!これなら効果を使ってカスタムフラッグを一方的に討ち取れる!

「しかし、刹那にカットインだ!ゲリラ屋の戦い方を地球エリアにプレイ!フラッグもエクシアも防御力が3以上なのでロール。そしてカスタムフラッグはグラハムの効果で再び起きる!」
「なんだって…!?」

ここでまだカードが…!
そうか、藤野がドローだけで終わったこの数ターン…公旗も無駄に進めたわけじゃない。これが切り札…。
ロールしたエクシアに刹那がセットされる。これでカスタムフラッグの効果は無効だけど…エクシアはロール。藤野…その2枚の手札は何…?

「ダメージ判定ステップに移りたいが?」

公旗が口を開く。

「あぁ。ダメージ判定ステップ!エクシアの効果を使用!手札2枚を切る!」
「許可だ。せめて一方的に討ち取られることだけは避けたか」

でも無理。今のターン凌いでも次のターンにはまた14ダメージで本国が…。
藤野は手札2枚を捨てる。両方基本G。

「いや、まだだ!エクシアの効果でドローしたこのカードを使うぜ。サラサ再臨!」
「まだ来るか!」

藤野は本国の上のカードを5枚見る。わざとか偶然か、あたしに見えるように本国をめくる藤野。1枚目がG、2枚目は…そのカード!?

「今回の勝負は俺がなんとしてももらう!…ソレスタルビーイングのカードをプレイ!!」

藤野は引いたカードを出す。自軍ダメージ判定ステップにリロール状態の敵カードを破壊できるパワーカード!!

「ば…ばかな!圧倒された!?」
「あぁ…エクシアが生き残ってフラッグは破壊だ!」

公旗は息をつく。

「どうやら私の負けらしいな」
「よし!!」

公旗はターン開始して本国の上のカードを確認して投了した。

「どうだ京子!勝ったぜ!」
「半分まぐれだけどね」
「だから運も実力の…」

あたしは呆れて藤野の横顔を見た。
でも、今日の藤野は結構ちゃんと戦えてた。あたしももっと頑張らないと。

「少年、まだ名前を聞いてなかったな」

デッキを片付けた公旗が口を開いた。あれ?そうなの?大会のときも相手の名前なんて確認しないのかな…。

「藤野…藤野 武志だ」
「…覚えておこう」

なんだこのやり取り…。
公旗は時計を見てあたしの顔を見る。何?

「お嬢さんとの戦いはまた後日…だろうな」

あたしに腕時計を見せながら公旗が言った。時間は6時を少し過ぎたところ。

「なんでもいいですけど」
「では…」

公旗はそう言って、スーツの上着を持ってないほうの手でドアを開けた。まだ風は強いみたい。

「『覚えておこう』だって。あの人なんかいろいろ変すぎない?」
「そうか?」
「そうでしょ。…どうする?もう帰る?」

今日は晩飯は親父の当番だから、ちょっとくらい遅くてもいいけど藤野はどうだろ?

「そう少し遊んでかないか?白デッキ相手にも試してみたいから」

そう言って藤野は片付けたばかりのデッキをまた出した。

「『望むところだと言わせてもらおう』!」

あたしは公旗の口調を真似て言った。

「なんだよその顔!!マジウケるし!」

藤野はあたしの顔を指差して爆笑…。口調を真似したときの顔?見るところが違う!

「そこじゃねー!」

あたしは藤野のイスを蹴った。


つづく


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初出:あたしのガンダムウォー
掲載日:08.06.04
更新日:10.04.14