セロコンバージョンとセロネガティブ
セロコンバージョン
e抗原-e抗体+
セロネガティブ
e抗原-e抗体-
一般的にセロネガティブ→セロコンバージョンだがラミブジンなどで治療後
セロコンバージョン→セロネガティブ化することがある。その場合さらに予後良い(抗体攻撃が無いからか?)。
セロコンバージョン
HBs抗原―HBs抗体、
HBe抗原―HBe抗体
の2つの体系がありますが、
慢性肝炎の場合、完治を意味するHBs抗体を獲得するのは難しく、
一般的にはHBe抗体を獲得することが当面の治療目標になります。
HBe抗体が陽性となれば、ウィルスの活動性も弱まり、
肝炎の進行も遅くなるのが一般的です。
活動性
e抗原が陽性か陰性かで判定
HBe抗体
HBe抗体が60%を越えてくると陽性といわれますが、
80%以上ないとセロコンバージョンでもやや弱いもの
B型肝炎ウイルスは外表から中心に向かって、s(Surface表面)、e(Envelope鞘)、c(Core芯)と3つに大区分されます。抗原は外から内に向かってs-e-cの順に陽性になっていき、抗体は内から外に向かってc-e-sの順に陽性になっていきます。
肝庇護(ひご)療法
ウルソデオキシコール酸
グリチルリチン製剤
免疫賦活(ふかつ)療法
インターフェロン(IFN)は抗ウイルス作用のほかに免疫賦活作用があり、HBe抗原からHBe抗体へのセロコンバージョンを促進する作用があります。
さらに、ステロイド薬を数週間使用したあと、使用を急に中止することにより、HBVに対する免疫を賦活させるステロイド・リバウンド治療とIFN治療を組み合わせると、より強力な治療となります。これらの治療は、一時的に肝炎が強くなることがあるので専門医の指導が必要です。
抗ウイルス療法
ラミブジンはHBVの増殖を強力に抑制します。このため、肝炎を速やかに鎮静化させる必要がある場合は非常に有用です。
最大の問題点は耐性株の出現で、ウイルスの突然変異により薬が効かなくなることがあります。近い将来、新しい抗ウイルス薬がいくつか登場してくるので、耐性株の問題は克服できると予測されています。
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s抗体- |
s抗体+ |
e抗体- |
e抗体+ |
c抗体+ |
c抗体- |
s抗原+ |
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s抗原- |
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キャリア離脱 |
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e抗原+ |
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活動性高い |
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e抗原- |
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セロネガティブ |
セロコンバーション |
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s抗原 潜伏期ー発症中 HBVの存在
s抗体 ウイルス中和抗体 既感染かワクチン接種
e抗原 肝炎活動性
e抗体 セロコンバージョンで陽性化 回復期指標
c抗原 肝細胞核内
c抗体 初回感染IgM キャリア急性憎悪IgG
最終更新:2009年07月12日 17:39