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#43 そんなわけで土曜


「まさか、お嬢さんのほうから指名とはね」

公旗はデッキをカットしながら言った。
やっぱりそうなる?違うんだって…。

「ええ。まあ」

あたしは適当なことを言いながら、カットした公旗のデッキを返す。
夏はもう終盤とかテレビで言ってたけど、まだまだここは暑い感じ。空き家には、あたしと武志、公旗と信ちゃんがいる。

「Gないんでマリガンいいですか?」
「構わない」

公旗は手札を確認し言った。カットしなおして、6枚ドローする。
よし、ちゃんと2Gあれば始められる。

「OKです」

あたしはそう言いながら手を出す。
じゃんけんはあたしの勝ち。

「白基本Gを出してターン終了です」
「ふむ…このデッキが白相手にどこまで対応できるか…いや、そうする必要があると見た!」

後攻になった公旗はドローしながらそう言った。
あはは…。
あたしは苦笑いして隣に座った武志のほうを見る。あいつは別に普通な顔で「どうした?」と言う。

「緑基本Gを出して、ニューヤークを配備」
「拠点…?」
「ああ拠点だ。どうかしたかな?」

拠点型の緑なんだ。
てっきり、引きがいいから一日型かと思ったのに。
…でも、あえて拠点を入れてる以上何かあると考えるべきね。前は光る宇宙→アプサラス3とかもやってたくらいだし。

「いえ。信ちゃんが”引きがいいプレイヤーだ”って公旗さんのこと言ってたのに、拠点型なんだなって」
「まあ…こういうデッキだ。ターン終了時にドロー」

信ちゃんを少し見ながらのあたしの質問に、公旗は案外さらっと返す。
”こういう”ってなによ。

「あたしのターン。ドローして配備フェイズ、白基本Gとプラント最高評議会」

あたしは今引いたばかりの最高評議会を出しターンを終了する。
公旗はドローして特殊Gのデラーズフリートと、2枚目のニューヤークをだして、デラーズフリートの効果で基本Gをハンガーに移しターンを終了した。
やっぱり2Gじゃ何もでないか。問題は次のターンからイナクトで攻撃されると終盤本国が薄くなることね…。

「ドロー前に最高評議会の効果を使用。手札を入れ替えます。そしてドロー」

うん。いい感じ。トップに持ってきたのは中東国の支援。
で切り替えた手札に3G目もある。この動きができてれば、中盤も硬いわ。最高の動きに公旗の緑はどうする?
あたしはノリノリでGを出して、中東を使う。

「最高評議会で上手いことまわっている…か」
「はい、ご機嫌です♪」

あたしはニッと笑って、手札に2枚カードを加える。これもさっき並べたとおり。

「さらにバックホームをプレイして、ターン終了です」
「いや帰還ステップに…」
「え?あ、いや…どうぞ」

公旗はコストを支払い、配備エリアにフラッグ(グラハム機)《20》をだす。
そのユニット入るの??今の緑のユニットはタクスタと21弾で優秀なのが増えたから、もうてっきり採用外だと思ってたのに…。

「リロール、ドロー。緑基本Gをハンガーからプレイ」
「はい」

これで3国力。イナクト…?

「攻撃ステップ、地球にフラッグを出撃させる」
「…はい。何もないんで3点でいいですか?」
「ああ。ターン終了だ」

公旗はターンを終了する。
打点が伸びない内に場を作っちゃえばいいよね。

「最高評議会を使った後にドロー。配備フェイズ、Gを出してストライクノワールをプレイします」

これで、手札を切ると見せながら中盤を上手く過ごせる。
あたし何気に引き強いわよね?

「魅せられし者!このカードでノワールをカウンターさせてもらう!」
「はい?」

あたしは公旗が手札から出したカードを確認する。20弾の緑カウンターだ。

「あはは、いやねー公旗さーん。”2Gの時にしか撃てない”って書いてありま…」

あたしは「またまたー」と言いながら公旗の3Gを指差して固まった。

「ん?どうかしたかな?お嬢さん」
「…やられた」

やられた!公旗の場には、2国を発生するGと基本GでGが2枚だけだ。
つまり魅せられし者の「このカードは、自軍Gが2枚以下の場合のみプレイできる」という記述に引っかからない!

「では本国の下に移ってもらおうかな?」
「…はい」

あたしはノワールを本国の下に移す。
何あのカウンター!反則でしょ!緑なのに!
手札に追加できるユニットはない。心もとないけど、ドローのためよ。

「バックホームを地球に出撃させます」
「…追加のユニットはなしか。私に運が向いてきたかな。フラッグの効果を使用して地球にリロール状態で移る」

バックホームの効果で、ハンガーにデュエル《21》と基本Gが移る。
でもここはどうしようもない。フラッグと相打ちね…。

「何もなければ相打ちでターンを終了したいです」
「ああ。結構だ」

公旗はドローして少し笑う。

「サイド3をプレイして、このカード…」

公旗は手札からカードをニューヤークにセットする。
…?

「シャリア・ブル《21》だ。このカードは、ユニットにセットされている場合でも国力は発生するが”Gではない”」
「う…」

つまりまだGは2枚…。
あたしにプレッシャーかけてるつもり?いくら引きがいいって言っても、そう何枚も魅せられし者引けるもんですか!

「ゲルググ(ナカガワ機)をプレイ。何もなければ宇宙に出撃だ」

21弾の高機動をもつゲルググだ…あたしのデッキで対応できるのはランチャーストライクと6国以上のユニットだけ。
打点が伸びる。まずいわね…。

「何もないです」
「では本国に3ダメージをあたえターン終了だ」
「あ、帰還にデュエル出しときますね」

あたしは最高評議会を使ったあとドローする。

「ハンガーからGを出して…ハッキングをプレイ」

あたしはカードを手札に加える。
まだ動ける国力じゃない…とりあえず拠点の数を減らしますか…。

「デュエルにシン《13》をセット。攻撃ステップ、地球にデュエルを出撃させるわ」

コマンドが効かないこのセットは、安心できる性能よ!

「何もセットされてないほうのニューヤークで防御」
「じゃあ破壊で。ターン終了です」

公旗はドローして少し考える。
次はなに?なんか考えるようなカードでも今引きしたの?

「ナカガワゲルググにシーマ《16》をセットしたいのだが…?」
「…部品ドロボウします!」

そいつはダメね。カウンターとかドローとかバルチャーとか、やたらな効果付いてるし。

「だよな。ロシアの荒熊」
「ク…クマ?またカウンター…」

あー、魅せられし者、ロシアの荒熊、シーマ…なんとなくわかった。
今回の公旗のデッキ…。

「あえて言わせてもらおう…カウンターフラッグであるとっ」

公旗は、あたしの心の問いに答えるように変な台詞を言い放った。


つづく


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初出:あたしのガンダムウォー
掲載日:08.09.24
更新日:10.04.14