第1話

ナリタトッシロードの記念すべき新馬戦


雹豪「お前に好きに乗ってきたらええ。あとは知らん」


淑之「けっ」


レースは直線。


実況「断然一番人気のナリタトッシロードはまだ後ろ!ここで先頭はフィフスペトシに変わった!フィフスペトシが先頭!ナリタトッシロードがようやく抜け出してきたが先頭はフィフスペトシ!このさは縮まらない!勝ったのはフィフスペトシー!!ナリタトッシロード2着!」




吉田孝一「おろせよ誰なんだよあの下手くそジョッキーは」


雹豪「うちの厩舎の売り出し中の若手だよ。今回もきっちり教育はしておいたんだが…」


吉田孝一「おまけに顔もキモメンだな。次は乗り換えで頼む」


雹豪「もう一度だけあいつにチャンスを与えてはくれないだろうか。このままでは騎手を引退せざるを得ないんだ」


吉田孝一「次の未勝利戦が最後な。もしそこで負けたらあいつには騎手だけじゃなく人生も引退してもらう」




雹豪「と、いうことだ。オーナーもとにかくご立腹だから、次の未勝利戦はちゃんと勝てよ。お前の糞騎乗で負けたんだからちょっとは反省しろや」


淑之「好きに乗れといったのはあんただろ」


ポンコツ「お前らうるせぇんだよ。ナリタトッシロードの調教を始める。お前らはおとなしくしてろよ、特にゲボ之」


ナリタトッシロード「タタタタタタタタタ・・・・」


ポンコツ「いい走りだ。なんでこんないい馬が新馬戦で負けたんだろうな。やっぱりあの顔面崩壊騎手のせいか」



未勝利戦。


ナリタトッシロードは馬の力だけで圧勝。続く、500万条件のレースも淑之の糞騎乗がありながらも馬の力で勝利し、連勝を飾った。


雹豪「お前の騎乗は下手だが馬が強いおかげで勝てたな」


淑之「としちゃんTシャツを販売してくれ」


雹豪「あ?」


淑之「俺のグッズを販売してくれ」


雹豪「死ねよ」


吉田孝一「こんにちは」


雹豪「オーナー。待ってましたよ。次走のことについてですが、朝日杯に出る選択肢もありますが、この馬の適正から言ってラジオNIKKEI2歳Sに出るのが賢明かと」


吉田孝一「いや、朝日杯に出して欲しい」


雹豪「頭大丈夫か」


吉田孝一「2勝馬で抽選なしで出走できるし、マイル戦と言えどこの馬の未来を占う上でどこまでやれるか試してみたい」


雹豪「勝ち目ないぞ。知らんぞ。まあそうなった以上は全力で仕上げるよ。騎手は淑之にするぞ」


吉田孝一「それで問題ない」


朝日杯に出走する中でも注目を浴びているのがダイシュンブレイヴ。デイリー杯2歳Sを鮮やかに逃げ切り、マイルも守備範囲内。絶対的なスピードに注目が集まる。


京王杯2歳Sでは牝馬キムヨナの2着に終わったが新馬戦でナリタトッシロードを抑えたフィフスペトシも注目だ。



ダイシュンブレイヴ・NEWT騎手「ライバルはナリタトッシロード。500万条件のレースを見たが、あの内容で勝つのは能力が高い証拠。とはいえ負けるわけにはいかない。フィフスペトシ?眼中にないね」


フィフスペトシ・三浦こうせい騎手「やっぱり僕は池面ジョッキーなので、負けられませんね。新馬戦ではナリタトッシロードに勝っていますし、ここも圧勝します」


雹豪「俺はラジオNIKKEIのほうがいいといった。オーナーの希望で出るだけ。負けても知らん」


淑之「はじめてのG1なので緊張している。人気の2頭が先行馬。俺の馬は差し馬なので、うおぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇげろげろ」


ポンコツ「なぜゲボを吐くのか…」


そんなこんなでレース当日


吉田孝一「馬主としてはじめてのG1!楽しみにしていたんだ」


雹豪(だから朝日杯なんかに出たいとか言ってたのか)


吉田孝一「淑之くん!期待しているよ」


淑之「任せてくだうぉぇぇぇぇえぇぇぇぇぇぇぇ」


パドックでゲボを吐いた。


雹豪「最低だな」


ファンファーレが鳴り響く。


ナリタトッシロード、そして馬主の吉田孝一、騎乗する淑之。それぞれにとって初のG1の舞台。何が起こるかわからない。そんな少しの楽しみと多くの緊張と微量のゲボを胸に抱く。


実況「各馬ゲートに収まっていきますが。やはり逃げるのは何が行きますかね?」


解説「やっぱりトシルポートが逃げる展開になると思いますね。ダイシュンブレイヴもフィフスペトシもだいたい中団よりちょい前で競馬する馬なんでね、ペースによってどう動けるかですよね」


実況「3番人気はナリタトッシロードですが」


解説「騎手がカスなんでね、どこまでやれるかね」


実況「ゲートが開きます、輝くクラシックロードへの登竜門、2歳王者に立つのはどの馬か!今スタート!やはり内から行った行ったトシルポート小牧細が行った!おーっと観客がどよめいているぞ!ナリタトッシロードが外から競りかけて先頭に立つ!これは予想外!」


雹豪「終わった………」


吉田孝一「うぅむ…」


ポンコツ「あのクソガキ…」


小林「やはりあの馬の最大のネックは騎手だな」


淑之「あああああああああああああああああ」




実況「最後の直線!ナリタトッシロードが懸命に粘る!しかしこれをあっさり交わすのはダイシュンブレイヴ!堂々の先頭に立つ!さらにはフィフスペトシ三浦こうせいも必死のムチ!」


吉田孝一「いけぇぇぇぇ!!!いけーナリタトッシロード!!!!」


雹豪「無理やって。あんな無理な逃げを打っておいてここまで粘れたこと自体がすごいよ。馬はやっぱり強いんだって。でももう限界やで」


どんどん「いけーーーーーーーーナリタトッシロードあきらめんな!!」


雹豪「おや」


小さな少年が観客席から大声で声援を送っている。


どんどん「負けんなよ諦めんじゃねぇぞ淑之おいコラァ!!もっと必死で頑張らんかい!!」


吉田孝一「幼稚園ぐらいの子供なのに熱心だな」


雹豪「ああ、いろんなファンがいるんだな」


吉田孝一「子供にまで愛される馬のオーナーになれて、私は幸せ者だ」


ポンコツ「あの名馬に関わる人すべてが幸せになれますね」


雹豪「別に幸せとかは思ってないけどな」


実況「先頭はダイシュンブレイヴ!必死にフィフスペトシも抵抗するがこの差は埋まらない!ダイシュンブレイヴが1着でゴールイン!2着はフィフスペトシ!大きくはなされた3着にナリタトッシロード!」


雹豪「乙」


吉田孝一「3着か。立派じゃないか」


雹豪「どこが立派なんだ、内容としては全く最低だろ。力を全然出せてない。馬の力だけで粘ったようなもんだ。あれを立派だと?あんたは一体何を見てたんだ?」


吉田孝一「やんのか」


どんどん「淑之ふざけんなやおいファンなめてんのか」


検量室。


吉田孝一「淑之くん、今日は君を責めたりはしない。よくやったね」


淑之「糞騎乗をして本当に申し訳ござうぉぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」


係員「他の馬がいるのでゲボを吐くのはやめてください」


雹豪「カスだな」


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