isotope、アイソトープ、同位体
原子核の種類は陽子数+中性子数によりきまる。
AとBの原子があるとする。どちらも陽子の数は同じ(A=3、B=3)だが、中性子の数が異なっている(A=3、B=4)
この場合質量が異なる(A=6、B=7)が、陽子数が同じのため、同じ化学性質を示す。つまり、元素としては同じものである。
これらの原子はアイソトープ(同位元素、同位体)とよばれる
アイソトープの例
<H(水素):陽子を1コ持つ元素>
水素は1H、2H、3Hの3つのアイソトープがある。
2Hは重水素(ジウテリウム、D)と呼ばれ、3Hは三重水素(トリチウム、T)と呼ばれる
ラジオアイソトープ、RI、放射性同位体(不安定同位体)
アイソトープの中でも、その原子核がひとりでに放射能を出して他の種類の原子核に変わるものをラジオアイソトープという。
ひとりでにというのは、圧力、温度、化学的処理などといった条件に関係なくということである。
- 放射能:原子核が放射能を出して他の種類の原子核に変わる性質のこと
- 壊変、崩壊:上記現象
- 単位:ベクレル(Bq)1Bq=1秒間に1壊変
- 半減期:RI原子団の原子数が、はじめの半分になるまでの時間。そのRIに固有
ラジオアイソトープの例
自然界にあるRIはウラン、トリウム、ラジウム、カリウム(40K)など、約70種
人工のRIは原子炉や加速器を利用してつくられ、2,000種以上ある
壊変の形式
アルファ線を出して壊変すること。アルファ線は原子核から飛び出した、高速のヘリウム原子核をいう。
陽子2個と中性子2個が飛び出すことになるので、α壊変がおこると、元の原子核よりも陽子と中性子の数がそれぞれ2個減少した原子核が残る。
ベータ線を出して壊変すること。ベータ線は、原子核内の1個の中性子が陽子に変化し、その時生じた高速の電子が飛び出したもの。
β壊変がおこると、中性子が陽子になるので、元の原子核よりも中性子の数が1コ少なくて陽子が1個多い原子核が残る。
β+線を放出して壊変すること。β+線は陽電子ともいう。陽電子とは、原子核内の1個の陽子が中性子に変化し、その結果生じた+の電荷を持つ電子のことをさす。陽電子の質量は普通の電子と等量で、異符号だが電気量も等量。
陽電子壊変がおこると、もとの原子核よりも陽子が1個少なく、中性子が1個多い原子核が残る。
陽電子はすぐに、周辺にたくさんある電子と結合するが、このとき両者は共に消滅する。かわりに180度方向に2個の電磁波が放射される。これを消滅放射線という
軌道電子1個が、原子核内の1個の陽子に捕獲され、中性子となる壊変の形式
これにより、元の原子核よりも陽子が1個少なく、中性子が1個多い原子核ができる
最終更新:2007年12月05日 20:23