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「おはようございます陛下! お目覚めのお時間でございます」
 いつも起こしに来るコンラッドの代わりにギュンターがおれの部屋を訪れたのは、日課のロードワークに出掛けるよりも少し遅い時間、おれが既に起きて着替えをしようとしている時だった。
「おうっ、おはようギュンター」
「……あぁッ、一日の始まりに陛下と一番にお言葉を交わすことが出来るとは、なんと光栄なことなのでございましょう! コンラートは毎朝こんな美味しい…いえ、幸福な思いをしているのですねッ」
 超絶美形の王佐殿は、両手を祈るように組んで身をくねらせながら、何やらいたく感激しているようだ。今にも汁を垂れ流しそうなその様子に、おれは思わず一歩後退さる。
「あの…ギュンターさん? おれ、そろそろロードワークに行きたいんだけど…」
「…はッ、これは失礼致しました! 私としたことが少々取り乱しまして」
 …あれで少々だというのなら、この人のMAXは一体どれほどのものなのだろう。全身のありとあらゆる穴からギュン汁大放出しちゃったりするのだろうか。見たいような見たくないような…いや、絶対見たくない。
「ろーどわーく、というのはいつもの走り込みの事ですね。日々の鍛錬を欠かさぬとはさすが我らが陛下! しかし本日はいつもお付き合いしているコンラートがおりませんし…護衛も付けずに陛下を外へお出しするわけには…」
「えぇ~、外ったって血盟城の敷地内じゃん! それにちゃんと見張りの兵士さん達があちこちに立ってるだろ。大丈夫だって」
「そうは言われましても、万が一という事がございますし……はッ、そうです! コンラートの代わりにこの私が同行すれば良いのです!」
「えぇッ!? あんたが!?」
 ロードワークで爽やかな汗を流すフォンクライスト卿。言っちゃ悪いが似合わない。似合わなすぎる。
 当の本人はといえば、そんな失礼な事を考えているおれの横で妄想モードに突入している。
「早朝の澄んだ空気の中、親しげに語らいながら走る私と陛下…。さながら浜辺を駆ける恋人同士のよう…!」
「はぁ!? 何、恋人同士ぃ!?」
 しかも“浜辺を駆ける”って。それは何ですか、一昔前の恋愛ドラマなんかによくある『うふふっ私をつかまえてご覧なさ~いv』っていうアレですか。こっちの世界でもアレはお約束のシチュエーションなのですか。





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